納車2カ月を過ぎた頃からと思うのですが、愛車CX-8のエンジン音が多少うるさくなってきたのではないかと感じるようになりました。
アイドリング時は、軽くタ、タ、タ、タと聞こえるか否かぐらいだったものが、ダ、ダ、ダ、ダいうか、ディーゼルだなと分かる音になって、低速からの加速時は、静かなガソリンエンジン車のような軽快な音だったものが、低音のガラガラが混じったディーゼルエンジン的な音になった感じです。
もともとディーゼルエンジンなのだから当たり前と言えば当たり前ですが、発売前に試乗した際や納車後しばらくはとても静かに感じていたので、大分ディーゼルらしい音に変わってきたじゃないか?と感じるようになったのです。
あるいは、CX-8の静かなエンジンの音に慣れてしまって、かえってディーゼル的な音に敏感になってしまったのでしょうか。
そこで、先日、「SBSシステム異常」がメーターに表示される不具合を直してもらった際に、この音の対策としてディーラーで実施したのが、「燃料噴射量学習」と「インジェクタ補正値点検」というものでした。
その結果、アイドリング時は軽くタ、タ、タ、タと聞こえるか否かぐらいになりましたし、加速時も静かなガソリンエンジン車のような軽快な音に戻ったように感じられ、対策の効果があったと感じました。
アイドリング時のCX-8のエンジン音については、冷間時と暖機後ではもともと大きさが違うので、感覚的に音が大きくなったような気がする程度でディーラーに診てもらうのはどうか、とも思ったのですが、結果は、診てもらって良かった、という結果になりました。
こうなると、「燃料噴射量学習」とは何なのか興味が湧きます。
そこでネットで調べてみました。
そうしたら分かりましたが、「燃料噴射量学習」とはディーゼルエンジンでは良く知られた事項のようです。
正確な内容は技術的でそう簡単ではないようですが、概略、
・ディーゼルエンジンの燃料噴射は、非常に高圧に燃料を加圧して噴射するため、僅かにインジェクターの噴射時間が伸びてしまう様な狂いでも燃料が必要以上に多く噴射されてしまい、燃費の悪化、不完全燃焼、ノッキング、排出ガスの汚濁などの様々な悪影響が出てしまうため、多くのディーゼルエンジンは燃料噴射量の定期的な校正を必要としている。
・例えばスカイアクティブ1.5Lディーゼルエンジンでは最大2000気圧にも及ぶ超高圧に燃料を加圧し、5000rpmの時では約0.003秒間に数回の噴射を行っているから、一回の噴射は0.0005秒ほどで行っている計算になる。非常に精密な動作だ。
・そのような短い時間で開き、そして閉まるインジェクターが、気温の変化や、バッテリーの状態、燃料の流動性と言った外乱でも安定して動くように設計されているものの、やはり少しずつ経時変化が起きて、ほんの少しだけ噴射時間が狂って来る。
・このため、スカイアクティブディーゼルも、一年に一度程度は、コモンレール燃料噴射学習と言う作業を行って、噴射したはずの燃料の量を、排気管の温度上昇や排気に含まれる残存酸素量を正確に測り直し、噴射すべき燃料の量が正しく計量されているかをチェックし、多すぎれば減らし、少なすぎれば増やすような微調整を行って、適正な燃料の量を噴射するようにその時だけフィードバック制御をかけている。
・これがコモンレール燃料噴射学習という動作の内容である。
ということのようなのです。これはみんカラの銀河遼さんのブログからの引用ですが、なるほど、かなり重要なことだと分かります。
また、今回、ネットを検索して、マツダのスカイアクティブディーゼルエンジン車については、ディーラーで12か月点検の際に、この「燃料噴射量学習」という作業を実施しているということも初めて知りました。
本当?と思って、早速我が前愛車アクセラスポーツXDのメンテナンスノートを確認してみました。
本当ですね。
1年定期点検整備記録簿に、マツダが指定する点検項目として「コモンレール噴射システムの噴射量補正(コモンレール燃料噴射式ディーゼル車のみ)」という項目があり、その項目にちゃんとチェックマークのレ点が付いています。この「コモンレール噴射システムの噴射量補正」=「燃料噴射量学習」のようです。
これまで全く気付かず、気にもしていませんでしたが、そういえば、前愛車アクセラスポーツでは、点検後、やや音が静かになったような気がして、オイル交換したせいかななどと思っていたのですが、これのせいだったのかも知れませんね。
ちなみに、この「燃料噴射量調整」はDIYでも出来るようで、ネット上には、デミオXDについて燃料噴射量学習の前後のエンジン音を紹介する動画もあって、その音は明らかに燃料噴射量学習の後の方が静かです。
さらに調べると、デミオ、CX-3、アクセラ、2.2Lディーゼルターボエンジン搭載のアクセラ、CX-5、アテンザの電子取扱説明書には、「燃料噴射量学習」の記載があるのが分かりました。
マツダのHPで電子取扱説明書を検索すると2か所ヒットします。
その内容は、
i-stopを説明する項目で、
i-stopが作動する条件の一つに、
「定期的に自動で実施される燃料噴射量学習が行われていないとき」
i-stopが作動しない条件の一つに、
「燃料噴射量学習が行われているとき(停車前の車速約10km/h以下でi-stop表示灯(緑)が消灯し、停車時に燃料噴射量学習が行われます。)」
というものです。
残念ながら、「燃料噴射量学習」の意味についてはどこにも記載がありません。この言葉、常識なのかな?
この説明からすると、「燃料噴射量学習」というものは自動的に行われているもののようです。
にもかかわらず、12カ月点検ごとにディーラーで「燃料噴射量学習」が行われるというのも良く分からないと言えば分からないのですが、念のため強制的にやるということでしょうか。
それだけディーゼルエンジンにとって「燃料噴射量学習」と言うものが重要だということかもしれません。
ネットでは、音と言うよりディーゼルエンジンで時に話題となる煤の排出、蓄積等の関連で「燃料噴射量学習」の意義が語られているものが多いです。
我がCX-8で感じたのはエンジン音≒ノッキング関係(かな?)だけで、当然煤の多寡など分かるはずもなく、燃費の悪化などの症状はなかったのですが、ディーラーでは、音が大きくなってきたような気がするという申し出を受けて、念のため対策として燃料噴射量学習とインジェクタ補正値点検をしてくれたのでしょう。
以上、今一分からない点もありますが、「燃料噴射量学習」によって、我がCX-8の燃料噴射量が適正なものに校正され、その結果、エンジン燃焼が適正化され、ディーゼルエンジンらしいノック音が小さくなって、納車直後と同様の静かなエンジン音に戻ったということのようです。
つづく
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