○ ライブディオZX インプレッション
* 排ガス規制後 6.3馬力 シャッターキー前モデル
☆ 装備 と 乗り心地
当時、ヤマハ・JOG ZR と セピア ZZ で三つ巴合戦を
繰り広げた3大スクーターの1台、ホンダのライブディオZX。
好みだが、デザインは原付スクーターではナンバーワンと思っている。
その後に登場したスマートディオが可哀想に思えてくる。
90年初頭から始まった戦いは、7.2馬力の規制ギリギリを最高に
排ガス規制後で7.2を維持したのはスズキのセピアのみだった。
セピアの最後のモデルに至っては12インチタイヤを装着するまで成長した。
最終ライブディオZX(以降4スト化しスマートディオとなった)は、
フロントに油圧テレスコサス、前後にゴールドキャストアルミを履く。
初期型は、ホイールがアルミではなかったため、約1キロ重い。
私は初期型(ライトがイエロー)を乗っていたことがあるが、
デザイン的に後期型の方が洗練されているように見える。
大きく変更されているのが、サス・ホイール・ライト回り・メーター回り、
キャタライザー採用マフラーだ。
それ以外は後期型のシャッターキーの採用・サイドエンブレムの廃止以外、
見た目で大きく変更された点はない。
ライト回りは初期型がイエロー、中期型が紫、後期型がブルーである。
メーター回りは、初期型はブラックパネル、中期型からホワイトパネル、
共に透可式で、中後期型はレッドに光る。
ライトは40/40Wハロゲン。 マルチリフレクターの効果もあり、
もの凄く明るい。 ハイビームがいらないほどである。
ただ、少し光軸ムラが出るのが残念だが、気になるほどではない。
一番走りの点で抜群なのが、足回りが完璧で7.2馬力を維持している
中期型である。 記憶では96年式から99年式と記憶している。
装備品では、後期型はシャッターでメットインを開けられるようになったが、
それまではメットインの場所にカギを差し替える必要がある。
メットイン容量は例の3台中で最大級。 フロアが平らなのも大きい。
フロアマットの下に自賠責の書類を入れる隙間まで存在している。
ハンドル下にも小物入れが存在し、500ペットボトルは簡単に入る。
メットイン内にスタンドをロックする『スタンドロック』機能がある。
しかし、スズキはメットイン内にライトが点いている。ホンダはない・・。
☆ 走り
中古市場で人気がある位なので、デザインも含めて走りも一級品。
フロントサスの影響が最大級の恩恵なのだと思う。
狙ったところにビシッとラインを載せることが出来る。
車で言えば後輪駆動そのものだ。
どちらかといえばスーパーカブはドアンダーが出る。
ライバル3台と比べれば、わずかながら加速・中速は劣るが、比べないと
体感は出来ないだろう。
60でリミッターにあたるが、ヤマハのリミッターのようにあたった瞬間に
7キロ近くスピードが落ちることはない。
Vベルト無段変速はホンダが一番優れている気がする。
乗りやすさ、走りやすさは、正直普通に走っていく上では慣れてしまえば
どれも同じに感じてくるものだと思う。
カブとディオとなればジャンルが違うので慣れる以前の問題だが、
3大ライバルと比べるならば、『走りの上では慣れれば同じ』と言いたい。
メットインの大きさなどの使い易さやデザインで決めて間違いはないだろう。
シート形状はメーカーによって多少違いがあるので、座って確かめるのは
必ずやった方がいい点だと思う。
しかし、まだあたりが付いていないので絶好調ではないと思うが、
あのフロントサスには驚く限りだ。 足回りはやはり重要だと実感する。
それと個人的に気に入っているデザイン。
ちょっと遠くから、斜めから眺める幸せを味わうのも、
所有満足度の一つであることには変わりはない。