以前、アルテオンオーナーズクラブのオフ会で見せていただいた
エンスー太郎さんのBrex Code Phantom EX の音が忘れられない。超絶リアルで、電子音だとはにわかには信じがたいような、コロコロコロというアイドリングからクオーンという吹け上がりまでマセラティのような音。しかもアプリで音を変幻自在に変えられる。
今まで自分の車は故障対応以外のマフラー交換はしたことがないものの、乾いた排気音は好きで、高速のトンネルで後ろから勇ましい音が聞こえてくると、ついつい窓を開けてしまうタイプ。
が、40万円はさすがに払えない。ということで、DIYでやるとしたらいくらになるんだろうか?と検索してみようと思った。しかし、最初の難関は「一体あれは何というカテゴリーの製品なのか?」。検索すべきワードがわからない・・・。
アルテオンにもエンジン音を増幅して社内のスピーカーから出すSound Aktorというものがあるが、このワードで検索すると出てくるのはコーディングでどうやってこれを切るかという話題ばかり。
10年ほど前、まさにあの手のエンジン疑似音のエンジンを開発するベンチャー企業の若者が大手メーカーに売り込みに行く、という内容の映画をみたことがあるのだけど、その映画すら検索結果に出てこない。が、
特許がいろいろな企業から出ている ことはわかった。
まずは Code Phantom の同等品を海外のサイトで探してみた。
Miltek Sport Active Sound
アプリの画面がCode Phantomと同じ。マフラー屋さんなのでエンジン音ジェネレーターの開発元は別にありそう。が、Active Sound という検索キーワードをゲットした。
Maxhaust
超高級車にも展開があるようだが、ここもマフラー屋さんのようだ。
Thor
ブランド名で検索すると映画の話題ばかりで見つけにくい。サウンドモジュールは非常にコンパクト。アプリが無料でダウンロードでき、「フェラーリの音」など、実際に出せる音をスマホで視聴できる。が、自分でアクセルを吹かしたりできないので、アプリ単体ではすぐ飽きてしまった。
音質は、太く重厚なものが多い印象で、Miltekの方がリアルに感じた。
KUFATEC
走行中にTVを見れるようにするドングルでおなじみのメーカー。本国のサイトを見ると、結構いろいろな種類のドングルを出していることに驚いた。こういった電子デバイスが本業のメーカーなので期待できそう。
ヤカンみたいなスピーカーを取り付けるステーが溶接された状態の車種別の膨大なラインアップがあり、アルテオン用もあり、さらには
取付け方法のマニュアルもPDFで用意されている 。
ダウンロードして読んでみると、トランク内ではなく車外に取付けられるようだ。トランク隔壁の穴開けが取り付け時の最大の懸念事項なのでこれは良い!と思ったが、なんかおかしい。取り付図の中だとマフラーが片出しで、その反対側につけている。自分の車を改めて見ても、マフラーは両出しでそんなところにスペースはない。どうやらこれは本国にしかないディーゼルエンジン用のようだ(
他のブランドでもYouTubeを見ると、ディーゼル車やTeslaのような電気自動車をターゲットにしていることがわかる)。車種別の取付ステーが不要ならユニバーサルモデルで十分なのだが、もしも配線カプラーの部分が車種別で加工不要なように配慮されているようだったらそれは欲しい。
一方で、KUFATECのみの特徴で面白いのが、
ボンネットに取り付けるサウンドアクチュエーター を追加できること。こちらは排気音ではなく、エンジン音を再生するもの。ディーゼル車や電気自動車用だとは思うが、装着するならこれも同時につけてみたいところ。
制御アプリもパラメーターが細かいので、 思わずEbayでポチリかけたが、よく動画を見ると、Miltekなどにある、エンジン音がバラけるようなところとか、アクセルオフ時にパアンといったりするリアルさがなく、Thorのアプリみたいにエンジン回転数に呼応した音が出るだけに思えて思いとどまった。
cete-automotive
サイトで「The world first among Sound Booster modules」と本家本元感を押し出している。アプリ画面もMilltekと同じ。動画を見ても音のリアルさは一緒。吹き上がりながらもゴボゴボ言う感じや、アクセルオフ時の音(Pop and Bangと言うらしい)など芸が細かい。ここが開発元?
面白いのは、サウンドモジュールがAUDIとマセラティの2種類あるという点。AUDIには最初からActive Soundシステムがついている車種があるらしく、そのサウンドジェネレーターを流用するようだ。マセラティのジェネレーターはAUDI用よりも数万円ほど高価。どちらが良いかは主観的な問題とのこと。マセラティ音源についてはあまり情報がないが、マセラティの方が官能的な音がしそうだ。
Ebayで見る限り、どれも送料を含めて20万円はしなさそうだ。 私の中では cete-automotive のものが一番好み。
取付けはCANの中継カプラーを買ってきて、そこでカプラー側のコネクターを加工すればDIYでもリスクを抑えられるだろうか? OBD2のカプラーにもCANのHiとLowは来ているようだけれど、直接CANのラインから取るのはレスポンスが何か違うのだろうか?疑問は尽きない(このあたりが取付店のプロのノウハウ)。Youtubeの取付け動画で一番細かくここらへんが見れるのがこちら(ただし、取付車種はBMW) 。
が、20万円あったら家族のノートPC買い換えられるなー、オーディオにすらそこまでお金かけていないし、エンジン音だけだったらECUチューンの方が満足度高いかもなー、と思ったらポチる勢いがトーンダウンしてしまった。
そんな中、ヤカンの中身が分かるこちらの動画を見た。サラダボウルを2つ合わせて溶接した中にスピーカーが入っている、といったような構造。 5:53に写っている元のスピーカーは確かに変わった形の縁取りがされているものの、この動画のパート2で付け替えている新スピーカーはYamahaのマリン用。
ということは、音源さえあればスピーカーは自作できるんじゃないの?と思った。
そもそも車外にエンジンを轟かせたいわけではなく、自分が官能的な音を楽しみたいだけなら室内で音を出すだけでよく、そうであれば、防水のスピーカーは不要ではないか?
本物同等はもちろん難しいのだろうけど、うちにはGOLF時代のいらない16cm経のスピーカーが余ってるし、ボウルは100均で手に入る。ヤカン単体で5万円以上するので、そうなるとサウンドモジュールだけが必要ということになる。
ラジコン用のエンジン音モジュールで、2017年頃からあるらしく、お値段も非常に手頃。
サイトからダウンロードして音を変えることもできる。
音がプロポのスロットルに連動するので、CAN信号をうまく変換できさえすれば、これで十分いけるかもしれない。さらに、車内で響き渡らせるだけだったら、これの出力音をAUX経由でオーディオから出せればよいわけで、と妄想が膨らむ。
もちろん、Pop and Bangのような芸の細かさは期待してはいけないのだろうけど、これなら失敗してもプロセスを楽しむお遊びと割り切れるコストだ。
ということで、かなり当初の意気込みからトーンダウンしたものの、Sense Innovationの製品と、他にもいくつかAliでおもちゃっぽい疑似サウンドグッズ をポチってみた。
CANとの連動方法を考えることも含め、しばらくはこれで遊ぶつもり。
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Posted at
2021/03/21 13:04:07
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