
さて、今日もホイールネタで逝ってみましょう。
昨日届いたSSRのインテグラルGT-1ですが、タイヤ(205-50)込みの重量が16.6Kgってことで、一応「軽量」な部類に入るみたいです。
本当はホイール単体で重さがどのくらいなのかがすんごい気になるんですが、それはまた今度ってことで(笑)
今回は、こいつが鍛造なのか鋳造なのか調べてみました。
まずは鍛造さんと鋳造さんの違いから整理してみます。
どこかの双子の名前じゃないですからね、念のため。
鍛造さんは、金属の塊をギュ~っと押しつぶして造るので、軽量で硬いホイールがウリです♪
レーシングなホイールはだいたいこっちですね。
BBS、RAYS、ENKEI、WORK、ADVAN、MUGEN(いきおいでローマ字)・・・どのメーカでも最上級グレードで鍛造さんを扱ってます。
ええ、お値段も最上級(;´Д`)
やっぱり手間も時間もかかるんでしょうねぇ。
多分、ホイールのキャラクターなんでしょうけど、デザインも硬派なやつが多いですね。
一方、鋳造さんですが、こちらは金属を溶かして、型に流して成型するので、デザインの自由度が高いのがウリ♪
最近はデザインだけじゃなくて、鍛造さんに迫るくらいの軽量ホイールも出てきてるみたいですね。
これまたいろんなメーカから提供されていますが、鍛造さんよりもリーズナブルなのが嬉しいところ。
だけど、そのトレードオフで重量がやや重いってのが気になるところ。
ちなみに今履いてるPRODRIVEのGC-05も鋳造さんです。
純正の15インチとほぼ同じ重さ。(若干軽いかも)
いままでに鍛造さんは履いたことないので、「いつかは鍛造!(゚∀゚)」みたいな憧れもありますね~。
さて、いよいよ今日の本題です。
SSRのインテグラルGT-1の工法ですが・・・
半溶融鍛造だってよ。(; ̄ー ̄)...ン?
は、半・・・溶解?
鍛造さん?
とりあえず鍛造って単語は出てきてるが、半溶解ってのは・・・。
半分溶かすってこと?
それは鋳造さんのほうでは(;´Д`A ```
まぁ、まて。
とりあえずググってみよう。
SSRの技術情報拾ってきたよ~。
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鋳造と並ぶ自由な造形力、そして鍛造に匹敵する軽さと強さ。
既存の加工技術の長所だけを抽出し、さらに生産性を向上させた全く新しい加工技術です。
米国MITで基礎理論が開発されたこのSSFは、私達スピードスターがアルミホイールの製造を可能にするまでに磨き上げた究極ともいえる製造技術なのです。
金属の加工方法でもっとも歴史が深く、優れた強度を誇るのが、現在、アルミホイール製造技術として用いられている「鍛造」製法。
熱した金属を叩いて成型する方法で、刃や刀など強度を第一とする製品には、もっぱらこの鍛造製法が採用されてきました。
しかし製造に手間がかかる上、造形の成約も多いのもウィークポイントのひとつでした。
その後、生まれたのが、高温で溶解した金属を鋳型に流し込んで成型する「鋳造」製法が開発されました。
鍛造に比べて生産性が高く、この鋳造製法によって金属製品が一般化、身近な生活用品の素材として、金属が用いられるようになったのです。
しかし鋳造の場合はどうしても、金属を溶かす段階で不純物が混入してしまうため、強度面において鍛造の域には達しません。
強度を高めるには金属の質量を高めるしかなく、その結果、必要以上に重い製品が出来上がってしまうのです。
そんな金属の加工方法に、1970年代初頭、画期的な新製法が加わります。
それが、米国マサチューセッツ工科大学のフレミング博士が開発した、アルミを素材とする新たな「鋳造」製法でした。
その内容は、アルミ合金を一度溶解し、強い力で攪拌することで、アルミ合金本来の樹枝状の組織を、粘り気のある粉状組織に変化させるというもの。
実はこれ、樹枝状組織は強い力が加わった際、一定の方向に破壊が進行する性質を持っており、破壊された側が弱くなるのに対し、
くっつき合った粉状組織が優れた強度、剛性を持つという特性を逆手に取った考え方。
つまり、生産性に長けた鋳造の形を取りながら、鍛造に比肩するほどの強度性能と備えることのできる、第3の金属加工方法というわけなのです。
このフレミング博士の発見は、米国屈指のアルミ総合メーカー、アルマックス(現アルコア)社によりさらなる研究が進められました。
それまではミキサー式で攪拌していたものを不純物をより的確に取り除くため、電磁的な攪拌へとスイッチ。
結果、ガスや酸化物、非金属を完全に除去し、純粋なアルミ合金を作り出すことに成功したのです。
その後この合金は、“MHDビレット”と呼ばれる棒状に加工されました。
このMHDビレットはある一定の温度に加工することで、いわゆる「半溶融」状態になります。
つまり、強度と剛性に優れた純粋なアルミ合金のまま、液体と同じ状態になるわけですから、鋳造製法と同等の複雑な造形も可能となる、格好の加工素材となったのです。
この電磁攪拌を施したアルミ合金素材、MHDビレットを完成させたアルマックス(現アルコア)社は続いて、
この素材を一定の温度に加熱して半溶融状態にした後、高圧成型する生産ラインの開発に乗り出しました。
これがすなわち「SSF(Semi Solid Forging)」製法=「半溶融鍛造」製法なのです。
鍛造製法なみに強度、剛性に優れたMHDビレットを素材に、鋳造同様に複雑な造形と精度を可能とする半溶融状態で成型し、それを量産性に長けたSSF専用ラインで生産する。
この画期的な第3の金属成型技術は、世界中から大きな注目を浴びました。
そしてまずは、強度と複雑な造形、軽量性を必要とする航空機、自動車部品の生産に利用されることとなったのです。
そして1991年、私たちスピードスターホイールはこの「半溶融鍛造」製法に着目。
アルマックス(現アルコア)社との幾度にも及ぶ交渉の末、アルミホイール業界としては世界に先駆け、このSSF製法の製造ライセンスを取得したのです。
私たちスピードスターホイールがSSF製法の導入を決意したのは、ひとえに、軽く、強く、美しいアルミホイールを製造したかったから。
そのためライセンス取得から1年間、SSF製法の研究に明け暮れました。
そしてついに、自動車用アルミホイール製造における専用機器を開発、世界初の量産ラインとして、特許を取得したのです。
半溶融状態での高圧成型は、鍛造に匹敵する強さを実現しました。
またこれによる肉薄化も進み、既存の鋳造製品と比較して最大20%もの軽量化も達成しました。
さらには鋳造同様の造形力を併せ持つため、高圧成型後の機械加工工程も削減されました。
不純物のないピュアなMHDビレットを素材とするため、不良品の発生率も低下、逆に量産性は一気に向上し、リーズナブルな価格帯での市場へのリリースも可能となりました。
SSF製法の導入により、私たちスピードスターホイールは、また一歩、理想のホイール創りに近づくことが可能となったのです。
SSF製法は、製作過程自体は、それほど難しいものではありません。
工程は実にシンプル。
だからこそ逆に、そこに詰め込まれたホイールメーカーとしてのノウハウ、設備の質、製造に携わる職人の技量が、ダイレクトに結果として現れてくるのです。
つまりSSF製法は、卓越した技術と知識、設備を備えたスピードスターホイールだからこそ導入し得た、特別なアルミホイール成型技術。
研鑽を怠りさえしなければ、現在よりもさらに軽く、より強く、より美しいホイールを製造できる技術なのです。
SSF製法がもたらした新たなアルミホイールの価値基準である「新高品位」を、他の追随を許さない、未来の定番製法へと育て上げていくことも、
私たちスピードスターホイールの責務だと考えています。
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三( ゜Д゜) ス、スゲー!
めっちゃ技術屋チックな仕事っぷり。
とりあえず分かったのは、アルミが軟らかくなるまで熱加工して、それを素材にギュ~っとやったのが「半溶解鍛造」ってことみたいですね。
強度・造形・軽量性のどれに対してもかなり効果的らしい。
しかも、リーズナブル!
SSRの企業努力に(人-)謝謝(-人)謝謝
今はタナベさんところに住まわしてもらってるみたいだけど、半溶解鍛造って自分の中ではアリですよ~♪
早く装着してみたい*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
ちなみに写真は一番傷の大きかったホイールでつ。
これを直すのじゃ~~♪
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パーツ考察 | 日記
Posted at
2007/11/21 20:09:58