2020年07月18日
ボルテックスジェネレーターと空力安定性
トヨタ車のサイドミラーやテールランプを見ると、小さな突起が付いていると思います。これはトヨタが「エアロスタビライジングフィン」と呼ぶもので、車体の安定や燃費などに関わってくるパーツのようです。トヨタはこの特許を取り、また多くのトヨタ車に採用されていることから、全くもって無意味なものではないようです。
自動車を走らせる上で、空気による抵抗というのは車両の安定性を損なうものだと思います。車重も関係しますが、軽自動車・車高の高い箱車とスポーツカー・セダンの横をトラックが通過した時、前者はハンドルが取られそうになるのに対し、後者はあまり取られないのは想像できると思います。
空力にこだわったメーカーとして、メルセデスベンツが挙げられますが、ボンネットフードやタイヤハウスなどの空力までこだわっているようで、高速の安定性はなかなかのようです。
車に関しては素人なので、あまり詳しいことはわかりませんが、空気が車体の周りを綺麗に流れてくれれば、空気抵抗は減らせると思います。一番空気抵抗が少ないのは、涙の形(流線型?)でしょうか。メルセデスベンツなどをサイドから見ると、フロントからリヤにかけて綺麗に流れているのがわかります(あくまで予想ですが)。実際のCd値も低いですね。
必ずしも空気抵抗を意識した車体の形にはできないので、トヨタは前述の「小さな突起」で空力を改善しようとしたのではないでしょうか。
YouTubeで「vortex generator toyota」と調べると、カナダトヨタの動画で紹介されています。あえて小さな乱流(渦)を発生させて、空気の流れを早くして、車体側面を空気で押さえつけるという原理のようです。
車両を流れる空気は角度が急なところで急に剥離して大きな乱流を生みやすく、これが走行時の抵抗になります。最近では多くの車についているリヤスポイラーはハッチバック車で空気の剥離による乱流を小さな乱流に変えることが目的です。スポイラー自体も突起物ですから抵抗にはなりますが、スポイラーによる抵抗増加<整流による負圧減少ということでしょうか?
サイドミラー部分の突起はその部分で小さな乱流を発生させ、空気を整流して流れを早くします。すると車両サイドに空気の流れができ、車体の横方向の安定性が生まれます。
車両後方(テールランプ)の突起は、空気を停滞させず、素早く流すことが目的です。ここに空気が停滞すると負圧となり、走行抵抗が生まれます。リヤスポイラーにつけた場合も同じような効果が得られそうですが、純正採用されていない(トヨタ車では)ことを考えると、リヤスポイラーがあれば十分な整流効果ということでしょうか?セダンタイプの場合は空気が剥離しやすそうなので、フィンが付いているのだと思います。具体的にはシビックTypeRにはリヤウイングが付いていますが、ルーフにフィンが付いています。ウイングはダウンフォース、スポイラは整流が目的です。この場合、ルーフから来た空気をウイングまで綺麗に流すのが目的と考えます。
ここまで考察した結果、車両サイドにフィンをつけるのは、何らかの効果がありそうです。実際、トヨタ車では大抵の車種についていますし、Moduloフリードにはフロントフェンダーに大きな突起があります。
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Posted at
2020/07/18 23:33:35
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