
今回のブログも少し古め、そして季節外れなネタです。
去る2017年9月の終わり頃に三重・滋賀県境にある
石榑(いしぐれ)峠旧道へパイザーに乗って出かけてみました。
(上図はグーグルマップ加工)
石榑峠は三重県いなべ市と滋賀県東近江市の境にある鈴鹿山脈を越える峠で、国道421号線が通っています。2011(平成23)年3月に「
石榑トンネル」が開通、峠を越えていた旧道は国道指定を解除され、いなべ市・東近江市の市道に降格されました。
国道時代の旧道は「
酷道」として知られ、その中でも三重県側の2kmの区間は車重2.0t以下、車幅2.0m以下の車両のみが通行を許される「
超酷道」区間で、その区間の入口には車幅制限の為のコンクリートブロックによるゲートが設置されていました。
今はいなべ市側の区間は閉鎖されたものの、峠の県境付近に登山口がある事から東近江市側のみ通行可となっており、「酷道421号線」のシンボルであったコンクリートブロックのゲートは今も遺されています。
↑今回は三重県側より石榑峠のある鈴鹿山脈を目指して国道421号線を西へ。目の前に見える山々の稜線を見ると何だかワクワクしてきます。
↑三重県側の現旧道分岐点。直進すると現道の石榑トンネル、左に進むと旧道です。が、三重県側の旧道は途中から通行止めとなっています。
↑現道の石槫トンネルを通って一旦滋賀県側へ。
この石槫トンネルは石榑峠を貫く延長4157mの長大トンネルで2011(平成23)年3月に供用開始。このトンネルの開通と国道421号線の改良が進んだ事で大型車の通行が可能となり、三重県北勢地方と滋賀県を繋ぐ幹線道路としての役割を果たせるようになりました。
確かに大型車の多い道でした。
↑こちらが滋賀県側の現旧道分岐点。旧道の入口は右側にあります。
↑旧道に入ってすぐの地点にて。ここには石榑峠旧道では外せないアイテムの一つが遺されています。
↑ガードレールに残るステッカータイプの国道標識。かつてこの道が国道であった証です。
ここから県境に向けて旧「酷道」421号を進んでいきます。
↑県境までは分岐点から5.5kmの道のり。こんな感じの道が延々と続きます。
↑沿道には白い砂礫の崖、そして路面にうっすらと散乱する白い砂粒。この辺りの地質はかなり脆弱そうです。
災害で通行止めになる事が多い上に、冬季は豪雪に閉ざされてしまう石榑峠。一年の内でマトモに通行出来る日数は結構限られています。
↑平日の昼間でしたが意外に対向車があり、通行には特に注意を要します。
上の画像の左側には「県境まで0.4km」と書かれた距離標の姿が。この道には等間隔で「県境まで○○km」と記された距離標が建っていて、その数値がカウントダウンの如くだんだんと減っていくのは楽しいものです。
↑ミラーの設置されていない「完全ブラインド」なカーブもありますので、慎重に峠道を進んでいきます。
↑城郭のような石垣が見えてくると、県境はもうすぐ。ここまで緊張の連続ではありましたが、なかなか楽しいドライブコースでした。
↑やっと県境の広場に到達しました。
奥に石榑峠旧道のシンボルであるコンクリートブロックのゲートが見えます。
この広場、国道だった頃は三重県側の「超酷道」区間に進入出来ない車の転回用の広場でしたが、今は登山客の駐車場として利用されています。
↑現旧道分岐点からここまでの車載動画です(4倍速・BGM付)。
↑ここは滋賀県東近江市。下界は暑かったですが、標高690mのここ県境付近ではススキが生い茂り、すっかり秋の雰囲気でした。
↑石榑峠旧道の内、滋賀県側が今も閉鎖されずに存続している理由がこれ。
ここは鈴鹿山脈の竜ヶ岳・釈迦ヶ岳への登山道の入口となっていて、崩れても崩れても復旧して現役であり続けるのはこういう需要があるからなのです。
↑登山口から延びる登山道。白い砂の道が続いてます。
↑登山口からの眺め。9月の山々はまだまだ鮮やかな緑に包まれ、爽やかな秋の風が吹き抜けていました。
↑さていよいよ憧れの(?)コンクリートブロックのゲートへ。正に「
石榑の門」と呼ぶに相応しい佇まいです。
数多くの、車幅2.0超の車の進入を阻んできた「石榑の門」。
↑コンクリートブロックには歴戦の証である擦り傷が幾つも・・・。
ナビでこの道に導かれ、泣きそうな体験をした者は結構多いとか。
↑コンクリートのゲートの向こうは三重県いなべ市、そして多くのドライバーを泣かせた超酷道区間。だけどブロックの間にチェーンが張られ、この先へ車両で行くことは出来ません・・・。
↑三重県側から見たコンクリートのゲート。
↑パイザーをお尻からゲートに入れてみました(笑)。
コンパクトなパイザーで良かったとつくづく思います。
↑三重県側から見た県境の風景。
コンクリート舗装の道を直進した先にはNTTの無線中継所がありましたが、今は撤去されてしまいました。
↑振り返ると急傾斜・急曲線・狭隘の三拍子揃った石榑峠超酷道区間。何だかジェットコースターみたいです(^_^;)
こういう道が好きな私としては、通行止めなのがチト残念ではありますが・・・。
↑ちなみにここから2km先にも同じくコンクリートブロックのゲートがあります
(画像はウィキペディアより引用)。
「石榑の門」にて我が愛車の記念撮影を。今回の石榑峠訪問にて念願のショットが撮れました(^^)
以前から行きたかったスポットであり、そしてこういう写真を撮ってみたかったのですが、今回は無事に所期の目的を達成出来た行路でした。
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Posted at
2018/02/07 23:01:43