2009年03月27日
1994年10月20日、ホンダは、これまで参入していなかったRV市場に、
クリエイティブ・ムーバ第1弾として、「オデッセイ」を登場させた日。
オデッセイは乗用車感覚のミニバンとして大きなヒットとなり、
その後、第2弾として、
1995年10月、シビックをベースにした「CR-V」、
1996年5月に、第3弾として1.5ボックスの「ステップワゴン」、
1996年11月に、第4弾として、ステップワゴンを短く、低くした若者向けの
「S-MX」(別名ステップバーン)が登場しました。
第4弾の「S-MX」は、Street Mover Xの略。
Xは未知数のXの意味。
社内規定ならばハイフンの位置はXの前で、「SM-X」となるが、
SMの持つ性的なイメージを考慮して S と M を離す位置になったようです。
今は既に生産中止となっています。 初代で消えてしまいました。
このクルマは、結構欲しいなと思っていた1台でした。
友人も持っていたので、結構乗せてもらったのですが、
三菱のRVRにジャンルというか、タイプが似ている気がします。
4メートルを切る全長ながら、室内は広大。 しかし、4人乗りを
ベースとしており、後期型で5人乗りを登場させてはいますが、
こういう点から見てもRVRと似ている気がします。
登場した時のキャッチコピーは、~恋愛仕様~ です。
これまで、シルビアやプレリュードで見られる、いわばクーペで使用された
恋愛仕様は、このS-MXの登場で方向転換した感じです。
室内にはティッシュボックスを置くスペースを設けるなど、
「走るラブホテル」としてイメージさせた感が強いクルマでした。
これは、ホンダの思惑通りだったのではと思います。 車名も含めて(^^;)
一番インパクトがあったのは「ベンチシート」ですね。
これまで、クラウンやセドリックなどでベンチシートグレードが存在しまし
たが、アピールポイントで全面に押し出してきたのは初の試みでした。
狙いは見事的中し、もの凄い数のバックオーダーを抱え、大ヒットになりま
した。 しばらくすると落ち着きましたけど・・。
しかしこのクルマを皮切りに、各メーカーがベンチシートをこぞって設定し、
しまいにはホンダからパクるように、トヨタから「Bb」も登場しました。
ただベンチにしても、前の席に3人座れる訳ではありません。
これまで座れたのは、クラウンやプロムナードのベンチ仕様ですね。
売れたぶん? 酷評も多かったクルマでした。
私は感じなかったのですが、ローダウン仕様などはサスが固すぎて
ポンポン跳ねる、ベンチのためシートがホールドしないなどが多かった
ですね。 燃費もあまり良くなかったようですが、モード燃費を見ても
まぁそんなモンだろうと感じますが・・。
サスが固いのは15㎜近く下げているので跳ねるのは当然ですし、
ベンチなんだからホールドを求めるなよと、友人にも言っていた気がします。
私が後に乗ったインテRやMR2から比べれば、なんのなんの。
キャッチコピーという点で、これまでにない試みだったので印象に残って
います。
見ると、この車はまさに「カップルの為の車」と言わんばかりでした。
コンセプトというか、作りたい方向がしっかりしていたので、
「何を目指したの?」というクルマが多い中、気持ちいいモノでした。
ストリームだった記憶がありますが、
「2人のための7シーター」というコピーは、ん??? と思ったモノで、
2シーターに使うコピーならハマりますけどね・・。
麻生総理じゃないですが、作りたい方向と完成品の方向が「ブレた?」と
感じた気がします。
その点、S-MXのカタログの中には 恋愛の詩がいっぱいでした。
確か、1500近いキャッチコピーの中から50作品近くに絞って、
恋愛のコピーを、装備品に重ねて広告していた事を思い出します。
一部を紹介すると、
・結婚するなら、4番目の男(クリエイティブ・ムーバ第4弾)
・新しい出会いは、新しい風に乗って。
(ニュートレンド・パッセンンジャーカー)
・倒れたら起こすのが友情、ともに倒れるのが愛情(フルフラットシート)
・恋は片寄せ同じ未来を見たがる(ツインベンチシート)
・ふたつのハートがひとつになることを愛という(2.0ℓDOHCエンジン)
・ふくらむ愛が ふたりを守る(SRSエアバックシステム)
・恋愛の入り口は一つだが、出口には結婚と失恋の2つある(1×2ドア)
・相手しか見えないものを恋と呼び、まわりが全部見えるのを愛と呼ぶ
(パノラマサイドウインドウ)
・恋に弱腰は禁物(大型テールプロテクター)
・恋する脚に、錠はかからず(ABS)
・恋で引き、愛で押す(リアルタイム4WD)
・胸が音楽のように揺れるのを愛という(デリカシーサスペンション)
・愛の色は燃える炎の色である(ボディーカラー5色)
・恋の一歩は何気なく始まってしまう(ワンステップフロア)
・恋の扉はテレパシーという鍵で開く(キーレスエントリーシステム)
・恋する瞳は常に輝いている(大型ヘッドライト)
・鼻の下が短い男は心が広い(ショートノーズ&ワイドキャビン)
・恋は人生の宝石箱(ツインキューブパッケージ)
なんてのがカタログを見ると載っていました。
・倒れたら起こすのが友情、ともに倒れるのが愛情(フルフラットシート)
・恋愛の入り口は一つだが、出口には結婚と失恋の2つある(1×2ドア)
・恋は片寄せ同じ未来を見たがる(ツインベンチシート)
個人的には、この3つが上手いなと感じてましたけど、
この3つは、たぶんかなり考え込んで出来たコピーだったのではと思います。
作り手側の立場から見ると・・(^^;) 職業病ですかね(^^;)
何だかんだ言われたとしても、個人的には
作りたい方向性がハッキリしているコンセプトだった事で、好きだった車です。
けっこう、ナビの位置が良くて、インパネ回りも好きだったなぁ・・。
でもカップホルダーは下すぎるって・・(^^;)
Posted at 2009/03/27 19:34:56 |
トラックバック(0) |
車 | 日記