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並平のブログ一覧

2014年12月29日 イイね!

2015年は初心にかえる

 長い長い独り言なので、放っておいてくださいまし。

 ここ最近、今までにない類の仕事に関わっています。
会社員の頃はひんぱんにやっていたのだけど、フリーになってからは初めてでした。
発行元はちょっとお堅い機関ですが、読み手は普通の人なので、読み手によく伝わり、親しみやすいものにしようと。
いつものスタンスで取り組みましたら、これが大NG。

 ひと言でいうなら「愕然」でした。いろんな意味で。
こんな原稿フォームがあったとは知らなくて愕然。自分の無教養に愕然。

すぐに、
「これはフリーペーパーの文章であって、書籍や案内冊子に堪えられる文章ではない。軽くて品格や教養がない。文法の基礎ができていない。余計な表現で字数を無駄にしている」と、率直にして厳しい指摘を受けまして。
 
 そうか。そういう文章が求められているのかと納得したのですよ。それが最優先なんだと。そして書き直しにかかって再提出をすると、ここからまた顔が赤くなるような赤字指摘が入って戻ってきます。

最も繰り返し指摘を受けるのが、spokenlanguageとwrttenlanguageを区別すること。そして基本的にwrttenlanguageのみで書くこと。

 この区別については、しようと思えばできるつもりでいたのですが、
たびたび「この語彙はspokenlanguageなので変えるように」という指摘を受ける。
 表現の仕方と字数調整に気を取られると、まずここで失敗する。だからもう、割り切ってニュアンスとか表現は断ち切ると、今度は「冷たい感じがする」と指摘される。作稿ってこんなに難しいものだったのか。
そう新人のころ思った記憶があるけど、今改めて思ってます。

もう、担当様が入れた直し指示の文字から、呆れと怒りがリアルに伝わってきて、恥ずかしいのと情けないのと、申し訳ないのと、そうだったのか! という感動とでカオス状態です。

 本当に、うっかりとんでもない間違いをしてしまっているんです。ただ、指摘されなければ(指摘できる実力者に接することがなければ)、すんなり通ってしまうくらいに、自然な間違えだったりするので、後から気づくと恐ろしい。
今まで私の間違いだらけの原稿は、デスクの目や校閲の目をかいくぐり、こんな間違いを垂れ流してきたのか。何十年も、と。

 丁寧語だと思って使っていたら実は謙譲語で、その場で使うと双方の関係上とんでもなくおかしくなってしまっていた、とか。
 ずっと主体的に書いていながら、ちょっと発言者の立場を考えて曖昧なニュアンスにしたら(後々責任を問われないように、とか気遣ったら)、客観的な書き方になってしまっていた、とか。

 あと、私はこれまで「ら抜き言葉」と「さ入れ言葉」を忌み嫌っていましたが、その「ら」を入れた、私が正しいと思ってきた言葉は、実は日本語としては正解じゃない。良くない表現だと、指摘されて初めて知りました。
 
例えば、「…を広げられます」は△か×で、「広げることができます」が○。
     「…に臨めます」も△か×で、「臨むことができます」が○。

 ただ、これに則ると、字数を食うし、末尾が単調になって段落ごとの繋がりがリズミカルにいかないんだよなあ。
と、思ってしまうのがフリーペーパーの人らしさなんだろうな。


 ご担当者は、たぶん私と同年代の同性の方なのですが、とにかく聡明な方です。日本を代表する大手パブリッシング会社の社員さんですから、素養も経験も実力も雲の上状態で、私としては「どんな原稿なら合格なんだろう」と、距離を測りかねているのですが、それはきっと担当者様も同じなんだろうな。

 こんなライター、初めて見た。こんな状態で仕事をしてこられたというのだから、地方って恐ろしいな。とか。。。思うだろうな。私ならきっとそう思うもんなぁ。

 「正しい日本語で書かれていない。日本語の基礎ができていない」というのは。“まさか”という思いと、“ああやっぱりか”という思い、両方を感じました。

 ある程度、文章力はあるつもりでいましたが、そもそも、広告文章出身で、フリーになってからは新聞のサブメディアをメインに書いてきましたので、
全然足りなかったわけですね。

 しかも、私には致命的な弱点があるんです。四年制大学に行っていないので、ゼミ論文に無縁なまま社会人になってしまっているんです。
 普通、卒論で徹底的にwrttenlanguageの使用を訓練するという話ですよね。

短大はレポートは多かったですが、あまり文章自体についてのあれこれや使用語彙まで指導された記憶はなくて、むしろ、私のレポートは高い評価を受けていたような気がするのだけど、、。やっぱり昔の女子短の授業って、アクチュアルではない基礎教養群オンリーだったんだろうな。しかもその基礎教養群さえ、ろくに聴いていないことの方が多かったもんなぁ。
 
 まさか、この年になって後悔するとは思わなかった。

 また、6年前くらいから、毎回厳しく精度を追求してくれたディレクターが私の周りからいなくなって、緊張感を持たずに、ただこなすだけの仕事をしてきた、というのも稚拙の一因だと思う。

 この6年、アウトプットばかりでインプットをしてこなかった。
 もう何年も仕事のための勉強&ブラッシュアップのための本は買ったことがなかった。 
 反省することばかりです。

 だから今から、そして来年からは、初心にかえって日本語を改めて勉強をして、正しい文法やwrttenlanguageの知識と技術は出来る限り得ようと。そう決心しました。それを使うかどうかは別として。自分の下地としてね。学ばなくては、と。

 取りあえず、語彙で迷ったら、http://www.kotonoha.gr.jp/shonagon/search_form
ここで調べてから使うようにしています。
恐ろしいことに、記者ハンドブックに則っていても間違いだと指摘されます。記者ハンドブックを基本バイブルとしてきた身としては、新聞用語は新聞でしか安心して使えない、と感じて激震です。

そもそも、社会言語学や日本語学の見識者からすると、昨今の新聞記事に話し言葉が混在していて問題だというのです。
これはネットで見つけた考察の断片なのですが、、。

「公共メディアであり、書き言葉の典型ともいえる「新聞記事」において、話し言葉の文字化が見られる」
と大学教授の研究題材になっているんです。

そして教授は、
「記者の記事はデスクも見ているはずなのに、見過ごされて新聞に載るとは、デスクが事実関係や表現の仕方に気を取られ、話し言葉の混在を見落としたか。・・・・・・・・・・・・言葉の変化は一般大衆から起こる。しかし新聞記事という公共メディアでこのような表現・表記がされると、『この語彙は書き言葉として通用する』という一般認識が流布し、浸透してしまう危険性を感じる」と続けています。

 これも「衝撃」でした。うっかりした新聞記事が原因で間違った言葉使いが流布され、言葉が変化する可能性がある、と。

 これを読んで、改めて手元の新聞を読んでみると…。あるある。言われないと気づきませんが、あります。

 そのあるあるをじーっと見つめて思ったこと。
正直、私は、その表現方法が好きだ。読者の意識に鋭く入っていくと思う。秀逸だと思う。
でも、公共メディアとして使用してはならない語彙なのだという。

 その事実を知って、新聞とはなんて神聖で難しい媒体なんだろう、と思いました。
 私は新聞記者じゃないので新聞記事は書きませんが、記事広告の原稿は書きます。割合としては少なく、、、今年書いた記事広告は、、、10本くらいかな。2媒体で10くらい。だいたい10段とか、見開きになれば20段。ボリュームがあるので訴求効果もある。これまで新聞用語には気をつけてきたけれど、当然書き言葉オンリーという縛りなどなく、効果優先で書いてきました。

でも、「『新聞記事』は書き言葉の典型でなくてはならない」と。
そう知ると、これからは書き言葉を意識して書いていかなくてはならない。
地域の言葉文化を守る、というと大げさですが。
乱す原因にならないように。
 
 生徒や学生も新聞を教材としているのですからね。
  無教養な者が記事広告を書くという罪を犯さないように。
 無教養な者は素養と知識を身につけなくちゃ。それを頑張る。
 まだまだ引退なんかしないぞ。下手くそは下手くそなりに前進しながら細く長く書いてやる。

 と、今、初心にかえって改めて頑張っていこうと思えたのは、
厳しい指摘をあからさまにしてくれた方と、その邂逅のおかげです。
この年であのような叱責と見下され方は、それがすべて事実なだけに非常に厳しかったけども、進歩しようとする切っかけとなったわけで。
 心から感謝を贈りたいと思います。ひっそりと。

 たぶん、私があの方の立場なら、もう金輪際、こんな役立たずとは仕事で絡みたくはないです。だけど、私の側からは大きなご恩があるので、いつか何か小さな仕事ででも、お役に立てることがあればいいな、と。
その時こそ、「そういえば道東にこんな人いたよね。まだやってたんだ。いて助かった」と思ってもらえる機会があればいいな、と。
そう思っている2014年の暮れ押し迫る、夜と朝の桶狭間であります。
Posted at 2014/12/29 03:35:57 | コメント(5) | トラックバック(0) | 仕事 | 日記

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