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https://youtu.be/bwgoiS-9x6g
2021年9月、アレ?もしかして俺のロードスター点火時期狂ってね!?と思ったのが事の発端。
2017年12月に納車してから半年ほどリアバンパーにやたらススが付きまくることに悩まされていた。

写真のようにマフラーの上を中心にリア周り全体にススがつく。トランクの上にまでススがつく始末。洗車しても次の日にはもうススがつくと言うのでしばらく悩んでいたが、2018年5月頃試しに洗浄効果を期待してハイオクを入れてみた。
すると全くバンパーにススが付かなくなり、かれこれ3年半ほどハイオクで乗り続けた。
そして2021年も夏がおわり、もうすぐ納車から丸4年。外装・内装共にカスタム・メンテナンスもかなり進み次はエンジンにも手を出したいと思い色々勉強していた。
近々DIYでキャブ化・ハイカム化を計画していてある程度知識もついてきた際に面白いことを知った。
"ハイオク仕様はレギュラー仕様に比べて点火時期が早めに設定されている"
クルマ弄りの玄人からすれば当たり前のことかもしれませんが、私明空はただの素人。点火時期について更に詳しく調べてみることに。
点火時期が早い(進角)とノッキング・異常燃焼を起こしやすい。点火時期が遅い(遅角)と始動性の悪化・燃費の悪化・オーバーヒートを起こしやすくなる。しかし僅かに進角させるとパワーも出る。
調べている内に明空号は点火時期が進角しているのではと思うように。なぜならレギュラーではノッキングは無いもののススが出まくる。つまり"燃焼状態"が悪いってこと(かも知れない)。そしてハイオクを入れて丁度調子よく走る。もしや前オーナーがハイオクで乗るために進角させていたのではと考えた。
仮に進角しているとして適正点火時期に戻せばレギュラーでもマトモに乗れるのではという考えも生まれた。
1度気にしだしたらもう夜しか眠れない。それも8時間ぐらいしか。
いてもたっても居られず夜中3時頃にAmazonでとあるモノをポチッた。
ストレートのタイミングライト〜(ドラえもん風に)
点火時期の測定に必要な工具です。Amazonで3600程で購入。
タイミングライトには、バッテリーに繋いで使うタイプと乾電池タイプがあり、ロードスターはトランクにバッテリーが載っているため乾電池タイプにしました。
※単一乾電池×2使用
そして早速現状の点火時期を測定してみることに。
まずロードスターは持病でクランクプーリーが破損している恐れがあるので明空号のクランクプーリーが無事かの確認からスタート。プーリーがイカれているとそもそもキチンとした点火時期を測定できないので要注意である。
クランクプーリーの切り欠きは1番ピストンの圧縮上死点を示すものなので、1番ピストンをまず圧縮上死点に合わせる。具体的には1番のプラグを抜き長い棒を突っ込む。そしてクランクプーリーの21mmのボルトをメガネレンチで回していき、棒が1番高い位置に来たところが1番の圧縮上死点ということになる。
その状態でクランクプーリーを確認。丁度10と言う数字のところに切り欠きが来ている。ヨシ!クランクプーリーは無事だ。
それではようやく本題の点火時期の測定。
まずエンジンを指導させ、暖気させる。
そしてエアコンやライトと言った電気負荷を全てOFFにする。
続いてボンネットを開け、助手席側のサス近くにあるダイアグノーシスの蓋を開け、TENとGNDを短絡させる。
ジャンパワイヤーが無くてもゼムクリップで代用可。
ここを短絡させることによりISCVの補正を56せるのである。
タイミングライトのクランプを1番のプラグコードに通す。(クランプの矢印の向きに注意)
いざ測定!
タイミングライトのピカピカをクランクプーリーに当て切り欠きの位置を目視する。やっぱり進角していやがった。
ロードスターの適正点火時期は10°BTDC±1。
そこから2~3目盛り進角していて、1目盛り2°なので14~16°あたり。
レギュラーだと調子が狂うのも納得。
そして好奇心を抑えれず進角したままハイオクを空にしてレギュラーを投入!
当然のようにバンパーはススで真っ黒に。
ただここからが本題。レギュラーで点火時期を適正値にすればどうなるのか。気になって仕方がない。
点火時期の調整は至って簡単。ヘッドカバーの後ろにあるカム角センサーの12mmのロングボルトを緩め、カム角センサーを左右に回すと点火時期を調整できる。
反時計回りで進角・時計回りで遅角。
動かす前にマジック等で相マークを入れることをお忘れなく。
調整はエンジンを回したまま、前述の通り暖気させTENとGNDを短絡させてから行う。
調整しては測定を繰り返し、適正点火時期の10°に合わせた。
そして点火時期を弄るとベースアイドルが狂うのでタコメーターを見ながら調整。
スロットルボディの横のネジで調整する。
再度点火時期を確認し問題なければ、短絡させてるクリップを外し作業終了。
これでレギュラー×適正点火時期。
うん。普通だ。普通に走る。
でもすごく感動。進角したままレギュラーだと本当に吹け上がりが悪くパワーも無く乗りにくかったが、点火時期を弄るとこれほど変わるかとビックリ。
元のハイオク×進角で乗っていた時と同等によく走る。
これならレギュラーでも今まで通り乗れる。そしてリアバンパーにもススは付かない。
ただ、ここでまだ抑えられない好奇心があるのである。
このままハイオクを入れたらどうなるのか?
レギュラーが空になるまで走り回ってハイオク投入!
これでハイオク×適正点火時期。
うーん、ほとんど変化無し。
気持ちパワーが落ちたような気もするが…って程度。
始動性が悪くなることもない。
そして再び点火時期調整。
従来が14°と16°の間ぐらいだったのを14°に合わせた。
そして走行。あ、やっぱり違う!
適正点火時期×ハイオクと比べるとパワーも出てる(気がする)
やはりハイオクには進角が1番合うってことを身をもって学んだ。
今回タイミングライトを購入したことで、ハイオク・レギュラーそれぞれの燃料で、点火時期を早めたり遅めたりして色々検証して、ネットで載っていることでも自分のクルマでやってみることですごく勉強になった。
そして燃料と点火時期の兼ね合いの奥深さが凄く面白かった。
いずれエンジンも組めるプライベーターになりたい車好きキッヅにとって3600円(タイミングライト代)はとてもコスパの良い勉強代だった。
おしまい。