お待たせしました(^^)/ 新型・3代目プリウスに乗ってまいりました。
実は、ホンダ・新型インサイトも乗っていましたが、プリウス待ちの状態に
しておりました。
先行で発売した2代目・ホンダインサイトが、一番下のグレード「G」で
189万で発表したことにより、トヨタ側が苦肉の策で下のグレード「L」で
「205万」と発表。 本来は230万ほどを予定したようだが、
大幅な下げ幅を見せた。
結果、トヨタだけじゃなく国産車の「価格ベース」を狂わせるほどの事態に
陥る可能性もあるだろう。
全メーカー、200万クラスのクルマが、プリウスの登場で、もの凄く高く
感じるようになってしまった。
さて、まずは外側から見てみるとしましょう。
★ エクステリア
2代目のプリウスのエクステリアと、完璧なまでのキープコンセプトを
維持して登場した。 トヨタ側の「やらせ」と報道もされている先行写真流失
もあってか、新鮮味というモノはないが、2代目と新型が並んでみると、
優しい感じのする2代目、引き締まった3代目というべきか。
母のイメージの2代目・父のイメージの新型と、勝手に感じてしまった。
角を丸めている2代目と違い、角をあえて見せてデザインされた新型といえる。
「ツーリングセレクション」系に17インチアルミが、他のグレードには
15インチを標準としている。 間の16インチは設定がない(^_^;)
やはり16を飛ばしているせいか、15インチと17インチを比べてみると、
明らかに17インチ設定車の方が格好良く見える。
ヘッドライトの形に違いはないが、「ツーリングセレクション」に
LEDヘッドライトを標準で装着されている。
他はハロゲンが標準で、HIDの設定はない。
LEDは、レクサスで初採用されているが、トヨタでは初。
ハロゲンは2丸ヘッドが、LEDは3丸レンズタイプ。
外側のプロジェクター2つがロービーム。内側一つがハイビームになっている。
LEDは消費電力で優れていてエコには望ましいが、HIDには光量で劣る。
そのためにプロジェクターを2灯も使用している。 左右で合計4灯だ。
もう一つ真新しいのが、「ソーラーパネル付ムーンルーフ」。
ソーラーはハイブリットに使用するのではなく、暑い炎天下にクルマを止める
と車内が熱くなるが、この時に天井のソーラー電力を使用して、
自動でエアコンが作動して、車内を冷やしてくれるという
「暑さを軽減する」システム。 この時のみに使用するためのソーラーだ。
ちなみに、冷気のエアコンのみ。 冬の暖房は作動しない。
このソーラーは、走りに使う動力バッテリーには一切関与されていない。
だた、このソーラーはあまりオススメできない気がする。
開発者には申し訳ない事だが・・。
30キロ重さが加わる上、燃費の悪化につながり、さらに「初の試み商品」
なので不具合も考えられる。 しかも価格は21万だ・・。
厄介なのがサンルーフとセット商品になっている。
サンルーフだけ、ソーラーだけという単品販売はないので注意して頂きたい。
そのため、ソーラーを付けたいから! という目的で装着するのではなく、
サンルーフを付けるのが目的、おまけでソーラーが付いて来ちゃった♪という
気持ちで付けた方が良いだろう。 そのノリが必要だと思う。
★ インテリア
初代・2代目と比べて運転席に座ると、真っ先に変わったと感じられるのは、
助手席/運転席間にセンタークラスターが突き抜けていること。
トヨタ・ブレイドやオーリスなどで見られる形状をプリウスにも採用してきた。
個人的には違和感もなく、好きである。
ナビは一番上のグレードしか標準ではなく、後付けが必要。
CDラジオと6スピーカーは、大半のグレードに標準。
プリウスのお約束である、ハイブリット情報や燃費等の情報は、
以前はナビ画面のあるモニターに投影されていたが、新型はメーター周りに
すべて投影されることになった。 少し見えにくくなったと言われれば
そんな感じもするが、ドライバーズシートにいる分は気にならなかった。
ボリュームやディスプレイの操作は、すべてステアリングに集約されている。
空調もステアリングで操作できる。
「タッチトレーサーディスプレイ」という名で、ステアリングにセンサーが
内蔵されていて、メーターに「今どこのスイッチを触っているか」が分かる
システムだ。
スターターは、お約束の「プッシュ式」が標準。
メインキーが車内にあれば、「ブレーキを踏んで押すだけ」である。
ハイブリットなので、エンジン音はならないので「高揚」はしないが・・。
ちなみに、ブレーキを踏まないでプッシュすれば、ACCの状態になり、
ブレーキを踏めばハイブリット始動という状態になるが、
始動状態で数分の間、何も操作しないと、自動でハイブリットが切れるように
なっている。
座り心地は、なんの不満もない。 さすが新型、この辺も進化している。
シフトの操作にしても、手が届きやすい。
これは、センタークラスターにシフトを設置したおかげ。
2代目より、若干だがヒップポイントが上がっているはずだ。
天井への圧迫感もない。
2代目プリウス乗りの人なら分かるだろうが、シフトはフツーのクルマとは
違う。 「シフトを入れる」というタイプではなく、「持って行く」という
感じで、定位置のポジションに戻るようになっている。
B・N・D・R の4ポジションしかない。 Bは強いエンブレ用。
Pはどこ?と思うだろうが、Pはギアの奥にボタンがある。
停止したら、Pのボタンを押せばPに入り、あとはプッシュボタンを押せば、
クルマは完全停止するようになっている。
2代目の弱点でもあった「後部座席」だが、新型はどうなったであろう。
2代目は、後部座席に座ると「天井にアタマをかすめる状態」だった。
新型はどうだろう?
正直、劇的な進化はないが、「進化はしている」。
天井のクリアランスは、170センチ・胴長短足である私の髪が、微かに触る。
天井の形状で、後部座席に座っての圧迫感はないが、天井はギリギリと言うしか
ないだろうと思う。 2代目よりはクリアランスはあるのは間違いない。
これは、システム上しかたがないだろう。
というより、がんばりましたねと言いたい。
足下はだいぶ広くなっている。前席の背もたれを薄くしたせいだそうだ。
リアハッチは、メインガラス以外に「サブウインドウ」があり、
後方の見通しは良い。 昔のホンダ・CR-Xと同じ感じ。
しかし、斜め後方の見晴らしは良くない。
外見・内装だけみても、電子デバイスというか、ハイテク機能というか、
満載状態の新型になっている。
プリウスの価格は、205万~327万。 100万以上の格差があるが、
売れ線はSグレードの220万だそうだ。
装備詳細はカタログ等を見て頂くとして、今流行の「エコ減税」などで
最大で50万近く安くなる。 地域にもよるが、13年越えのクルマを
持っていたりする場合や、購入の際の所得税・重量税カットという場合を
すべて入れた金額だが、気になる値引きはもちろんゼロ。
しかしハイブリット・プリウスを認めている方から見れば、安売りだ。
205万と聞いて、ディーラースタッフでさえ焦ったそうだ。
しかし「ハイブリットのプリウス」としての先入観を外してみてみると、
金額は別にして、「質感」という意味では劣る面もある。
今回の新型は1800cc。 初代・2代目は1500cc。
ハイブリットとしての200万円は、もの凄く安い。
ただ、人の価値観はそれぞれなので、205万でも高いと思う人はいるだろう。
ハイブリットに興味がない人が、新型、もしくは2代目プリウスに乗り込んだ
とすると、おそらく真っ先に思うのは「質感」ではないかと思う。
1500ccクラスと考えれば納得はいくのだが、200万クラスと考えれば
質感、特にインパネ周りのプラスチッキー感などが安っぽく感じるのだ。
普通に考えれば、ハイテク車として資金がそちらに回っており、
内装にまで金は回らないよなと、すぐ納得できる。
それでもプリウスの内装の質感は、がんばっている。
ただ、200万クラスの普通乗用車、とくに2リッタークラスのクルマと
比べると、どうしても質感は安っぽく感じるはずだ。
プリウスというより、ハイブリットに興味がない人は、初めに目に付くところと
言えば質感だと思うが、そこはハイテク車として納得して頂きたい。
たぶん、民衆はうすうす感じていると思うが、
未来のカローラは、おそらくプリウスになっていくのだと思う。
先行で発売したホンダ・インサイトが、ものすごい数の予約数があったが、
新型が出るあたりになってから、「予約キャンセル」が相次いでいるという。
ホンダさんには悪いが、こればかりは分かる気がする。
この点についても、次回の「走り編」でお伝えしようと思う。