
ここから先の内容には私見が含まれています。
私見=私的見解=“僕の思い込み”っていうやつですwww
間違っているかもしれませんし,当たっているかもしれません。
その辺はご理解のうえ,各自でよくよく考えて結論を出してみてください。
ABS誤作動に関して
4.これ・・・ABSだけ
の問題じゃない。。。んじゃない?という可能性
C) ブレーキが石になり,踏み込めない
については
コチラ,
コチラ,
コチラをご覧になってください。
僕的見解としては,これは誤作動ではない可能性もあると考えています。
というのは,今現在僕が集めた情報では二つの可能性が捨て切れていないからです。
ある条件を満たす場合にはABSの正常機能として説明ができてしまうからです。
これに関して,もし何か情報がありましたらよろしくお願いします。
A) ちょんブレでフルロックし,ペダルを戻しても解除されないパターン
B) フルブレーキでフルロック・・・ABSがあるはずなのに。。。
この二つに関しては同じ“かも”しれないというのは以前述べました。
問題は,ABSがあるにもかかわらずフルロックしているということです。
ABSはシステムに問題が検出されると,フェイルセーフモードに入ります。
この場合,ABSの機能を全てオフにします。
つまり,ABSレスになります。
フルブレーキの状態でフェイルセーフモードに入ったのなら,フルロックする可能性もあります。
ただし,この場合でもペダルを緩めればブレーキは緩みます。
だって,通常のABSレス車と同じになるだけなんですから。
そうではないということは・・・ただ単にフェイルセーフモードに入ったのではないということです。
では,この二つが同じ状態であると仮定して考えると・・・
“ちょんブレでフルロック”
まず一つのポイントはここだと思います。
本来,ABSのシステムにはブレーキ圧を増圧する機構はないのです。
ちょんブレでフルロックしているということは,ペダルを踏んだ以上にブレーキ圧が加圧されているということです。
加圧する機構としては一つはバキュームサーボです。
ここに何らかの問題があって異常に加圧がされたとしたら・・・この場合は通常より強い脚力でペダルを踏んだのと同じことですから,普通にABSが効いて,フルロックなんてしないと考えられます。
では他にどこが加圧しているのかというと,それはESCシステムで使用される加圧バルブです。
とはいえ,バルブは開閉を繰り返すだけのものなので,実際に加圧しているのはポンプの作用です。
ESCシステムは車両の姿勢制御のためにドライバーがブレーキペダルを踏んでいなくてもブレーキに加圧して,しかも4輪を独立制御できるシステムです。
サーキット走行中など,通常はみなさん自分の意図と違う制御が入ってくることを嫌ってESCは解除していると思います。
ちょんブレでフルロックしたときも・・・解除していませんでしたか?
おかしいですよね。
解除していたはずの機構が,なぜ介入してきたのでしょう?
ESCが4輪独立制御できるのなら加圧バルブが開くことによっていきなり4輪に不具合が生じるのはおかしいじゃないかと思われるかもしれません。
ESCが4輪独立に制御できるのは,実はABSの機構である減圧バルブと保持バルブの機能を使用するからで,加圧バルブの力ではありません。
通常,保持バルブは常時開,減圧バルブは常時閉です。
加圧制御したい車輪のみ,この状態を保ち,残りの加圧したくない車輪の保持バルブを閉じます。
そこで加圧バルブが開いて加圧を始めても,保持バルブが閉じている車輪のブレーキは加圧されません。
ただし,「加圧したくない車輪の保持バルブを閉じる」という制御を行なわなかったら・・・4輪全てが加圧されることになります。
つまり,ABS側の機構である保持バルブと減圧バルブは動作せず,加圧バルブだけが動作したということです。
では,はたして,加圧バルブが開くことによって,4輪フルロックするほどのブレーキ圧になるのでしょうか?
加圧バルブは単なるバルブですから開閉を繰り返すだけで,実際に加圧するのはポンプです。
ポンプがいったいどれだけの仕事ができるかというところも関わってくると思います。
そしてポンプの力を後押しするのは減圧バルブからの圧を逃がして蓄積しておくアキュムレーターです。
いかがでしょう?
それについては詳しい方からの情報を待ちたいと思いますが。。。
いずれにしても,ちょんブレでフルロックするということは,ペダルを踏んだ以上にブレーキ圧が加圧されているということですから,何らかの加圧メカニズムが働かない限りはあり得ない話だということです。
それはつまり,ABSの機構を超えた領域でのエラーを考えなければいけないということでしょう。
この問題を「ABSの問題じゃない」と僕が言うのはこういう理由です。
実際にはABS側にも何らかの問題がある可能性があります。
それについては以下に記載しています。
ここで,ちょんブレの意味を考えてみます。
ちょんブレで激しく加圧が始まった → ブレーキの踏力に関係なく激しく加圧された → ブレーキのスイッチが入ったことがトリガーとなっている と考えられます。
ブレーキを踏んだという信号がトリガーとなって,加圧バルブに信号が送られ,ブレーキ圧が加圧されたと思われます。
ではなぜこの時にABSが効かなかったのか?
この理由を3つ考えてみました。
ア)フェイルセーフモード
イ)車速・・・低速時にはABSが働かないように設定されていた場合
ウ)アキュムレーター
ア)フェイルセーフモード
これについては前述しましたが,ペダルを緩めても何事も起こらないことを考えると,それだけではなさそうです。
イ)車速・・・低速時にはABSが働かないように設定されていた場合
この場合はたとえ4輪がフルロックしたとしてもタイヤのゴムと地面との摩擦で止まれるでしょうから,そんな長距離をスリップしたまま壁に激しく激突するようなことにはならないでしょう。
それに,高速からのフルブレーキングの際にはこれは全く説明がつきません。
ウ)アキュムレーター
頻回にABSが作動して減圧が繰り返された場合,圧はアキュムレーターに蓄積されます。
アキュムレーターの容量がいっぱいになれば,それ以上減圧しようとしても減圧できず,減圧バルブが開いていたにもかかわらず減圧がされない=車輪がロックするという可能性です。
不具合が起こった時,ABSが頻回に作動,介入しているという事実と合わせて考えると,この可能性はいかにもありそうです。
そしてその場合は,ポンプの作用は最大限に発揮されます。
なぜなら,ポンプはアキュムレーターの圧を利用して効率を高めていますから,アキュムレーターに蓄積された圧が最大圧になればポンプの効率も最大限になると考えられます。
急激にロックするほどの圧がかかったっていう点も,いかにも説明がつきそうです。
ただし,それでもポンプが働いてアキュムレーターの圧を消費できるのなら,問題にはならない可能性もあるんですよね。
しかも,複数あるアキュムレーターが同時にって・・・一つならまだ大丈夫だったところが二つとも潰れたからダメになったのか???
ということで,確定的なことは未だ見えずといったところでしょうか。
言葉だけではわかりにくいとおっしゃられる方は
コチラの図をご覧ください。
AVがABSの減圧バルブ,EVがABSの保持バルブ,HSVとUSVがESCの加圧バルブで,通常AVとHSVは閉,EVとUSVは開です。AVとHSVはワンウェイです。
この状態からHSVが開けばマスターシリンダーから吸い上げられたブレーキフルードがポンプの作用によって管内の油圧を高めます。
USVが開いていれば高くなった圧はマスターシリンダーの方に戻っていきますが,USVが閉じていた場合,管内の圧はどんどん高まり,4輪にブレーキがかかります。
ABSが正常に機能していればABSが作動してEVが閉じ,AVが開いて減圧しますが,アキュムレーターがすでにいっぱいだったら,AVが開いたところで,圧の逃げ場がありませんからロックは解除されません。
あとはポンプの容量次第です。
アキュムレーターの容量とポンプの容量とポンプの作動タイミングは一つのキーポイントになりそうな気がします。
そして・・・ABSはともかく,ESCにはロギング機能はないんですかね?
その時の各バルブが実際にどうなっていたのか,圧センサーや車輪速センサーの計測値がどうだったのか,そういったデータがそろっていさえすれば結論は簡単に出そうなのになぁ。。。