
ご存知の方も多いと思いますが、i8 のドアは、「
シザー・ドア」と呼ばれ、斜め上方に開きます。
「シザー(scissor)」とは「ハサミ」を意味し、ドアがハサミのように縦に開くのでこう呼ばれています。
ランボルギーニがこの代表格ですね。
よく、この手のドアを「
ガルウィング(gull wing)」と呼ばれる方がいますが、正確に言うとそれは間違いで、「ガルウィング」とは「カモメの翼」を意味し、開発したのはメルセデス・ベンツです。最近の代表格ではメルセデス・ベンツ SLS AMG があります。他にはデロリアン・DMC-12 などがそれです。
これに良く似た形状をしているのが、テスラの
モデルX。一見、ガルウィングのように見えますが、実はその構造はガルウィングのそれとはやや異なっており、上に上がった後に横に開きます。
そうすることで、狭い駐車スペースでも容易に開けることができます。
テスラでは、これを「
ファルコンウイング(falcon wing)」("ハヤブサの翼"の意)と呼んでいます。
さて、前振りが長くなりましたが、i8 のシザードアについて、改めてお話しします。
あのドアは見た目のカッコ良さというのもあるのですが、実はちゃんと意味があります。
昨日の私のブログ「
ガレージ内セーフティーゾーン」という記事の中で、ロードスターRFはドアを結構開かないと乗り降りができないということを書きました。
ロードスターRFの横幅は1,735mmとスポーツカーとしては、さほど大きい部類には入りません。
そのロードスターRFですら、乗降時にそこそこのスペースが必要なわけですが、では、1940mmと2m近い幅のあるi8 で同じように一般的な横開きドアを付けたらどうなるか・・・?
もう、お分かりですね。
それでなくとも i8 のサイドシルは、ロードスターRFとは比にならないぐらい幅がありますから、そこに一般的な横開きドアなんぞ付けようものなら、ドアを開く際、かなりのスペースが必要になってしまうわけです。
ちなみに、i8 のシザードアは横に70cm程のスペース(※計ったわけではないですが、そのように言われています)があれば、開けることができます。
最近のやや大きめの駐車スペースであれば、隣に車が来ても普通に開けることができます。
実際に見られた方は、「結構平気なものですね。」と驚かれます。
従って、i8 のシザードアはある意味必然の形であり、乗降性を考えた上でのドアなんです。
そこにデザインが加わっている真に"機能美”というわけです。
ご理解いただけましたでしょうか?(^-^
・・・という説明を毎回毎回会う人にするのが面倒くさいので、記事にしてみました。(笑)
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i8 | 日記
Posted at
2017/07/22 20:33:33