
下記リンクの記事の続きです。
「
2017年8月6日 岡山県久米郡美咲町 柵原ふれあい鉱山公園 片上鉄道展示運転(前編)」
↑吉ヶ原駅3番線に佇む2両の客車、今回はこの2両の客車の車内見学を行いました。
奥が「
ホハフ3002」(元国鉄オハ35)、手前が「
ホハフ2004」で一応共に動態保存車という事になっていますが、最近は展示運転での出番がほとんどないようです。
車内への立ち入りは可能との事ですので、今回はこの2両の客車を怪しく(?)見学してみる事にします。
↑まずは「
ホハフ2004」から。
1950(昭和25)年に片上鉄道の自社発注により製造されたオリジナルの客車です。
サイドから見ると国鉄の旧型客車によく似ていますが、車体長は17mと国鉄の客車(20m)より短めです。
片上鉄道の客車はブルーに白帯2本を纏ったカラーに塗装され、人気を博していました。
↑ホハフ2004の妻面。国鉄の貨物列車に連結されていた車掌車のようなオープンデッキが特徴です。
↑ホハフ2004のデッキ。
早速車内に入ってみます。
↑車内は淡い白緑色で塗装され、明るい感じがします。
↑客室の端部はロングシートになっていて、吊革も装備。
シートはかなりくたびれていて、スプリングの輪郭が浮き出ています。
↑客室の隅には車掌室があります。
↑シートのみならず、内装も至る所がかなりくたびれています。
最近、展示運転の運用に入らないのもなんとなく納得です。
↑客室の中央部はクロスシートになっています。背もたれにはモケットはなく、木製です。
↑前述の通り自社発注の車ですが、なぜかJNR(国鉄)ロゴマーク入りの灰皿が付いています。
↑照明は昔懐かし白熱灯。
これが点灯するトコロを見てみたいものです。
↑寒色系のカラーリングでまとめられたホハフ2004の車内。
動くこの客車に乗ってみたいものですが、この現状だと難しそうです。
↑で、動画を撮ってみました。お時間のある方は宜しければどうぞ。
↑ホハフ2004(右)とホハフ3002(左)の連結部。
↑こちらは連結器。客車・貨車で使われている自動連結器を備えていて、発車時の衝撃が大きいのが特徴です。
↑次に「
ホハフ3002」を見てみます。
元国鉄オハ35形客車で、この個体は1947(昭和22)年に日本車両にて製造されました。今年でちょうど車齢70歳となります。
片上鉄道には1981(昭和56)年に入線、トイレ・洗面所の撤去及び車掌室の新設等の改造を受けています。そしてホハフ2004と同じくブルーに白帯2本の「片鉄ブルトレ色」に塗装されていましたが、廃止後国鉄時代のぶどう色に塗り替えられました。
↑車内に入ってみます。
木目ニス塗りの内装で、アンティークな雰囲気満点の車内です。
↑照明は白熱灯ではなくサークライン形蛍光灯。そして天井にはJNRロゴ入りの扇風機が付いています。
天井は各部がヒビ割れてかなりくたびれた感じです。
↑網棚の上には荷造りされたダンボール箱が。
これは忘れ物ではなく、この客車の小道具の一つと思われます。
↑裏返っていますが昔懐かしアイテムの一つ、「鉄道荷札」が付いています。
宅配便が登場する以前は鉄道荷物か郵便小包が主流で、鉄道荷物で送る場合は「鉄道荷札」を付ける必要がありました。
↑リアル「銀河鉄道999」という感じのクロスシート。
↑シート脇にも懐かしアイテムが装備されています。
↑瓶入り飲料用の「栓抜き」付きサイドテーブル(上)とJNR(国鉄)ロゴ入り灰皿(下)です。
↑国鉄在籍時は座席指定の列車に使用される事もあったので、座席番号プレートが付いています。
↑これまた昔懐かしアイテムの一つ、扇風機のスイッチです。
車内の扇風機の操作はセルフでした。
↑旧型客車の窓際のシートに座り、開け放たれた窓から吹き込む天然の風を肌で感じる・・・・私にとっては「
究極の贅沢」であります。
↑ホハフ3002車掌室。国鉄時代はこのスペースにトイレと洗面所がありました。
↑ホハフ2004と同じく各部がかなり傷んでいますが、やはり旧型客車は良いモノです。
↑ホハフ3002でも動画を撮ってみました。
↑吉ヶ原駅に鎮座する2両の客車。再び展示運転に登板する事を願って止まないものであります。
↑展示運転線を行くキハ702。
ここに来るたび、いつも思うのですが、この展示運転線って模型店にある鉄道模型の試走線みたいです。
↑この日は台風接近の為、時間が経つと風が強くなってきました。
風が吹き抜ける夏の緑の稲田、なかなか風情があります。
また来たいものですと、思いつつ吉ヶ原駅を後に。
今回は実り多い吉ケ原訪問でした。
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Posted at
2017/08/18 00:05:21