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ワニさんの愛車 [三菱 ランサーエボリューションIX_MR]

整備手帳

作業日:2007年8月10日

【ホイールガード付きタイヤカバーの製作】

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 現在使用しているホイールは、タイヤよりリムやスポーク部分が出っ張っているため、取り扱いに非常に気を使います。ホイールのスポーク部分までカバーできるタイヤカバーを使っているですが、布1枚ではやはり心もとないので、新たにカバーを製作することにしました。

【コンセプト】
 1.タイヤを重ねたり、並べて置くときに十分にガードできるクッション性を確保する。

 2.スポーク面をガードしながらも、持ち運びしやすくする(スポーク面から手が入る)。

 3.タイヤカバーをはずしても、地面に置くときの下敷きとして使うことが出来る。

 4.ガードがずれないようにする。

 5.ファッショナブルである。(ダンボールなどではなく、お洒落である(重要重要…))

 6.プロ級の仕上がりとなること。(これも重要というか常にモットーとしている)

何度も、構想上の試作を行い(下絵設計とウォークスルー)、実現性を考慮し、最終的にはこんなものになりました。

【技術的課題】

 1.ドーナツ型のカバーを見栄え良く縫う方法(構造上、裏縫いをすることが出来ないので、どうすればよいかが問題)

 2.手を入れる部分をどのように作るか(入れやすく、素手でも痛くない形状など)

 3.カバーがずれないようにするにはどうすればよいか(アイデアは色々と浮かぶのですが、コストと実現性、部材の調達可能性などから悩みが深い)

かなり悩みました。特に、1.の技術課題はネットで探しても、良い解決策が見つかりません。プロに聞きたいところですが、その伝もありません。試作もしてみて、検討して決めました。
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■手順1:

 既に、一般的なトレッド面をカバーするタイプのタイヤカバーを作っていたので、これを活用して製作することにします。一から作る場合は、まずこのトレッド面をカバーするタイプの部品を作るところも必要になります。

 今回の製作で必要な材料は、以下の通り。

a) 布(ナイロン製、必要量は布の幅、タイヤのサイズなどによって異なりますので、まずは必要な寸法を計ってからご準備ください。耐久性を求めるなら厚手のもの、取り扱いやすさや生地の柄などの選択肢の広さでは薄手のものになります。)

b) ゴムひも(強いタイプのものがよいでしょう。幅は10mm前後のものが扱いやすいでしょう)

c) グランドシート又はスポンジ(キャンピング用品などとしてホームセンターなどで売っているものを利用すると安価で良いと思います。私は8mm厚のものをチョイス)

d) ミシン糸(糸は布に合わせて選びます。一番手っ取り早いのは、布を持って行き、お店で聞いてしまうのが一番。よほど厚手の生地を選ばない限り60番前後の一般的な糸でよいです。)

 必要な道具は、以下の通り。

a) ミシン(特殊なミシンは不要、一般的な家庭用ミシンでなんとかなります)

c) 布裁断用のはさみ(裁ちバサミ)

d) 定規・メジャー

e) マチ針

f) チャコペン(私は、小学校の時に購入したものがまだ残っているので、それを使っています)

g) カッター、クラフト用はさみ(グランドシートなどをカットするのに使います。裁ちバサミは布以外を切ってはいけません。)

i) 型紙用ダンボール(耐久性のある厚紙)

j) ゴムひも通し

■手順2:材料のカット

 カバーひとつ分に必要な材料をカットします。

1.トレッド面カバー布×1

2.ディスク面のクッションカバー布×2

3.ディスク面のクッション×1

4.ホイール中央の手を入れる部分の布×2

18インチ、9Jおよび9.5Jのホイールに245/40のタイヤを組んだもの用におおよそ以下のサイズで製作しました。

1.仕上がり寸法 35cm×206cmの筒((35cm+ゴム通し1.5cm+縫い代1cm=38cm)×(206cm仕上がり+縫い代1.5cm=209cm)の布を裁断して縫製します。ゴムを片側のみに通しますので、1.5cm幅で折り返し、縫い代をその内側にするので2cm余分に必要。もう片方は、ディスク面のクッションを入れる布との縫い代1cmを見ています)

2.直径 55cm +縫い代1.5cm = 直径58cmの円形 (ドーナツ型の型紙を作ってカットします)

3.クッションは外径55cm、内径12.5cmのドーナツ型にカット (こちらも②で使ったドーナツ型の型紙でカットします)

4.ドーナツ型の内径に沿った筒状の仕上げにするため、円の外周サイズ(2πr=2×3.14159×12.5cm)×手を入れる深さ(今回は23cm)の長方形

①と④は表合わせで、裏縫いをして、ひっくり返してから、縫い代部分を表から縫い合わせます。これで引っ張り強度も上がります。ゴムを通す部分は、筒を作った後に裏返してから縫います。きれいに縫うためには、きちんとサイズを測り、チャコペンなどで印をつけて、アイロン等で折り目をつけてから、ミシンで縫います。
 しかし、丁寧にやっていると時間がもったいないので、ミシンがけに自信のある方は、直接縫ってしまってOK(それができる人は、細かいアドバイスは要りませんね)。私は、自称上級者かつ、手早く仕上げたい派(せっかちではない)なので、ミシンのガイドに記された寸法に沿わせ、ミシンを動かしながら筒を作って送り出して縫ってしまいました。でも、仕上がりはまぁまぁです。
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■手順3:ディスク面カバー部分の作成(ドーナツ盤作り)

 今回のタイヤカバー作りでは、幾つかポイントがあります。そのうちの一つ、ドーナツクッションの製作です。
 ドーナツ状のカバーを縫合部分を隠してきれいに仕上げるため、幾つかテクニックが必要です。

 写真にある部材の状態を説明します。
 ① 型紙です。ダンボールを切り抜いたものです。生地のカットや、ミシンがけの場所、クッションのカットの目印を付けるときなどに大活躍です。コンパスなどを使って綺麗に線を引き、はさみ(クラフト用というか布用ではないもの)やカッターでカットします。

 ② ドーナツクッションのカバー生地。外側は縫い代分大きくカットしてあります。また、内側の線、外側の線はミシンがけの時のガイドになるので、きちんと描いて置いてください。

 ③ 持ち手の部分を縫うために、②のカバーの中心をカットしたところです。カバーの中心は縫い代1.5cm程度を残して中央をくりぬき、1.5cm~2cm程度の間隔で深さ1cm(ドーナツの内側の線から5mm残して)まで切れ目を入れます。切れ目を入れないと、持ち手部分を縫うときや、仕上がりで中央部分が突っ張ってしまうため。
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持ち手部分(手順2の材料④を筒状に縫ったもの)と、ドーナツカバーを縫合します。持ち手部分の裏に端から1.5cmの所に線を描いておきます。持ち手部分は柄のあるほうを外側にし、ドーナツカバーの中央部分の表面とをそれぞれ描いた線に合わせて待ち針で仮止めします。私は、4箇所止めました。
 次に、この筒の部分をミシンのアームに通し(多分、ミシンのアーム部分にはずせる部品があり、細い筒も通せると思います。通せないタイプだったらちょっと面倒だけど縫えないことは無いと思います。)、描いた線に沿って縫います。この縫製が結構大変かも。直線の布と、円形の布を合わせ、ずれない様に且つ余らない様に縫わないと、綺麗に仕上がりません。ドーナツカバーの線より内円側を縫うと持ち手の生地にしわができるし、線の外側を縫うとドーナツカバーの方にしわができます。でも、ぴったり合うと高い達成感を得られます。ジムカーナで例えると、360度ターンがぴったり決まった様なもの!?
持ち手部分の寸法に大小ができてしまった場合は、待ち針で留めるときに調整し、ミシンで縫う場所を調整すれば綺麗に仕上げることができます。
 この部品を2つ作ります。できたものが写真のものです。魔女の帽子のようなものになります。
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■手順4:トレッド面カバーとの縫合準備

 トレッド面カバーの縫い代部分の加工をします。
 トレッド面カバーは、片面のみゴムを通すように縫ってあるので、もう片方に、手順3で作成した魔女の帽子を縫い付けるための、縫い代部分に加工が必要となります。既に縫合位置の印は描いてあると思います。その線の少し外側(外円側約5mm)を上糸調子を緩めて少し大きめの縫い幅で一気に縫います。糸だけを縫うわけですね。目的は、ディスクカバーとトレッドカバーとの生地の差を均等に散らして、綺麗に縫うためです。ここも今回のポイントの一つ。詳しい用語は知りませんが、空縫いとでも言いましょうか。この空縫いをした後に、下糸部分を引っ張ることにより、全体にギャザーを作ることができます。つまり、しわを均等に作って、そのしわごと魔女の帽子を縫い付けてしまうわけです。写真でギャザーが均等に調整されているのが分かるかと思います。
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■手順5:魔女の帽子との縫合

 魔女の帽子2枚で、トレッド面カバーをはさんで、縫い合わせます。縫い代が内側になるようにするため、魔女の帽子を表合わせにした中央にギャザーをよせた部分を挟んで縫い合わせます。
本当は、仮縫いなどをして縫ったほうが良いのですが、私の場合は、まず4箇所を待ち針で止め、④分割された所を4本程度の待ち針で止めながらチャコペンの上を縫っていきました。
 ギャザーの寄せ方で仕上がりに差がでます。ここは表なので、丁寧に縫い合わせましょう。また、円形に縫うため、慣れも必要かもしれません。

縫い終わったら、持ち手の部分からトレッドカバー部分を引き出して、魔女の帽子部分を裏返します。すると、写真の様に綺麗に出来上がります。

 今回は、ディスクガードを“ホイールの外形+α<タイヤの外径“としたため、トレッド面のカバーの寸法より小さいディスクガードに合わせるため、ギャザー加工の工程を挟みましたが、同一寸法にするのであれば、この工程は不要となります。
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■手順6:クッションの挿入

 持ち手の部分から、手順2③のクッションを丸めて入れます(写真①)。内部で上手に広げます。


■手順7:持ち手部分の縫い合わせ

 持ち手の部分の加工は、先ずカバーの内側に筒の部分を揃えて突っ込みます。筒の部分をミシンのアームに挿入し、できるだけクッションの根元で一周縫い合わせます。ここで根元から離れたところを縫うと少しダボつくことになりますので、丁寧に縫ってください。ここも仕上がりを綺麗に見せるポイントとなります。

■手順8:最終工程

 いよいよ最終工程です。
 次に、持ち手部分をホイール内に止め易くする為に、先ほど縫い合わせた筒の部分の先端に小さなドーナツ状のクションを入れて縫い合わせます。この持ち手の小さなドーナツは、最初に作った手順2③のクッションのくりぬいた中央部分を周りから1~2センチ程度カットして作ります(写真②参照)。
これを筒に入れて、筒の布の両方先端を内側に5ミリづつ折り返して端をミシンで縫い合わせます。ここは外縫いをするしかありませんが、カバーをしたときには外からは見えない部分なので、外縫いでOK(写真③)。

 これで完成!ではなく、後はゴムを通して完成です。
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カバーをした状態のタイヤがこちら。う~ん、綺麗に仕上がりましたね。

持ち手部分のクッションは簡単に小さくなるので、縮めてホイールの中央部分突っ込み、中で広げればOK。
今回は、タイヤサイズより少し大きめのトレッドカバーになっていますので、ゴムがゆるいとずれやすくなので、少し強いゴムにすることをお勧めします。ゴムの長さはゴムの強さなどにより違いますので、ゴムだけをタイヤに通すシミュレーションを実施して、長さを決めてください。自由長になったときに、カバーを固定するだけの張りが、カバーのずれを防ぐことになりますので、張りが足りない場合は、より強いゴムに替えましょう。

 タイヤカバーは4つづつ作ることになると思いますが、材料のカットは最初の1つ分を作ってから、何がしかの改善項目がないか確かめて、残りの3個分をカットするのが良いでしょう。

 試作過程では、ディスクパッドと、トレッドカバーを別にしたものを作りました。これだと、ディスクパットがずれやすくなってしまいます。それと、製作の都合で言うと、クションをはさむ生地を縫うのに、裏縫いではドーナツ型の袋を作れず、内円か外円のどちらかを外縫いにする必要があります。クッションの入ったものを縫うのは意外と大変なので、カバー一体型の方が仕上がりも綺麗になります。

 1つ目の製作には、結構時間がかかると思いますが、2つ目以降は結構効率よくできるようになると思います。私の場合、2つ目以降の政策時間は、およそ3時間といったところでしょうか。ま、プロではないので、作業効率は良くないですね。

参考になりましたでしょうか?ご意見ご感想を頂けると有難いです。特に、こんな工夫をするともっと良いカバーになるとか、こんな使い方のできるカバーの方が良いとかありましたら、お願いします。

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