CX-3の板金修理から戻ってきてから1ヶ月、仕上がり具合がディーラーにどう映るか興味があり、依頼したことから始まった。
## T海マツダにて6ヶ月点検を受けるついでに修理の評価を依頼
CX-3も5ヶ月を超えたところで走行距離は7000キロを超過。もっと延びるかと思ったがそれでもなかなかのペースだと思っている。しくじったのは5000キロを超えたところでエンジンオイル交換をしたかったがタイミングをつかめず、結局7000キロまで引っ張ってしまった。そこで6ヶ月点検という節目で交換する事になり、メンテナンスプログラムである「パックdeメンテ」を適用としディーラーへ予約した。当然、36ヶ月分支払い済みなので今回費用は発生しない。
この6ヶ月点検でサービスに入庫させるのを機会に、板金修理を施した箇所を「第三者の目で仕上がりを見てくれないか」
と注文を入れた。何もI自動車さんの技術を疑うわけではないが、ディーラーの見識というのも興味もあってのこと。というのも、保険代理店Nさん推薦のモータースさんに入れるまでは、デ ィーラーお抱えモータースに入庫させる予定を組んでいた背景もあったからだ。
## 好調マツダ、盛況のショールームで待っていると…
それにしても日曜のディーラーは混雑していることに驚く。サービス待ちのお客さんは勿論、ショールームに飾られる新車に目を輝かせる人、私のようにバックで自滅し、修理の出来栄えのジャッジを待つ顧客…丁度この頃、フォルクスワーゲン社の不正ソフト問題の渦中で、テレビにもその様子が映っていた頃に担当営業Sが現れ「BMWやBenzにも飛び火しているけれどお宅(マツダ)は大丈夫!?」と聞くと、安心してくださいではないけれど「北米でディーゼルは売っていませんから」と自信ありげ。と間もなくサービスが現れ6ヶ月点検の作業所にサインをすれば工場のリフトに乗せられたCX-3に案内されると不穏な空気が漂い、「いい加減な修理ですよ」と告げられ私は凍りついた。
指摘箇所は2箇所あり、一つは右リアホイールハウス内のカバーを留めるプラスチックネジの欠落、もう一つはうまくは説明できないがバンパーから覗いたシャーシ部分にパテのような盛り方(これは後にシーラーという部材ということがわかる)が左右、新車の状態から違うでしょ?とのこと。「これは25万円の修理ではないですね」「うちだったらこうはしない」この指摘を受けて正直ショックを受け、施工したI自動車さんに相談する前に、責任が何処にあるのか判断できず、とりあえず相談しやすい保険代理店Nさんに連絡をしたところ、スっとんで来てくれた。写メを送ってもらい、瞬時にI自動車さんから連絡が入り、再入庫の段取りとなった。あれだけ丁寧な説明を受け、納得の内容でディーラーを使わず、モータースに入庫したというのにどういうことだ?今回の代車は再び曰く付きの赤いヴィッツらしい。
## 修理にするにしてもいろいろやり方が
度々お世話になることになったI自動車S社長に恐縮しながらもディーラーで言われたことをそのまま告げると、社長の逆鱗に触れ、「ディーラーがそんなことを言うとはけしからん!」と逆に非難する。
ここまで整理をすると、保険で修理するのだから、お金にも手間もかけてしっかり直してほしい、もうひとつ、買取査定が響かないようにしたい、これが私からのオーダーだ。これに対しI自動車さんはリアフェンダーパネルはそのまま残して板金、ディーラーはバックドアの溝から切り貼りで交換されるとのことで、I自動車のS社長はT海マツダ出身というから、ディーラーに修理を依頼すれば、どのような内容になるか把握しているという。端的に言えばディーラー依頼だと修復箇所が増え、I自動車さん依頼だと少なくて済むということだ。
話を元に戻せば、「ディーラーがお客さんを不安にさせるような言い方はなんだ」「どんな修理をしたか判断してから物申すべき」とS社長は吠える。少し振り返れば、T海マツダで慌ただしい時間帯に他社による作業内容を評価してくれというのもディーラーは乗らない話で、リフトに乗せ一見してのコメントだったのだろう。少し申し訳ない事をしたと思った。しかしCX-3オーナーとしても権利を守るという意味では間違いではないと思う。
## 結局どうだったのか
前回美濃加茂の
お坊さんに割り込まれ事故になった赤いヴイッツに2週間乗り、S社長から仕上がり完了の連絡を受けI自動車さんへ向かう。結局どうだったのかというと、前記したシーラーの塗り方というのが違う解釈であった。これについて工場に入庫している他のクルマで見せてもらったのは、新車の状態であっても「見えないところ」は塗布の状態がモリモリになっていたり、お好み焼きにソースを塗ったようにハケでサッと塗っていたりと個体によってかなりバラつきがある事を発見。一方で初代ekワゴンのバンパー奥を見ると割と丁寧な仕上がりだった。コストダウンしていた三菱の軽だったのにも関わらずだ。一方で現行のデイズルークスは見るからに適当なゴッテゴテだったし、マークXだってそうだった。I自動車Sさんによれば、「無駄なく十分に、しかも美しく仕上げろ」と職人に指示していたという。なるほどプラモデルの様に接着剤をはみ出したり山盛りに塗布しても不毛なように、「見えないところにも拘る」スタンスが伝わってきた。では何故新車の製造段階からモリモリダバダバなのか。私が思うに「時短」なのだろう。生産効率アップのためではないだろうか。どちらにしたってクルマのパフォーマンスは変わりはないのだけれど、そりゃあモータースさんは流れてくるクルマに対して作業するわけではないので、無駄を省き整えるというのも合点がいくものだった。
ただ、T海マツダさんの指摘の仕方がI自動車さんの修理の仕方に理解が足りなかったか、確認不足か説明不足だったのかもしれない。確かに刺激的なワードを浴びせられた気分ではあったのだが…いずれにしてもT海マツダさんとI自動車さんでは修理の仕方が異なるということ、それによって買取査定に違いが生じるということを学ばせてもらった。
もう一点、見た目には綺麗に直っていてもボディ、骨格へのダメージは如何に?正直こいつが気になって仕方がなかった。修理後、乗った感じでは全く新車時と違和感は感じず、それでも気になるのでI自動車Sさんに聞いてみると、「もしボディが歪むことがあればパネル同士のチリが合わなくなってくるはず」とのこと。バックで柱への衝突の際、クリープ程度の速度であればバンパーにより相当吸収されているはずで、それを支えるバンパーバーも修復後、図面から0.1mm単位で誤差がないことを確認しているという。後はもう私の気持ち次第ということで、今なお持って遺恨が残っているのは変わらず。今回CX-3については気に入って買ったクルマだけに、やるせない気持ちである。であればボディ補強パーツを入れようかとも考えているが、突っ張った感じになりすぎるのも好みではないし、これ以上フロントを重くしたくないというのも事実。まぁこれからCX-3に対してどうしたいかをじっくり整理したいと思う。
Sさんからは豊富な経験からこの他にもクルマに関すること、保険に関すること、流通に関すること、色々と語ってくださった。詳しいことは別の機会に記すとして、端折って説明すると通販型の自動車保険にトラブルが多く、I自動車さんに入庫しているお客さんで多くが不満を抱えていること、エンジンオイルは5,000キロ毎に変えるのがベストで、クルマ買うならガリバーで、欧米型のビジネスモデルで業界の常識をひっくり返すものだという。何分自動車産業から遠いところにいる私は知識も浅はかである。自動車Sさんから伝えられた事の一部しかここに記せてないので、つたない文章で申し訳ない。でも今後のモーターライフにおいて、頼もしい人に出会えた気がする。
<2015年11月29日>
Posted at 2015/11/28 14:02:38 | |
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