結局はワード検索

それぞれ得意領域をきわだたせる、音楽検索アプリがいろいろあっておもしろい。

その中の一例、鼻歌検索というのは、、これ、どの程度のゆらぎ具合まで検索可能なんだろう？　ちょっと検証してみたい。

そういえば捜索したい曲があったんだ。
たしか、20年以上前にタクシーのラジオで１度聴いただけの曲。

稲垣潤一さんの曲だったのだけど、詞に惹かれたんだよなー。
惹かれながらも、ちょっと意味が分からなかった。
これ、どういうことなんだろう。
なぜ、あなたと彼女はあえて哀しい道を選ばなくちゃならないの？

って思って。
その理由とか背景を探りたくて、その後、稲垣潤一のCDをずいぶん聴いたのだけど、ついぞその曲を見つけることができなかった。

そのまま諦めて忘れていた。
よーし、満を持して文明の利器で検索してみよう。
と、記憶の奥にかすかに残っていたサビのワンフレーズを、ふふふーん♪
と鼻歌ってみた。

認識してくれなかった。。（笑）
短すぎるようだった。

だめかー。
なんか悔しい。絶対探したい。
歌詞はもうほとんど覚えていないけど、
空港用語が複数出てきたような、そんな記憶があって。

稲垣潤一　歌詞　管制塔　で検索したら、違う曲が出てきた。
違うかー。じゃあ別のワードで再度チャレンジだ！

滑走路　歌詞　稲垣潤一で検索。
ＢＩＮＧＯ！
「Misty Blue」という曲だった。
そう、これこれ。20数年ぶりに聴いた。
見つけられて感無量。

で、改めて聴いて思い出した。
私がラジオで聴いて心に残っていたフレーズというのが、

「ずっと哀しい友だちより 　これきりもう二度と
　二人逢えなくてもいいから　抱いて…と君が泣いた」
っていうサビの部分。

昔は、これがどういう意味で、どういう状況かどんな感情か想像できなかったけど、今ならわかる。
まあよくあるはなしだわね。
大学時代のサークル仲間の５年後、ってところだろう。

最終便が飛ばなくて、帰るはずの女性（とりあえずＡ子とする）が、
帰らなくいていいんだし、と開き直ってグイグイきた、の図である。

しかしこの曲の中の男性は理性的で硬派だな。
そしてＡ子は危険極まりない莫迦。こんな女には関わらないほうがよい。（笑）
なのに男性は、莫迦なＡ子のことを想って突き放しているのが哀しい。

ほーんと、若いころってみんな莫迦なのよねー。
それがいいのよ。
年をとると、こんな味気ないことしか言えないつまんない人間になっちゃうんだから。

で、ほかに「とばない最終便」というフレーズもあるんだけど、
これ、歌詞としては「欠航い最終便」って書いてあるんだよね。
苦しいルビだな。

300年後にまだ日本語が残っているかどうかは分からないけど、
未来の日本語学者はこういった系の当て字言葉をどう考察をするんだろう？　

あー、そうだ。
思い出してきた。
初めて「Misty Blue」を聴いたのは、羽田に向かうタクシーの中だ。
それこそ空港に向かっている最中に、空港チックな曲が流れてきて、ふと耳を澄ませたんだと思う。
たぶん、「タクシーを使ったことで、経理の菊ちゃんに何か突っ込まれたりしたら、なんて言い訳しよう」とか思っていたところに、いい曲が流れてきたんだよ。