圧縮比あげ その2

さっそく作業開始。

まずはヤスリで削っていきます。
普通こういう面研をDIYでやるときは「ガラス板の上にサンドペーパーを貼って均等に削れるようヘッドを動かして研磨」というのが定番でしょう。

でも私はヤスリだけでおこないます。なぜなら私は若い頃からブロックゲージなどを作る加工仕事もしていて、その最終仕上げのラップ研磨やキサゲ加工もやったことがあり、手仕上げである程度の平面を出すことには自信があるからです。

もっとも、今はだいぶ腕が落ちましたけどねw

さて、根気よく削っていきやっと目標に近いところまで研磨できました。ヤスリを粗目から細目、さらに油目に変えて削っていきます。

この後はペーパーを平らな板の上に敷いて仕上げ研磨です。
#320から始めて最後は#2000で仕上げます。

加工終了です。
圧縮漏れを防ぐため、最後はヘッドをプラグホールを中心に回転させる方向で研磨して、ペーパー目を円周状につけるようにします。

写り込みから結構光ってるのがわかると思います。

ヘッドガスケットは再使用ですが、極圧性を上げるために純正ではついてない「ビード」をつけて耐圧性とシール性を上げる加工をします。

メタルガスケットでは普通におこなわれている加工ですね。

さてシリンダー。

シリンダー内面もけっこう綺麗なものです。
とくに目立つ傷もありません。

シリンダーヘッドとガスケットを組みつけて完成です。
ちなみにトルクレンチ等は使ってません！手ルクレンチのみです！いいんですこれで。

さっそくエンジンをかけましたが、少なくともアイドリングおよび空ぶかしではまったく問題はありません。
早く走行したいところですがあいにくの雨続きですので、テスト走行は翌日に持ち越しです。

翌日、午後からちょっと晴れてきたので試走。

その感想ですが、たしかにトルクアップしています。出だしでフロントがよりポンポン浮くようになったし、中間加速も多少ですが力強くなりました。
9000rpm付近の高回転でもよく回ってくれます。
走行後にガスケット付近を見ましたが、吹き抜けなどの痕跡は一切ありませんでした。圧縮漏れなしです！

圧縮比って上げすぎるとノッキングの危険もさることながら、高回転が回りにくくなるので、今回の圧縮比設定はかなりバランスいいところをついたのかなと思います。
そういえば十代の頃ジョグで圧縮上げすぎてピストンに穴が空いた友人がいましたっけ。

今回の圧縮比ではいちおうレギュラーガソリンでも問題ないようですが、次からは念のためハイオクにしましょうかね。

そしてなにより1円のお金も使わないチューニングでした。