
これは次男が今年の幼稚園卒園時まで使っていた、幼稚園指定の冬用帽子です。
春・秋は紺色のベレー帽で、夏は紺色のリボンがついた麦わら帽子。
どれも可愛らしくて、私はこれらの指定帽子が好きでした。
私がかぶってみても、可愛らしかったです。WW
この黄色い冬用帽子は、顔まですっぽり温かくて1番いいと思います。
目立つので危険も少ないし。
最強だと思います。
長男はこれを幼稚園時代から嫌っていましたが、次男はなぜか気に入っていて、
登園・降園時以外でも、外遊びやスキー、ワカサギ釣りの時などにも当たり前のように使ってくれていました。
何せ目立つので、混み合うスキー場でも、どこでも一発で小僧を捜すことができて、とっても便利。
だから我が家では、「GPS帽子」と呼んで愛顧していました。
昨日は雪も降ったことだし、今朝、冗談半分で、「GPS帽子かぶっていったら? あれが1番あったかいんだよー」と言ってみたら、「うん」と素直に頷き、元気にGPS帽子で家を出ていった次男。
一緒に家を出る長男が、「おめー、それ、絶対、学校で馬鹿にされっぞ・・」と玄関先でつぶやいておりましたが、私もその可能性大だな、、とは思っていたりして。
でも、とりあえず、いっか。あったかいし。
みたいな、、。
そして今夜、夕ご飯を食べている時、次男がぽつりと言いました。
「GPS帽子は、もう、かぶっていかない…」。
私と長男は顔を見合わせ、「やっぱ、笑われたかぁ…。ほか、だーれも幼稚園帽子かぶって来てる子、いなかったかぁ...」と苦笑い。
冗談半分でその気にさせて、GPS帽子で登校させてしまって、私の心はちょっと痛みました。
ちょっとだけですけど。(笑)
話は変わりますが、今日、仕事帰りに、先月取材させていただいた家電店さんに掲載紙をお届けしてきました。さすがにこの時期。平日とはいえ、忙しそうでした。
でも、以前、取材対応してくださった主任さんは話し好きなので、忙しそうなのに世間話しを始めちゃうんです。
「忙しそうですね」
「いや~、この時期は忙しくないとねぇ。地デジ開始後だし。
忙しいのはいいけど、接客がうまく回らない歯がゆさがあるんですよ。小沢さんのお仕事ならそういうことはないのだろうけど、、、」
と、主任さんは小声で話し始めます。
なんでも、、テレビやオーディオ、パソコンなどは、女性スタッフが接客に付こうと行っても、お客様が、
「男の店員さんが空くまで待ってるからいいよ」となるんだそうです。
特に、年輩の男性だと、そういう場合が多いそうです。
「若い女性スタッフたちだって、僕たちと同じく本社の研修受けて常に知識を積んでるのに。
女性スタッフが敬遠されて接客がうまく回らない、という事態も大変だけど、
何が悩みって、女性スタッフの志気が下がることなんだよね。
『私たちがいくら勉強しても、結局、お客様は男性スタッフを求めますからね』って言われると、、、何と言っていいものか…」
と、こぼしていました。
自分の職能を発揮する、その土俵にも上がれず退散させられるって…。
それは切ないだろうな。。。
そう思って、
「年齢がいくと、外見の風格で、そういうことも少なくなりそうですけど、、。若い時にこそ感じられる仕事の充実感ってありますからね…。それを得るチャンスが少ない、というのはもったいないですね」
と、当たり障り無いことを言って相づちを打っておりました。
帰り道。
「小沢さんのお仕事ならそういうことはないのだろうけど、、、」と言われ、「そうですね。そういうことはないですね」とは答えたけれど、、。
思い起こしてみると、若い頃は希に、そういうこともあったよなぁ、、と、思い出しました。
それは性差ではなく、個人差や経験値の差でそうなってしまったのだと思うけれど。。
うーーーん。どうなんだろう?
私も若かったし、時代もまだ古かったし。W
たまたま、その仕事先の業種のせいもあったと思うんですが。。。
ある商工会議所の会員事業所を網羅した冊子を制作する仕事で、コンクリート資材製造会社に取材に行った時のことです。ご担当は専務さんだったか、常務さんだったか忘れたけれど、とにかく役員さんでした。
当時40歳代くらいかなぁ。
その時同行してもらったのは、いつも私がメインで発注していた撮影会社の、社長フォトグラファーさん。
それで、、
行って、挨拶して、説明しようとしても、なぜかその役員さん、私の方を見ないし、話を聞こうとしてくれないんですよね。
でも、それじゃ困るから、こっちもデザインラフ出して話すじゃないですか。
そしたら、
「お前は、しゃべるな」って言ったんですよーー。「え?」って感じです。
そして横にいるフォトグラファーさんに、「で、どうしたらいいって?」と聞いてるんです。
カメラマンさんも、「いや、私は写真撮るだけが仕事ですから」と、困惑してます。
それでも役員さんがあれこれ、聞くものだから、埒があかない状態。それで、私は、カメラマンさんに対して、制作物の全体仕様とかをさりげなーく話したら、
「お前、黙ってろって言ったべや。女と話す気ない」って言ったんですよー。
だから一切、黙っていましたが、横でカメラマンさんが困っているし、、どうしよう、後の時間も押すし、、、と思っていたら、
カメラマンさんが毅然として言ったんです。
「私は、この人から仕事受けて来ているだけで、この人の指示がないと写真も撮れないし、撮影以外のことは一切、分かりません。だから、この人と話してください」
みたいなことを言ったんです。
そうしたら、役員さん沈黙。
私も沈黙。
重~~~い空気。
しょうがないので、私が、
「じゃぁ、話していいですか?」と恐る恐る言ってみたら、
役員さんが憮然として頷いたので、なんとか打ち合わせの体裁が整って、その後、取材・撮影となりました。
ずっと役員さんは機嫌悪そうでしたが、最後の方になったら、だいぶこなれてきていました。
そこが終わった後、カメラマンさんが、「最悪の人だったな」と吐き捨てていましたが、
最後の方ではちゃんと聞いたことに真摯に回答してくれたし、そんなに悪い人じゃないよな、、と、思いました。が、衝撃的ではありました。
元気かなぁ、、あの人。
たぶん、今頃は社長さんかなぁ。
あとですね。
もうひとつ、ここまで強烈ではなかったのですが、本質的には似たようなこともありました。
地方のクライアント様から、「取引のある会社が、ちゃんとした商品カタログ作りたいっていうから、相談に乗ってあげて」と紹介された小さい会社さんの話です。
そこの社長さんが、札幌の私の会社まで来てくれるというのでお迎えしたら、初対面でいきなりなぜか動揺していました。私が可愛いかったからか?? と思ったのですが、どうやらそういうことではなく、、、。W
「いや、、小沢さんが女性だったとは聞いていなかった・・女性と商談というのは、どうも、、」と。
それでも、デザイン案などを提示してお話ししていたら、企画やデザイン自体は気に入ってくれたよう。でも、案の定、予算で折り合いが付かなかったんです。
最初から大きく利益出そうなんて思っていないので、見積金額を削るにも限界があります。
「じゃ、仕様落としましょうか? ページ数減らしますか?」と言ってみたけど、それはしたくないと言う。
そして、「なんとか、もう少し金額下げられないかい? 大の男がこうして頼んでいるんだから、なんとか頼むよ。こんな若い女性に頭を下げるなんて、どんな気持ちか分かるかい?」と、、、。
どんな気持ちかと聞かれても、、いつもその社長様と同じような年代の方とも仕事をしているけれど、そんなことを言われたこともないので、気持ちを汲み取ることもできず。。
「下げられる方法を考えてみます」と答えて、打ち合わせは終わりました。
そして、お帰りの際、ご挨拶をしたら、、、
「最初からあんたが女性だと聞いていたら、おたくには頼まなかった。●●支店長に文句言ってやらなきゃならん」ですと。
内心、「それなら、発注しない、と言えばいいのに。企画案が気に入ったからそれができないんでしょ?」と思っていました。
結局、印刷会社さんに安くしてもらって。
商品撮影はその会社が直接地元の写真館さんに撮ってもらう(笑)、ということで、価格を下げ、制作は進みました。
納品時、
「増刷する際はいつでも承ります。でも、ポジをお持ちなんですから、あのままの仕様で地元の印刷会社さんに新たに製版・印刷してもらった方が安いかもしれませんよ。デザインもコピーライティングも、そのまま流用してかまいませんから。本来なら、訴えられるかもしれない御法度ですけど」
と、精一杯の餞別の気持ちをお贈りしました。
でも、今思うと、ああいう言い方をされた方が、社長様は余計悔しい思いをしたのかも、、。
元気かなぁ。社長・・。
あと、、、
発破会社のCIやる時、制作部長と打ち合わせに行って、部長が、「じゃ、今後はこの小沢が対応しますので」と言ったら、そこの社長様が、「女性で大丈夫なの?」と言いまして、
でも、部長がすかさず、「大丈夫です。小沢は中身は男ですから」と言ったところ、
「あ、そう。じゃ、いいよ。まかせた」とニヤッと笑ってたっけなぁ。
無愛想だけど、どこか愛嬌のある人だったよなぁ。。
社長、元気かなぁ。。
まぁ、こんな程度はありますわ。
でも、こんなの全然マシです。
なんのかんのと言われながらも、私はどれもちゃんと任務遂行できたんですから。
接客に付くことを拒否される接客スタッフは、そのお客様との間には、何も築けない。
でも、頑張ってほしいな。
男性スタッフに付いてもらいたかったお客様も、つい、その女性スタッフに声を掛けられた瞬間、
「あ、この人に説明してもらおう」と思ってしまうような、すごい技術を体得してほしいな。
あぁ、、今夜も長々書いた。
(って、本当は、自分ではそんなに長い気はしてない。w)
こんなに長いのに、読んでくださった方、ありがとうございます。