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土星@どいのブログ一覧

2021年04月03日 イイね!

男鹿線キハ40系乗り納めの旅

男鹿線キハ40系乗り納めの旅今年のダイヤ改正を以て、最後の活躍場所だった男鹿線と五能線を去る事になったJR東日本所属のキハ40系達… 特に前者は中学の頃、今はもう県外へ出て疎遠になってしまった友人と二人で乗りに行った思い出ある車両です。未だコロナ情勢が心配なため目的地は前述の思い出ある男鹿線に絞り、人が多くなるであろう改正前日を避けて先月9日、乗り納めに行ってきました。






















7:55
何年かぶりの701系で、何年かぶりの秋田駅へ。





寄せ書きされた沢山のメッセージに胸を打たれつつ…





10:14発の男鹿行き1129Dに乗車。
迎えてくれたのはありがとうヘッドマーク付きのキハ40 2088+2089でした。





シートや内装の色こそ違えど、懐かしさ溢れるこの空間。去年引退した新津のキハ達との微妙な差異を探すのも面白かったです。





11:10
男鹿駅に到着。建て替えられてすっかり綺麗になっていましたが、当時訪れた旧駅舎は健在でした。いずれ新たな駅前施設として有効活用されるそう。





昼食は秋田駅で買った鶏めし。あの時も二人で食べた思い出の味です。





折り返し1132Dとなった同じ列車で秋田駅に戻り、次のお目当てである5両編成運用を待つ間駅周辺の散策を楽しみました。





ちょっと足を延ばしてエリアなかいちにも。いつか再びここにクラシックカー達が集い、寸劇の喝采響く時が来たら必ず見に行きますからね!





16:46~18:51
5両編成運用の上り1137D~下り1140Dで再び男鹿まで往復。地元で長年見慣れた4両編成と比べて、1両増えただけで迫力が全然違いました。
車両は男鹿方向からキハ48 1502+507+キハ40 2019+キハ48 537+キハ40 569で、うちボックスシート仕様のキハ48 507とキハ40 2019に乗車。
この列車でついに、念願だったアルプスの牧場チャイムを聴く事ができました!
新津のキハでは臨時列車ですら聴く機会がなく、最後の最後で願いが叶ったので嬉しい限り。駅の放送でも流れていた位なので、男鹿線では比較的当たり前だったんでしょうか? 因みに友人と行った当時は聴いた記憶が無いので、あの時乗ったのはワンマンの2両編成の方かも知れません。







そんなわけで、懐かしさと楽しさに満ちた旅行になりました。これでついに、JR東日本から観光列車以外のキハ40系が消える事になるとは…

あの時も、そして今回も思い出をありがとう 長い間、本当にお疲れさまでした。


こうして全車が引退した今、気になるのはやはり今後の処遇。新津のキハ達が渡っていった彼の国は今やそれどころじゃない程深刻な事態になっている上、国内での譲渡話も今のところ無いようなので、このまま全て廃車解体なのでしょうか…? せめて1両でも形を留めてほしいもの。なんなら新潟色に塗って新津の資料館に……管轄が違うから無理だろうなぁ

今回の改正では他に、富山や金沢への旅行でお世話になった413系や415系、4年前に身内の結婚式への道中で初めて乗った185系踊り子号も同じく引退。やはり2020年代は国鉄型車両や、その他古い車両が急速に世代交代していく節目の時期にあるのかも知れません。コロナ禍が落ち着き、再び気兼ねなく鉄道旅行が楽しめるようになった頃、果たして乗りたい車両はどれだけ残っていてくれるのでしょうか……




~~余談~~





途中の秋田総合車両センターでは、3年前引退したキハ58系Kenjiに遭遇。まだ健在だったことに驚きました。昔、臨時列車か何かで酒田駅に来ているのを偶然見かけた時以来。2度目に通った時はいなくなっていたので、これが最後の再会になってしまったかも。
他には、踊り子仕様のE257系を回送中のEF81ともすれ違いました。





秋田駅構内の外れで眠りについていた五能線のキハ40系。これが最初で最後の出会いとなりました。健在な時に一度乗りたかった…





後継となるEV-E801系も初めて目にしましたが、個人的な印象としてはいかにも男鹿半島の路線らしいカラーになったと思う反面、やはり顔が無機質だなぁ…と感じましたね。ベースとなった九州の819系は同じデザインでも丸目2灯の可愛らしい顔をしているだけに尚更残念。
こういったデザインが好きな方にとっては本当に申し訳ないですが、なんだか近年のJR東日本の電車、特に箱型の一般車両はほとんどがフロントガラスより上に灯火類を配置し、かつ目立たなく処理されてるせいで無機質な顔ばかりになった気がします。E129系にしろGV-E400系にしろ、快適になった反面愛着が湧きにくいデザインになってしまったのは少し寂しいかな。

そう感じてしまうのは、車の顔を見る時と同じ目で見てしまうからなのでしょうか…
Posted at 2021/04/03 20:32:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | 鉄道 | その他
2019年12月22日 イイね!

国鉄色羽越号 乗車記

国鉄色羽越号 乗車記新津を走るキハ40系の中で、今月を以て引退する事が公に発表された編成がありました。それが、昔懐かしいタラコ色を纏って人気のあったキハ47 514+515のコンビです。その色も相まって急行色コンビと共に臨時列車に使われる事が多く、定期運用が無くなっても残るだろうと思っていただけに、この報を知った時は本当に驚きでしたね。
その編成を使った臨時列車「国鉄色/急行色羽越」が、12/7~8の2日間に亘って新津-酒田間で運行されました。7日の復路、酒田から新津まで乗車してきましたので、その模様をお伝えします。














前述の急行色コンビを従えた4両編成でやってきました。乗車するのはもちろん"主役"の方です。
因みに、臨時列車という事で普段は鳴らさない車内放送オルゴール「アルプスの牧場」が聴けるかと密かに期待していましたが、残念ながら一度も鳴らず。キハ40系ではついに生で聴く機会がありませんでした。

※2日目の運行ではちょっとだけ鳴ったらしい。更に残念…





なかなかお目にかかれない「臨時」サボ。





海里がお出迎え。実車をじっくり見たのはこの時が初でした。(実は、キハ40系乗り納めの帰り道に試運転とすれ違っていたり)





他のキハ40系達と変わりない内装ですが、もう見納めと思うとやはり撮りたくなります。





やっぱりこの眺めも外せません。





車窓から望むこの日の月山はとても綺麗でした。





一応快速扱いですが所々の駅で長時間停車し、その度にホームは撮影会状態。





特に鶴岡駅では、予想外にも団体運用で走っていた越野Shu*Kuraに遭遇。一般と観光列車のキハ40系同士が並ぶ珍しい光景が見られました。





17:46
新津駅に到着。別れを惜しむかのごとく雨模様でした。






この日からちょうど1週間後、きらきらうえつのラストラン前日に運行された臨時列車「国鉄色美食旅」を最後に、タラコ色コンビは引退しました。
今は他線へ転属したキハ40 583と共に、新津のキハ40系初のリバイバルカラー編成だったキハ47 514+515。もうその姿を見られないのが寂しいです。長い間本当にお疲れ様でした…!




あれほど身近で当たり前な存在だった国鉄型達も、気づけば遠い存在になってきたもの。





消えゆく馴染みの顔は、国鉄型だけに限った話ではありません。やはり寂しいですね…





~~余談~~






新津では、去年115系の乗り納めに行った際見つけた昔からのレコード店に寄り道。あの時は財布の都合で買えなかったレコードを買う事ができました。





その後は新潟駅に向かい、10月から駅限定で販売されていたこの弁当を探しましたが、なんと先月いっぱいで販売終了になってました… こういう時くらいしか新潟へ行く機会がないので仕方ありませんが、前述の車内放送オルゴール以上に残念でしたね。





駅前では、新潟交通のスカニア製連節バスに遭遇。列車以上に乗る機会が無い新潟の路線バスですが、デビュー以来気になっている車両なのでいずれ機会を作れるといいです。
Posted at 2019/12/22 22:02:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | 鉄道 | その他
2019年12月22日 イイね!

きらきらうえつ乗り納めとお見送り

きらきらうえつ乗り納めとお見送りキハ40系の乗り納めをした次の日、同じく9月いっぱいで定期運用を終える事となったきらきらうえつの乗り納めもしてきました。2年前に、そろそろかと思い1度乗りに行ってきましたが、いざ引退発表を知った時はあまりにも唐突に感じましたね…

そのせいで指定席券がなかなか取れず、ようやく取れたのが今回27日の分。キハ40系の乗り納めを前日にしたのは、2日間の乗車券をきらきら日本海パスで賄う事ができるため。きらきらうえつあってのキハ40系だったわけです。














引退間近という事で、特別なヘッドマークを掲げた姿で入線してきました。今年4月から掲げられていたこのヘッドマーク、月ごとにデザインが変わるというユニークな仕様でした。





反対側(秋田方向)はこのデザイン。粟島にかかる夕陽が綺麗です。






今回予約できたのは先頭車。本当は2年前同様にモーター音を楽しむべく中間車が希望でしたが、予約時点でもうここしか空いていなかったので仕方ないです。
しかし、先頭車に座れたという事は…





そう。展望スペースからの前面展望が思う存分楽しめるのです! 天気が良かった事もあって眺めは最高でした。鉄橋にさしかかるたび警笛とミュージックホーンを同時に鳴らしてくれたのも興奮でしたね。
初めて乗った時の事を思い出しました。




乗車記念プレートを買うために売店へ。このラウンジスペースも今見ると、海里の内装と通じる雰囲気があるような気がします。プロジェクションマッピングももう見納めですね…





売ってたのでつい買っちゃいました。SNSで人気の"#シンカンセンスゴイカタイアイス"! 実は初めてでしたが、食べ始めは本当にスプーンが刺さらなくてビックリしました。素材はあずきバーとは違うはずなのに… しかし少し溶けてくると、濃厚なバニラ味がたまらない美味しさに。硬いおかげで長持ちなので、これ一個でかなりくつろげました。





青い海と、綺麗な夕陽を眺めつつ…





無事新潟駅に到着。到着の少し前には車掌さん自ら車内をまわり、これまでの思い出と感謝の言葉を述べられ、乗客全員から拍手が沸き起こりました。





コンコースには寄せ書きコーナーが。





思い出や労いの他に海外の方からと思しきメッセージや保存を願う声も見られ、いかにみんなから愛されていた列車だったかと痛感…





車内の思い出ノートと共に、私も一筆捧げてきました。




そして2日後の29日、定期運用最終日の酒田駅…





混雑しているかと思ったらそうでもなく、終始和気あいあいとした雰囲気でした。車掌さんも2日前と同じ人だった上話す機会もあり、改めて感謝の想いを伝えてきました。
やがて横断幕が掲げられ…





事前に配られた旗を全員で振っての暖かい見送りの中、警笛とミュージックホーンを一声。新潟へ向け出発していきました…

それから約2か月後の今月15日、酒田-新潟間を臨時で走った「きらきら日本海美食旅」号を以て、羽越本線最後の485系は鉄路を去りました。
18年間に渡り、羽越路の魅力を伝え続けてくれて本当にありがとう。そしてお疲れ様。その役目を新たに引き継いだ海里にも、いつか乗る機会ができるといいです。



~~余談~~





お見送り後、ちょうどホームに入ってきたキハ47 514+515のタラコ色コンビ。こちらも、今月14日の臨時列車を最後に引退する事を知ってから初めての再会でした…

>12/7.乗車
Posted at 2019/12/22 22:00:35 | コメント(0) | トラックバック(0) | 鉄道 | その他
2019年12月09日 イイね!

新津キハ40系乗り納めの旅

新津キハ40系乗り納めの旅ついに新型車両GV-E400系の投入が始まり、引退へのカウントダウンが始まった新津運輸区のキハ40系達…
個人的にとても思い入れの強い車両なので、9月26日に休みを取って乗り納めに行ってきました。

















旅の始まりは酒田駅7:00発の村上行き822D。こうして0番線ホームに停まっている姿を見ると、いつもワクワクします。
この列車は必ずキハ40系が充てられるため、それ目当ても兼ねて新潟方面へ旅行する際はよく使う馴染みの存在です。通学時間帯の運行で学生が多く乗るため、4両と長めの編成なのが特徴。この日は新潟方向から元小牛田車のキハ48 1514+554にキハ47 1513+518という編成でした。





早めに乗った事もあってまだ誰もいないので、今のうちにじっくりと車内見物。青いボックスシートが並ぶ様はいつ見ても綺麗です。変則的な座席配置が特徴の元小牛田車は新津に来てからまだ年数が浅いですが、他の子達と運命を共にする事になるのでしょうか…?





扇風機とスイッチを取り外した跡。
私の記憶では98~00年辺りだったように思いますが、非冷房だった新津のキハ40系達はこの頃から冷房化改造&エンジン載せ換えが行われました。当時、これによって扇風機が撤去されてしまったのを大変残念に思いましたが、今見るとまるで最初から付いていたかのように上手く設置された冷房ダクトも似合ってますね。
なぜかスイッチ跡を塞ぐカバーが一ヶ所無くなっており、その下にボタンを埋められたスイッチがある事が判明しました。





ちょっと目障りな存在だった窓枠の落書きも、今改めて見ると感慨深いものがあります。よく探すと日付が昭和の落書きも。





国鉄型から望む国鉄型。一瞬、時空の歪むこの光景ももうすぐ見納めです。
そして列車は一路村上へ…









9:36
村上に到着。駅周辺を少し散策した後、折り返し10:26発酒田行き826Dとなった同じ列車に乗り、鼠ヶ関へ移動します。





この日は快晴。車窓の海も青く輝いて最高でした。







11:15
鼠ヶ関に到着
ここで昼食をとり、周辺を散策して回りました。(詳細はフォトアルバムにて)





14:12着の826Dで再び村上へ。
キハ47 1512+513の2両でした。






今度は自転車を借り、(今回は普通列車乗り降り自由のきらきら日本海パスを利用しましたが、駅のレンタサイクルもこれで借りる事ができます) 市内にある「千年鮭 きっかわ」を訪れました。お土産の他に、ここが所有するロンドンタクシーとの再会が目当てでしたが、なんとナンバーが切られていました。3年前に初めて出会った時はまだ現役だったのですが…
不確かな情報ですが、頼めば乗せてくれると聞いていたのでいつか乗れたらいいなと思っていましたが、とうとう縁がありませんでした。





最後は折り返し16:13発の829Dとなった先程の2両に乗り、綺麗な夕陽に見送られつつ酒田へと帰りました。
今回は、1日で村上と鼠ヶ関の間を2往復もするという滅多にできない体験をした他、初めて鼠ヶ関をじっくり散策できた素晴らしい旅になりましたね。

幼稚園の頃、遠足の移動手段として恐らく人生で一番最初に乗った列車である新津のキハ40系。その後は帰省や旅行の足として数え切れない程お世話になりました。 気づけば製造から40年弱。老朽化は仕方ありませんが、とうとう引退が決まった事が本当に寂しくてなりません。
485系や115系共々、国鉄型車両を好きにさせてくれた存在でした。間もなく訪れるであろうラストランの日まで、皆元気に走り切ってくれる事を祈っています。もし可能なら、新津の鉄道資料館に保存されてくれれば嬉しいですね。





青い車体に青い座席に青い海。3枚目のアングルで誰もいない座席に目をやれば、ついつい思い浮かべてしまう様々な情景… こんな体験を乗る度に味わえた事が、今となっては本当に良かったと感じています。

ある意味、一番ぜいたくな列車だったかも知れません。








~~思い出と余談~~






本文で述べた通り新津のキハ40系は全車が冷房化されましたが、中でも水郡線から転属してきた5両のキハ47は非冷房/原形エンジンのままで、編成に組まれていれば夏場でもこちらに乗るほどでした。しかしそれが災いしてか、2013年に最後まで残った3両が廃車に。DMF15型エンジンの独特な唸りを聴きつつ、窓を全開にして海風にあたれる貴重な車両でした。





小牛田転属組のキハ48の中でも、キハ48 538+1535の編成はなんと扇風機が残っており、初めて乗車した時は懐かしくてたまりませんでしたね。しかし再び乗車する機会もないまま今年4月、他の子より早く廃車に。新津に来てからわずか3年弱の活躍でした。
確かに、今考えると際立ってボロく感じたので仕方ない面もありますが… 冷房も水漏れしてましたし。





酒田駅到着後、3番線で発車を待っていたキハ48 523+キハ47 1514の急行色コンビ。定期運用がなくなっても、この子達はもうしばらく現役で残ってくれるような気がします。






とある場所でネコバス(?)に遭遇!
Posted at 2019/12/09 23:50:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | 鉄道 | その他
2019年07月18日 イイね!

箱根登山鉄道の旅

箱根登山鉄道の旅小さい頃に絵本で知り、ずっと乗りに行ってみたかった箱根登山鉄道。中でも、その絵本で主役だった最古参車両、モハ1形、モハ2形は特に気になっていました。ところが今年に入り、モハ1形の中でも駆動装置が未更新の吊り掛け式で人気のあった103-107編成 (通称サンナナ) が今月19日を最後に引退し、残りの車両もモハ2形共々来年度に引退予定というニュースが入ってきたのです。初乗車ながら今まで好きだった車両の乗り納めであると同時に、路面電車以外で現役の吊り掛け式旧型電車に乗れる最後のチャンスと考え、先月21日、初めて箱根の地へ足を運びました。













前日の20日夜に出発。2月以来の新宿行き夜行バスは今回庄内交通の車両が当たりました。エアロエースの夕陽号は地味に初乗車です。
夜行バスも4度目で睡眠対策も覚えた事、今回は座席間に仕切りカーテンが設置されている事もあって、行きの車中でもしっかり眠られました。



アニキが歌うこの曲を聴いて気分を高めつつ、一路新宿へ…









当日早朝。無事新宿に到着。
まさか今年、立て続けにこの景色を拝む事になろうとは… ただし今回は通過点。すぐ小田急に乗り換えます。





自身二度目となる小田急で箱根に向けて出発! ちなみに一度目は専門学校時代の2007年、当時東海大にいた中学時代の旧友を訪ねに行った時でした。何も考えず各停で向かったらあまりの遅さで、旧友からもなんで快速に乗らないんだとメールが来て、急遽途中で乗り替えたっけ… あの頃は5000形などの旧型も多くが現役で面白かったですが、今やすっかり顔ぶれも変わってしまいましたね。





懐かしの東海大学前駅を過ぎ…





箱根湯本駅に到着。今までテレビや雑誌でしか見た事がありませんでしたが、いざ訪れてみると景色も良く想像以上にのどかな場所でした。こちらもいつか温泉目当てに訪れてみたいですね。
1日乗り放題の切符を買い、いよいよ乗車です。





ホームへ入ると、お目当てのサンナナがちょうど側線に待機していました。
元は登山鉄道開業時の1919 (大正8) 年にアメリカ GE製の機器を用いて製造されたチキ1形で、1950年に車体と機器を更新し現在の姿になりました。その時から数え今年で約69年目。チキ1形の時代も含めてなんと約100年目です。





ペアを組んでいたのはモハ2形108号。こちらの元は1927 (昭和2) 年にスイス ブラウン・ボベリ製の機器を用いて製造されたチキ2形で、1955~57年にかけてモハ1形と同様の更新を受け、後にサンナナ以外のモハ1形を含めた全車が現在一般的なカルダン駆動方式に変更されました。スイスが生み日本が育て上げた車両です。
箱根登山鉄道とスイスの繋がりは開業時まで遡り、開業にあたって参考にしたレーティッシュ鉄道とは姉妹鉄道の関係にあります。その縁の一つであちらでは「箱根登山電車」の文字が車体に書かれた機関車が走っているそう。





発車を待つ間に、モハ1形の104-106編成がモハ2形109号を従えてやってきました。こちらは106号が1950年代の塗装を復刻した青/黄色を纏い、109号が昭和初期の塗装を復刻した緑色と、なんとも賑やかな編成になっていました。とりわけ109号の色合いが美しく、白黒で撮ってみるとこれがまたいい雰囲気…!

余談ですが、これら旧型車両は冷房が無いためホーム入線前に「今度の列車は旧型車のため冷房がありません」とわざわざアナウンスされます。これを聞いてがっかりするか、目を輝かせるかでその人がわかるような気がしますね…(笑)





サンナナもホームに入線し、いよいよ乗車。車内はシートこそ張り替えられてはいるものの、板張りの壁がレトロな雰囲気を醸し出しています。天井と窓の間にある飾り枠のデザインにも歴史を感じますね。製造当初から残る部分はもう皆無だそうですが、車外からでも目立つ運転台の手ブレーキハンドルは、もしかすると当時の物なのでは...と思わせる形状です。





そして出発! 予想以上に急な勾配や、個人的に二本木駅以来の体験となるスイッチバック、連続する急カーブと、強羅まで本当に楽しい40分間でした。吊り掛け駆動の唸りも物凄く、まさに箱根の山に挑むかのような迫力は他の車両には無い素晴らしさでしたね。正直、これだけでも引退するのが惜しく感じられました。





沿線はちょうど名物のアジサイが見頃で、写真は撮れませんでしたが大平台駅のアジサイ畑は特に見事でした。サンナナの雄姿とアジサイを写真に収めるためか、この日はここでカメラを構える人を大勢見かけました。





強羅からは、思えば今まで本格的なのには乗った事がなかったな…と、早雲山駅行きのケーブルカーにも乗車。ホームに設置されている沿革の説明板で初めて知りましたが、4代目となる現在の車両は1921 (大正10) 年に開業した時と同じメーカー (スイス フォンロール社) 製で驚きました。





なんと駅が周辺含め大規模な工事中で、拝めた景色はこれがやっとでした。本来はここからロープウェイで芦ノ湖方面へ行けますが、箱根へ出発する少し前に大涌谷周辺の火山活動が活発になった影響でこちらも運休。そのせいかはわかりませんが、辺りは硫黄の香りが漂っていました。
芦ノ湖の海賊船も見てみたかったのですが、前述の件と時間が足りない事もあり、今回は諦めざるを得ませんでした。





強羅から折り返し、昼食目当てに宮ノ下駅で途中下車。有名な富士屋ホテルに立ち寄りたかったのですが、残念な事にこちらもまさかの耐震補強工事中で入れず… 完成は来年の夏頃との事。





同じく気になっていたホテル直営レストランのカレーを頂こうとしたところ、やはり一人旅にはきついお値段でした…。とりあえず、玄関前の庭園を背に停まっていたクラウンがなんともカタログ写真チックだったのでパチリ。





こ、これは…! 自家用のロープウェイがある事で知られていた晴遊閣大和屋ホテルもここだったんですね。6年前に閉業して久しいですが、貼り紙にはいずれ再開予定である事が記されていました。果たしていつになるのでしょうか…?





結局、昼食は途中にあるラーメン屋『麺 398-1 (サンキューハチノイチ) 』で頂きました。ラーメンではあまり見かけない種類の野菜にチャーシュー代わりの鶏肉という具、全粒粉入りのかなり硬めな中太麺と、地元ではまず見かけないタイプの独特な味でしたね。鶏ベースの醤油スープは少ししょっぱかったです。





箱根湯本駅に戻りしばらくすると、ちょうどサンナナが運用に入ったので再び強羅まで乗ってきました。今度こそ乗り納めです…





ただ、そのせいで予定していた帰りの列車に乗れなくなったため、急遽ロマンスカーを使い新宿へと戻りました。展望車付きではありませんでしたが、自身初乗車となるロマンスカーはとても快適でしたね。特急券も思っていたより安く、最初からロマンスカーで往復すれば良かったかも知れません。





深夜近くになっても全く人通りが衰えない駅前通りを横目に、帰りのバスへと乗車しました。







ありがとうサンナナ。やっと乗りに行く余裕ができたと思ったらもうお別れだなんて。むしろ、2020年という節目の年を前にするまで現役であり続けるとは思ってもいませんでした。
この記事を書いているうち、その日は明日に迫ってしまいました。最後の時まで何事もなく元気に走り切って、そして願わくば来年引退予定の姉妹共々、この世に姿を留めてくれる事を切に祈っています。
100年間、本当にお疲れさまでした。





~~余談~~



その他の車両にも乗車でき、1000形ベルニナ号は強羅からの下りで、2000形サンモリッツ号は宮ノ下までそれぞれお世話になりました。新型の3000形アレグラ号は乗車の機会は無かったものの、その姿を拝む事ができました。今後はこの3000形がモハ1、2形の後釜として増備される予定で、長年馴染んだ箱根登山鉄道の顔ぶれは大きく変わる事になりそうです。




強羅駅前にあるホテル『季の湯 雪月花』。ここはかつて、両親が新婚旅行で訪れた時に泊まった『強羅ホテル』があった場所。両親曰くとても古い建物で、特にエレベーターの階数表示器が針式だったと聞いていてずっと気になっていた物件でしたが、1998年に廃業し既に跡形もない事がわかりました… 建物は1938年の建築だったそうで、そのエレベーターも恐らく当時からの物だったと思われます。針式の階数表示器は日本自動車博物館でオブジェとして飾られているのを見たきりなので、いつか現役で動いている物を見てみたいですね。


Posted at 2019/07/18 20:56:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | 鉄道 | 旅行/地域

プロフィール

「@頭でっかち さん この鉄道の場合、沿線の道路が整備された事に伴う自動車の台頭が廃線の原因でした。そう遠くない将来、ガソリン車も蒸気機関車のような存在になっていくのでしょうか…? まだまだ課題は多いし、他の選択肢もあるわけなのでどうなっていくのかはわかりませんが…」
何シテル?   06/30 00:16
アルトとデボネアに乗っています Twitter:< https://twitter.com/debo6486 >
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