2009年10月13日
なぜ、テレビサイズは、4:3から始まった?
気になるネタで一つ。
現在のテレビのアスペクトは、16:9ですね。
昔の4:3が欲しければ、リサイクルショップへどうぞという状態です。
果たして、そもそもなぜ4:3のサイズで始まったのでしょう。
これにもちょっとした理由があるようです。
テレビ放送が始まったのは、今から約50年前。
1953年(昭和28年)の2月1日、NHKが日本での地上波テレビ放送を初めて開始しました。
そこから民放が後を追って翌年の29年から放送を開始しました。
現在、開局50周年と名乗ってスペシャル番組が多い事でもお馴染みですね。
テレビよりも先輩なのが、映画です。 記録媒体も、フィルムです。
そして大昔の映画は、サイレント映画です。 音がありません。
映画のフィルムは昔は70㎜、そしてスタンダードの35㎜とありますが、
ナマで見た事がある人は、関係者以外少ないと思います。
しかし、写真のネガフィルムならあると思います。 あれも35ミリフィルムです。
写真ネガは、横にコマが連なってると思いますが、
映画フィルムは縦に連なっています。
サイレント映画の時代は、フィルムのフレームをめいっぱい使っていて、
スクリーンサイズは、縦横比は1:1,33でした。
その後、サウンドが付き、フィルムの左端をサウンドトラックとして使うようになりました。
しばらくの間は、サウンドトラックを除いた部分をめいっぱい使って、1:1,16でした。
1:1,16では、ほぼ「正方形」に近い形になったため、
映画アカデミー協会が1:1,37に再設定しました。 これが映画スタンダードサイズと言われる
サイズです。
アメリカでテレビ放送本格化した1940年代、
映画を番組素材としてできるだけ広くテレビ用に採用したいということで、
テレビでは4:3が標準と定められ、4:3は比較的1:1に近い値になっています。
日本では、なぜ当時の現行テレビの4:3のアスペクト比で発売してきたかというと、
その時代の技術の関係といわれています。
テレビジョン開発当時は、今でも馴染みのあるブラウン管です。 しかも丸いですね。
丸いほうがガラスに均一な力がかかり、一番、壊れにくい形だったのである形で、
制作が容易だったと言われます。
しかし、テレビでは、できるだけ大きな面積で「四角形」を表示するためには、
縦横比が1:1の正方形がベストです。
ここで絡むのは、上記に記載したアメリカの映画が絡んでいるのではないかと思います。
映画の方が「強かった」ための4:3だと思います。
サイレント映画がなくなって、現在のような「音と映像の映画」になってから、
映画のスクリーンサイズは、ビスタサイズやシネマスコープなど各種の縦横アスペクト比が
使用されていました。
現在の日本は、アメリカの「ビスタサイズ」と呼ばれる、「1:1,85」のスクリーンサイズを使用して
います。
上下にマスクした状態があるものと、ないものがあります。
時代は進み1985年ごろ。
アメリカから、当時主流のビスタサイズの横長の各種のフィルムを最大面積で表示するには、
横長の16:9のほうが望ましいのでないかという提案が出されました。
日本はそれに応じ、この数値は唯一の世界的なテレビジョン方式設計の基本的数値と
なっています。
NHKの研究で、4:3より、16:9の方が人間の目で見やすいから、
現在のテレビは16:9になったという公表になっていますが、
真相は、フィルム・映画の裏の力が働いている気がしてなりませんが・・。
横長テレビの16:9のワイドテレビが、電気屋で並び始めた頃、
電気店から見て、横長のテレビのほうが利益率が良いとか、色々言われていましたが、
実際の所はこんな感じのようです。
ちなみに、春先に話題になりましたが、パソコンのアスペクト比も16:9にするようですね。
現在の横長のパソコンは「16:10」が主流です。
これが、パソコンでテレビを見る場合に、画面の上下に黒帯が出てしまうためだそうです。
それと、液晶パネルなどを作るメーカーのコストの関係ですね。
16:9に統一した方が、コストが下がるからのようです。
昔のパソコンはブラウン管で、表示画面としては4:3だったんですけどね。
画像処理速度の関係もあって4:3していたそうですが、
まぁ、当時のテレビのブラウン管が4:3だったからという事も大きいでしょう。
ジャンルは違えど、
映画>テレビ>パソコン>携帯電話
という、裏の力というか、勢力というか、歴史というか、
画面のアスペクト比で、色々なものが見える気がします・・。
ブログ一覧 |
気になる・・ | 日記
Posted at
2009/10/13 05:27:19
今、あなたにおすすめ