電気が苦手!だけど車とかバイクの電装を触れるようになりたい!って人のための解説をしましょう。
ちょっと久々に先生がしたくなって。
勉強が楽しくないのは大人の責任です。
自分だって勉強楽しくなかった子ども時代があるのに、同じ轍を後進に踏ませちゃダメです。
愚者は経験に学び…などと言いますが、学びて思わざるは則ち暗し…なんてことにならないようにですね。
いまのは大人向けの戒めなので難しく書きましたが、要は子供の頃つまんなかった経験を反省して楽しいものに変えてこそ大人!…ってね。
なんのために勉強してるかわからない!という命題に挑みます。
中学生で車なしでも分かるように作ってあるので、ぜひ見てってくださいねー。
そのうちムービーで解説しようと思うのですが…今回はその取っ掛かりってことで!
難しくないですよー。
電気系統は三種類のプラスと一種類のマイナスの配線を理解してればほとんどカバーできるので、今回はその4種類と…注意点だけやりましょー。
このためにホワイトボード買ってきました。偉いですね。

まずは…車のバッテリーもバイクのバッテリーも、12ボルトの電圧をやりとりするつくりになってます。
車を流れる電気はほぼすべて12ボルトと思ってください!ほぼ全てね!
普通の乾電池は1.5ボルトなので、全然違いますね。強そう?
図のようにバッテリーのプラス側から配線を引っ張ってきます。
そうするとバッテリーに直接繋がる配線が出来ますね。単に端子から延長してるだけですね。
こうやって、繋げばいつでも12ボルトの電気が流れてくる配線をバッテリーとか、BATとか、バッ直とか言います。

マイナスの方も引っ張ってきました。ここまでは問題なさそうですね。
マイナスはアースって呼ばれる事が多いです。他にもGNDとかグランドとか言います。
外国の電装品を買ったらたまーーにNegativePoleって書いてありますが、それはマイナス極って意味です。
そういう書き方のとき、プラスはPositivePoleって書いてありますね。
たまーにしか出てきませんが、上の表記は基本的にすべてバッテリーのマイナスって思えばいいです。
もうすでに二系統目ですよ!ラクラクですねー。

12ボルト対応の機器に、プラスとマイナスを繋いであげましょう。
電気とか点きます。
電球はプラスマイナス気にしない性格の子です。
いま流行りのLEDはプラスマイナス気にする子です。
逆接続したら光りません…。LEDが光らなかったら端子が逆かも?って思うといいでしょうー。

左の方を見てくださいね。
プラス側になんか新しいものが付きました。
ヒューズです。
名前だけは聞きますね。
ヒューズとかブレーカーは大電流が流れると、その身を呈して遮断してくれます。
勇敢ですね。ヒューズは一回で死んじゃいます。
ブレーカーは戻すとまた仕事します。
そんな違いです。車にブレーカーはないので、全部ヒューズです。
10アンペアとか書いてありますが…これはもう少し下で理解できますよー。

さて、回路上にはあらゆる配線やブツがありますね。
歩いて移動するのが疲れるように、電気も移動すると疲れます。
配線上はそうでもないのですけれど、何か装置が付くと通るのに抵抗があるようです。
それが抵抗ですね。テスターという機器を使えば数値で出てきます。
今回は試しに、この電球を単純な数で10オーム…抵抗の単位…として考えてみましょう。
なんならいまオームの法則で苦労してる人にもわかりやすく。
バッテリーや電池から12ボルトの電圧が出ています。
その12ボルトがそのまんま電球まで来てますね。
ここには12ボルトの電圧が掛かってる状態です。
基本的に何か余計な事をしなければ、電源の電圧が回路全体の電圧になります。
今回はどこにいても12ボルト。
問題です!
10オームの抵抗がある場所に
12ボルト流れると…
なん"アンペア"の"電流"が流れるのでしょう??
…電流?
電流は回路への負担を表すのに使う場合が多いです。
学校ではそう教えませんが、実務的には大体そうなります。
ほそい配線とか部品にでっかい電流が流れると、配線や部品は壊れちゃいます。
人体で考えてみますかね。
電圧は貫通力みたいなのです。
ゴリ押しで進もうとする力。
抵抗があっても遠くに到達する力。
人体は電気が流れにくいので、右手から左手までとりあえず電気を通そうとするとかなりの電圧が必要です。
空気中って抵抗が大きいので、滅多なことでは電気は流れません。
空気中を少し通るだけでも大仕事です。
でも静電気とかって、すこしだけ空中で光りますよね。でも痛いだけで済みます。
雷は大変ですね。
あんな距離を通れるなんて、一体どんな電圧なんでしょう。
数字で言われてもピンと来ない数でしょうね。
ポケモンのピカチュウの10万ボルトって攻撃技がありますね。
聞くところによると10万ボルトは空気中を10センチしか進めないそうです。とんでもない近接攻撃ですね。
電圧についてなんとなく雰囲気わかってもらえましたかね?
一方で電流は電圧とは別のお話。
静電気が一万ボルト近いのに死なないのは…アンペア…電流が小さいからですね。
とりあえず通れるだけの電圧があった上で、通り道に掛ける迷惑の大きさが電流です。
もう一度同じ写真。話を戻しますね。
12ボルトで10オーム…どれぐらいの電流が流れるのでしょう。
書いてないから分かりませんね。
でもボルトとオームが分かればアンペアが分かっちゃう魔法の式があるのですね。
中学理科で習う、オームの法則といいます。
ハンドルの形をした図に、ボルトとアンペアとオームが当てはめてあります。
3つのうち2つが分かってる時、縦には割り算、横には掛け算をするのですね。
そうすると分からないもう一つが出てきます。すごいですねぇ。考えた人は暇人ですね。

…と、オームの法則でアンペアを求める方法です。
分かってるボルト数を分かってるオーム数で割るのですね。
1.2アンペアだと分かりましたね。
…だから何なんでしょう。それはヒューズの話に戻るわけです。
回路内に10アンペアで切れるヒューズを付けましたね。
電球にはそこを通ってやって来ますから、ヒューズにも1.2アンペア流れてます。
でもヒューズは大丈夫。まだまだ余裕そうです。
さて大丈夫じゃない状況って、どんななのでしょうか。

ショートって聞きますよね。よくないものというイメージがあると思います。
なぜダメなのか理解しておきましょう。さっきのオームの法則をまた使います。
電球の抵抗は10オームでしたが、今回は電球がいません。だからココの抵抗はゼロです。
でも割る数がゼロだと実は計算できないのですよね。理由は数学のルールです。聞いたことはある人もいるでしょう。一体なぜ?
そろそろ一投稿でページが重くなって画像が貼れなくなってきたので、やむなく後半へ移りますよ。