
ツイッターのフォロワーさんからの情報で、偶然存在を知ったレトロデザインのラジカセ。調べたら今年の9月頃に発売されたようでした。
デザインの元ネタとなったラジカセを持っている事もあってお迎えを決意。地元庄内地区では置いている店が無かったため取り寄せてもらいました。新品のラジカセをお迎えするのは実に10数年ぶりです。
http://doshisha-av.com/acoustic/sansui_cd.html


外箱。

全体。あえて言いますが最新機種です。

そして、デザインの元ネタになったサンヨー MR-U4TⅡ"Town U4" (以下オリジナル)。恐らく80年代中頃の物と思われます。私が所有する個体は、7年前に近所の廃品回収屋で見つけた物を売ってもらいました。修理して動くようにはなったものの、不調続きで最近はあまり動かしていません。


全体の大きさを比較するとこんな感じ。わかりづらいですがサンスイ版の方が若干大きくなっています。
また、赤い部分がオリジナルではわざわざ色の違うプラスチックを組み合わせているのに対し、サンスイ版は塗装で表現されています。スピーカーの枠もサンスイ版は銀メッキになっていて、かなり印象が違いますね。
ツマミやボタン、スイッチの配置や上面パネルの色も全く違います (当時とは異なるメカなので仕方ない) が、恐らくこれ以前の型のU4を参考にしたようなデザイン処理になっています。個人的にはこういうボタン配置の方が好みですね。因みに本体の重さはほとんど一緒でした。


前面右側。オリジナルではU4シリーズの象徴とも言えるダックスフントのイラストが入っていますが、当然サンスイ版にはいません。また、テープカウンターと電源/ラジオ同調を示すLEDもサンスイ版では省かれています。個人的にはLEDだけでも付いていて欲しかったですね。しかし、蓋にあしらわれたテープ走行方向の矢印も兼ねた模様は、いかにも当時のラジカセにありそうなデザインで好感が持てます。
スピーカー右上の━は内蔵マイクですが、オリジナルが両側にあるのに対しサンスイ版は右側1個 (左側はダミー) のみで、周囲の音をステレオで録音する事はできません。


上面パネル右側。切替スイッチの位置と役割はほぼ一緒ですが、サンスイ版では後述するmp3再生/Bluetoothスピーカー機能の追加により、スリープ機能 (テープの分数を利用してラジオの電源を切る機能) が省かれています。


上面パネル左側。ひときわ目を引くのがSDカード/USBメモリーのスロット。そう。実はこのラジカセ、なんとSDカード内のmp3音源の再生、Bluetooth接続機能でスマホ等のスピーカーとしても使えるのだ! 80年代そのままの外観に現代的な機能…ロマンあふれます!
ただしmp3音源をカセットテープに録音する事はできるものの、残念ながらその逆はできません。過去に録り溜めたテープをmp3化して保存したい人にとっては惜しい点かも。操作性も良くはなく、殆どおまけみたいな機能ですね。個人的にはスロットにカバーも付けてほしかったです。
なぜか音質調整ツマミがオリジナルとは逆で、右へ回すたびに低音が増していく仕様になっています。


背面。オリジナルでは電池ボックスが単三6本ですが、サンスイ版は単一4本。この小ささでどうやって単一を4本も入れるのか気になっていましたが、こんな風に改修されていました。消費電力が小さくなった (9V→6V) 事で電池の本数が減ったのはいいですが、デザイン的に無理矢理感がありますね…。単三が使えない理由が何かあるのでしょうか?
地味に、外部電源がDCアダプター式からACコード式に進化してます。

ただ、コードは背面出しなので置き場所に制約が出そう… ここはオリジナル同様側面出しが良かったです。


蓋を開けたところ。メカは現行の安いラジカセでよく見かけるタイプです。オリジナルではテープ残量を見やすくするためのミラーが付いていますが、サンスイ版はありません。

カセットテープを入れたところ。
音質の方ですが、これが意外にも音質調整次第でオリジナルとほぼ変わらない、小型機の割に低音/高音ともメリハリのある音を奏でてくれます。ジャズ等の繊細な音の多い楽曲も難なくこなし、伊達にサンスイを名乗ってるわけじゃないって感じでしたね。
~~余談~~

元の姿と思しきラジカセを発見。赤色の部分がなぜ塗装なのか判明しました。この配色も意外とイケてますね。
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Posted at
2017/11/25 14:24:03