
ラパンHE22Sのアンテナは ルーフの先端部中央についている。
この位置は、感度が最も良い。昔、スカイラインR30の担当者から、聞いた。ラジオからアンテナの電線(?)の長さも少ないので、減衰も少ない。
しかし、この時期は まだ 空力騒音に対する知見が少ない。(音響担当者と空力担当者と十分 協働する環境がなかったと思われる) 今のラパンHE33Sは、アンテナ位置は ルーフ後端に移動している。ルーフ先端部は空気流速が最も速い。そこに障害物(アンテナ)は、空力抵抗も空力騒音も 最悪だ。これに対し、ルーフ後端の気流は 遷移点を超えて 乱流境界層にあり、流速も遅いから 空気抵抗も少ないし、エオリス音も弱い。乗員からも遠い。すなわち、音響担当者より空力担当者の方が強くなったと思う。原価に余裕があれば、シャークアンテナになったかもしれない。
エオリス音は36㎞/hから発生し、騒音は速度の6乗に正比例して 喧しくなる。
で、わがHE22Sは、「後ろに移設」案も躊躇する。板金塗装も 嫌な気がする。お金も掛かる。
考える方策としては、アンテナを①「ショートアンテナ交換案」②「螺旋型に突起が付くアンテナ案」…カルマン渦、騒音が低下する。
③「アンテナの角度を寝かす案」…最も安直な方策を採用した。
アンテナの角度を水平にすると、空力的にはベスト。しかし、都内では問題ないが、新東名など人跡疎らな地域ではラジオが聞こえなかった。水平案は却下。
このアンテナには3つの角度がセットされている。カタログ写真の角度が最も美しい。が、感度を確保しながら 「カルマン渦の低減」「エオリス音の低減」をするために、敢えて約20~30度に寝かす。
実は 都内は「水平」にしていたが、最近は 都内長大トンネルが増えて、「トンネルは関東平野にはない」という常識が崩れた。しばしば聞こえない。嘆かわしい。
非力な660ccのエンジンだし、空力(抵抗+騒音)的デザインではないので、アンテナの傾斜まで気を使ってしまう。
全体的には可愛いデザインだけど、空力的には不利だよな…
Posted at 2016/11/19 15:53:46 | |
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