
プリウスの悪口が語られるとき、その多くは、
「つまらないクルマ」だの「空力を考えた究極のトライアングルフォルムというが、ぶっちゃけ不格好だろ」
とか、「よく分からんが、アンチトヨタだからクソミソに言いたいだけだ、悪いか!?」というもので、
まれに、
「ハイブリッド車は電気を使って走る車なので、原子力発電所に負荷をかけていると思うと生理的に嫌悪感をおぼえる」という、トンチンカンな事を言っているマヌケもいますが、こういうのはまた別として、
みんな、分かっちゃいない!
乗ってみもしないで、思い込みと感情だけで悪口を言う。
あぁ、愚かなことこのうえない。
いいですか。
プリウスの悪口、、、というか、弱点というのが適切なのですが、
とにかく、それをいうなら、これをおいてほかにはありません。
「スタックしやすい」
もう、最悪!
スタート時などの低速時は、エンジンが稼働しなからパワーがなさすぎで、
ちょっとしたぬかるみでも、止まったら最後。
それはバックでも同じ。
普通のFFでスルーできる程度でも、プリウスではアウト!
まさかの場所で蟻地獄です。
地球の味方みないな顔していながら、とんだクソ野郎です。
あと、段差にも弱い。
この駐車場、入り口の縁石がちょっと高めかな? っていう程度でも、
バックではだいたいあがれません。
電気アシストで力強い加速力、とかいいながら、低速ではとんだヘナチョコ野郎です。
これは、実際に経験してみないと分からない感覚です。
どうですか?
こんな話、ユーザーでもない外野からは絶対出てこない、リアルで痛烈な批判でしょ?
私はこの、プリウスのウイークポイントを知っていましたが、
知らない人には分からない。へんな文章ですが、ほんと、そういうこと。
写真は昨日の午前の姿です。
昨日、次男の野球の試合がありまして。
前日に降った雨でのせいで試合場所である某小学校の敷地内も部分的にぐずぐず。
ぐずぐず、、とはいっても、普通のクルマなら、よほど下手くそじゃない限り、通過くらいはできそうなウエット具合です。
でも、プリウスにとっては完全な鬼門。
「あ、、こういうとこ、あぶないよ。埋まるよ・・。こういうとこ弱いんだって」と助手席で、
本来のプリウスユーザーである私が正しい助言をしているのに、
それを心で聞いていないバカヤロウが、
ふふ~~~んって感じで軽く突っ込んで、
「あれ? え? なんだよ! こんなんでダメかよ!? 嘘だろ、マジィ?」と文句言い出しても後の祭り。
こうなったら、前へ揺すろうにも後ろに揺すろうにも、もうダメです。
そこまでパワーが出ないんです。
最初からエンジンが稼働するガソリン車なら、いわゆる「ふかす」やり方で
力まかせに反動つけて抜け出すことも可能でしょうが、このクルマでは無理。
やればやるほど掘れて埋まっていって、気がついたらタイヤは完全に泥の中、、、というのが定石です。
この、あり得ないようで、あり得てしまう、
最悪の事態は、経験した者じゃなければ信じられないでしょう。
なにせ、ほかのクルマが普通に通っているし、普通に駐車してる場所ですからね。
こんなところでスタックするわけないと思うでしょうし、実際にしたら恥ずかしいし、すっごく目立つ。
すると、そんなこんなの感情がカオス状態で、
「こんな程度で! ヴォクシーだったらこんな事なかったのに、最悪だ!」と、
クルマに悪態をつきたくなるんですよね。
ま、この時は、そばで練習していた、この小学校のチームの監督とかコーチとか父兄の方が、
押してくれたり牽引してくれたりしてなんとか脱出しましたが。。。。
泥を掛けられながら助けてくれた皆さんにお礼を言うより先に、
「ヴォクシーなら大丈夫だったのに、ヴォクシーなら大丈夫だったのに・・・」と、
意味不明のうわごとを唱え続けていたおっさんに苛立ちを覚えながらも、
頭を下げながら、
“今度、何かの試合の時、●●ファイ●ーズに差し入れ持っていかなくちゃ”と思っていた私です。
そして、
「田舎者はすぐに近い場所に駐めようと無理するからアクシデントに遭う」と説くように
私が、遠くの安全な場所に改めてプリウスを置きにいったら、
その後からおっさんがとぼとぼ歩いてきて、
さらにその後、同じチームの父兄もぽつぽつと集まってきて、、、
おっさんと同じ会社で同期の父兄も来て、泥まみれなうちのプリウスを見るなり
「どうしたのさ? これ?」と聞く。
すると、
「さっき、あっちで埋まってよぉ、、」とブツブツ。
「ちょっとこれ、ひどいしょ。試合まで時間あるから洗ってきたら? これ、底も泥が入り込んでるだろうから早めに洗った方がいいよ」と言われたとき、
このバカヤロウはなんていったと思います?
「関係ねぇよ。こんなのどうせ俺の車じゃないし」
って言ったんですよ!
私がそばにいるのに。
こういうヤツのことを最低の人間!
って言っても間違いじゃないんですよ。たぶん。
人の助言をちゃんと聞かないで、
それで埋まって恥ずかしくて何かに文句を付けたいのは分かりますが、
まったく、もう、反応も心構えも子ども並みですよ。
私もあと20歳若かったら、
「あんた、サイテーだな!」と本当の事を言って詰め寄ってやりまいたが、
私は、こんなサイテー野郎の嫁になるのが運命だったかの(しかも、好きこのんで)と思うと、
こういうサイテーな場合にも、サイテーをサイテーとマトモに言わずに
何かを悟らせる配慮が必要なのかと、
ぐっと堪えて我慢しておきましたよ。
しかーし!
この意趣返しは、3倍にして返す!!
そういえば、先日。
私のパソコン画面に目をとめ、
まさに書いている最中の「プリウスα」の原稿を勝手に読み、
「ふーん。プリウスのワゴンが出るんだ? へぇ~。ま、うちは5人乗りでいいな。いいじゃん。ヴォクシーの次はこれだな」と言っていたあなた!
あなたには当分、ヴォクシーがお似合いです。
そんなサイテー男に、先ほど、別件で、
「サイテー!!」と言ってやりました。
ドラマ「JIN」のCM中に、ふと目が合ったというだけで、
はいていた自分の靴下を脱ぎ、
それを持って、たまたまドラマCM中に目のあった次男ににじり寄り、
押さえつけ、
脱ぎたてのまるめた靴下を、約3秒間ほど次男の口と鼻に押しつけたサイテー親父に。
と、いうわけで、
「プリウスはスタックが大得意です」
何かの機会で乗ることになってしまった時はお気をつけください。