
実はアクセルの踏み方次第で、今までの CVT のような無段変速やステップ AT のような有段変速を切り替えることができるのをつい最近知りましたが、普段の踏み方だと基本有段制御になります。
自分の踏み方(エコゾーンの最大値)で変速タイミングを測ってみたところ、かなりクロスレシオでした。
※括弧が疑似的なギアで、二重括弧が機械式なギアです
※速度メーター上の数値なので、実際の速度は1割減らして考えてください(自分の個体は速度誤差が10%でした)
〜16km/h (2) 〘1〙
16〜25km/h (3)
25〜31km/h (4) 〘2〙
31〜38km/h (5)
38〜47km/h (6)
47〜55km/h (7) 〘3〙
55〜63km/h (8)
63〜82km/h (9)
82km/h〜 (10) 〘4〙
自分でもびっくりしましたが、約 60 km/h で9速に入ります。
いやいや、狭すぎでしょ (;´Д`)
9速と10速だけがちょっとワイドです。
ちなみに10速は CVT 制御なので、高速道路巡航時は回転数が低いです。100 km/h でも 1,000rpm です。
2.エンジン始動時は割とうるさい(時もある)
動き出すときはモーター走行で、しばらく経ってからエンジンが掛かるんですが、その回転数が割と高いときがあります。
それもそのはず、先述した通り有段ギア制御なので速度などで始動時の回転数が決まるのです。
普通に踏むと20km/hくらいで始動するんですが、これが中途半端に回転数が高いところ…
その前後の16km/hや30km/hとかで始動させると低い回転数で綺麗につながるので、試してみてください!始動するかどうかはバッテリー残量やアクセルの踏み方によりますけど (*´艸`*)
3.回生ブレーキが有段変速である
マジです、ブレーキにギアチェンジがあります笑
エンジンブレーキの様なイメージを浮かべてもらえるといいんですが、違和感ありありです。
しかもエンジンブレーキってギアダウンするとより減速しますが、回生ブレーキってギアダウンすると減速しにくくなります ꉂ(ˊᗜˋ*)𐤔𐤔
上の図のように、モーターは回転数が少ないと回生力が増えますが、ギアダウンして回転数が上がると回生力が下がるためです。乗ったら分かるかもしれません💦
一定速度で減速させるのは慣れるまで難しいので、停止線直前で踏む量増やしたりしちゃいます…
今は結構慣れましたけど
4.低回転トルクが弱いモーター制御
モーターって大体低速域で最大トルクが出て、速度が上がるとだんだんトルクが細くなるんですが、このマルチステージハイブリッドは全くモーター感の無い制御です。
なんでかって、低回転領域でトルクをワザと下げてるんですから (;´Д`)
暖気運転の時はエンジンは空回ししてるだけでモーター走行のみなので分かりやすいんですが、機械的にギアアップしてないのに速度が上がるとモータートルクが段付きで下がるんです。そのまま加速していくと今度逆にトルクがグググッ!っと上がっていく感じ。まじでNAエンジンの様です。
このようなモーター制御は聞いたことありません、モーターがエンジンの様な制御をしています。一方でアクセルを踏み込むとよくあるモーターらしいトルクになります。多分普段使いのところはエンジンに似せて作ってるんだろうなぁ…
5.下り坂は回生ブレーキを使わない

これだけでハイブリッドのメリットを半分くらい潰してるんじゃないかと思うんですが、下り坂は強制エンジンブレーキです💦
60km/h 以下をキープして EV モードで下っていくクセが付いてしまいました笑
EVモードだとエンジン始動しませんし、60km/h 以下なら解除されません。バッテリー残量が少ないとEVモードに入りませんが、そのときは下り坂に差し掛かるまでMTモードにして強制充電しています笑
5.一番静かに加速できるのは ECO ゾーンではない
これ最近知ったのですが、インジケーターの ECO 内で走ればエンジン回転数が低く静かに走れるって思うじゃないですか💦
実はそれが違うという事実を知りました(;´Д`)
3,500cc の 8GR エンジンって意外と静かなんですよね。普段走っててもエンジン音よりもモーター音が煩くて耳障りな感じなんです。で、ECO ゾーンで走ってると、モーターが積極的に充電するみたいで『ミューーーン』みたいな音が結構聞こえてきます。FR だとシフトレバーの下あたりにモーターがあるので、そのせいですかね🤔
で、ECO を超えてPWR の1つ目か2つ目くらい?針が真上程度くらいの部分で加速すると、不思議とそのモーター音が小さくなるんですよね。ほんと素の GR エンジンの音を聞いてる感じ。
ここの領域ほんとオススメです😳
(少し踏む量が増えるのでモーターがあまり充電しないとかなんでしょうか🤔)
エコモードでアクセル半分くらいですが、軽自動車 NA のベタ踏みくらいの加速するので、人によっては早すぎる!って感じるかもしれませんが…
ちなみにこのクラウンでベタ踏みするとエンジンも賑やかですが、モーターも駆動しようと積極的に動いてこれまた『ミ"ィィィィン』って凄い音するので、これはちょっと紳士的ではありませんね😅
総括.このパワートレインに触れて2年経ったんですが、どうやらこれは純ガソリン車を意識して作られた制御だなと思いました。
普通に踏むとステップATみたいになるし、坂道はエンジンブレーキになるし…
やはり LC500h 向けに作られたんだなぁと感じられる部分がたくさんあります。
逆にこの“純ガソリン風“な制御が人によっては“不自然さ“に感じられるのも事実で、万人にオススメできるものではありませんが、少なくともハイブリッドがいいけどCVTは嫌だ!って人には少しおすすめ度は上がるかもしれません。
おまけ.マルチステージハイブリッドを CVT みたいに走らせる

おまけです、1で基本有段だが CVT っぽく走らせることもできるって話です。実はハイブリッドシステムインジケーターを参考に踏み方を変えると無段変速っぽく加速していくことが可能です (*´艸`*)
さて、この踏み方の場合はステップATの制御が変わり、以下の速度域でギアチェンジが行われます(仮想ギア制御は無くなるので物理ギアのみ記載)
〜20km/h〘1〙
20〜40km/h〘2〙
40〜75km/h〘3〙
75km/h〜 〘4〙
この速度域でCVT制御できるインジケーターの上限が変わるようです。
《1速のとき》
画像のインジケーターの『1』を超えないように加速します。要するに(バッテリー残量がある場合) EV モード走行ですね、基本エンジンは稼働しません。
《2速のとき》
画像のインジケーターの1と2の間、つまり『1.5』を超えないように加速します。まーゆっくりです、トラックやバスみたいな加速です笑
《3速のとき》
40km/h になると入るんですが、ここから『2』まで使っても CVT 制御のままになります。意外とここまで出力が出せるようになると回転数が低くてトルクを感じられます。無段変速ってすごい!
ただし、このまま75km/hまで加速するのはまぁ厳しいと思います笑
という感じで踏んでいくと、ずっと1,000rpmで加速していけます。いい感じです。ただし、どうしても機械変速があるので若干のトルク変動はあります。逆にインジケーターの上限が切り替わったタイミングがよく分かるので、これはこれで便利です🤣
マルチステージなクラウンをお乗りなら試してみてください (*´艸`*)
前にトラックが走ってるとき、加速がゆっくりでこれを知ったので、GWS224 に乗ってる方はすでに知ってるかもしれませんね。
2.5L マルチステージハイブリッドが搭載されてるクラウンセダンにも使えるかは分かりません🤫