〇3日目
今日は苫小牧→えりも岬→釧路の旅程です。
天気予報は相変わらず”くもり時々雨”、そして強風です。
ですが、本日の行程はほとんど車中ですので、早々にチェックアウトして出発です。
・マルトマ食堂
まず向かったのは
”マルトマ食堂”です。
ここは数年前に来て
”ホッキカレー”を食べたのですが、満腹時に食したにも関わらず美味しかったため、また来たいと思っていました。
今回は旅行ルートに入れられそうだったので、このお店に来るために苫小牧のホテルを予約したのでした。
久しぶりに食べましたが、やっぱり美味しいです。
最初は甘いのですが、あとからピリピリと辛くなってきます。
ホッキ貝がたくさん入っていて、ボリュームも多くおなか一杯になります。
前回は、次回来るときは妻を連れてきたいと言っていましたが、まだ連れてこられていませんので、次回は一緒に来たいですね。
・カネダイ大野商店
次に向かった場所は、勇払郡むかわ町にある”カネダイ大野商店”です。
こちらは本物の
”本ししゃも”が食べられるお店で、しかも10、11月限定で
”本ししゃものお寿司”が食べられるのです!
今後、私がこの時期に北海道旅行をすることは難しいので、今回の旅行で絶対に食べておこうと思い行ってきました。
ちなみに、スーパーで売っているししゃもは、ほぼ全て
”カペリン”という魚なのだそうです。
このお店の会計の仕方が面白く、まずは店の外にぶら下がっている本ししゃもを自分で選び店員さんに買い物かごに入れてもらいます。
次に、券売機でその他の商品(本ししゃものお寿司)を購入します(会計1回目)。
おわったら、そのまま人がいるレジに向かい、先ほどの本ししゃもの支払いをします(会計2回目)。
その後、店員さんにテーブルまで案内してもらい、自分で本ししゃもを焼きます。
店員さんが焼き方を教えてくれるし、説明書も置いてあるのでその通りにすれば良いのですが、なかなか難しいですね。
たぶん、これくらいの焼き加減でいいはず!
電熱器から一本ずついただきます。
味は、、、おいしいです!
以前、ふるさと納税の返礼品で本ししゃもを貰ったのですが、その時よりも脂がのっていました。
改めて感じたことは、普段食べているししゃもと味が違うということです。
なんというか、、、日干しの程度によるかもしれませんが、こっちの方が相当脂っこいです。
ただ、私は量は食べられないかな、ちょっと脂にやられてしまいました。
高級魚なのにたくさん食べられないなんて、、、ふと以前会社の同僚の女性に言われたことを思い出しました。
「安っすい男!」
次に、メインディッシュの
”本ししゃものお寿司”をいただきます!
(もぐもぐ・・・)
こういう味なのね。
美味しいですが、この食感と味は今まで食べた魚に酷似しています。
ですが、それが何の魚なのか忘れちゃったんですよね。。。
食感はモチモチしています、味はほんのり甘みがあります。
人生経験として、とても良い体験をしました。
そうそう、文章は
”本ししゃも”と書きましたが、本当は
”ししゃも”です。
カネダイ大野商店の”本ししゃも”を食べた人のレビュー(過去の私のブログを含め)を見ると、
”本ししゃも”が”ししゃも”で、
”カペリン”は”偽物”と言われています。
軽く調べてみたのですが、以下のとおりのようでした。
〇カペリン(別名:カラフトシシャモ):キュウリウオ目キュウリウオ科カラフトシシャモ属カラフトシシャモ
・基本的に世界中で獲れます。
・漁獲量が豊富です。
・原材料の場合は”カラフトシシャモ”と書く必要があるが、商品名は”シシャモ”の文字が入っていればよい。
〇シシャモ:キュウリウオ目キュウリウオ科シシャモ属シシャモ
・世界中でも北海道の鵡川から釧路の間のみしか獲れません。言い方を変えると、北海道のごく一部で獲れたものが”ししゃも”です。
・漁獲量が制限されていて希少です。
・こちらは当然”シシャモ”と表示すればよい。
これを別の動物に例えると、こんな感じです。
・ネコ:食肉目ネコ科ネコ属ヨーロッパヤマネコ
・虎:食肉目ネコ科ヒョウ属トラ
まぁ、確かに違いますね。
ただ、
カペリンの名誉のために書きますが、これって人間が勝手に決めた決まりでして、カペリンが偽物かというと、それは違うでしょと思うのですよ。
偽物って、かなりパンチが強い文字ですよね。
カペリンに失礼じゃないかと思うんです、だって命奪って食べさせてもらってるのに、こいつは偽物なんだって話はないでしょうと(苦笑)。
ネコ好きが虎を偽物って言ったら、何言ってんの?、ってなるのと同じ理屈です。
カペリンは偽物ではない、カラフトシシャモという別の魚で、混同する原因は食べている人間側が作ったということです。
カネダイ大野商店のHPに色々説明がありますが、ちょっと違うんじゃない?、という感じでした。
相手を正す前に自分を正せ、という今時の世間に決定的に欠如していることが凝縮されているような気がします。
よって、私がまとめるとこんな感じです。
北海道の一部でしか獲れない季節もののシシャモは、脂がのっていて美味しかったです。
なお、比べるのはおかしいですが、普段食べ慣れているカラフトシシャモも美味しいですよ。
ってことですね。
ししゃもの話から、自分(私自身のこと)もきちんと律しないとなぁ、と思った次第です。
というか熱くなりすぎたので、この話題はここまでで(笑)。
さて、本日のお昼の食事はこれで終わりです。
いまから、
えりも岬に向かいます。
そういえば、実は今回大変なものを家に忘れてしまいました。
何かというと、、、
パンツ!
普段は絶対忘れることが無いものを忘れてしまいました。
ですので、移動中に見つけた
”ファッションセンターしまむら”に、今しかない!と思い立ち寄り、パンツを購入しました!
セール品の一番安いやつですが、今の私には宝石にも勝る価値のあるものです。
ありがとう、”ファッションセンターしまむら”!!
・えりも岬
遠っ・・・(ぐったり)。
距離はそれほどではないのですが、むかわ町からえりも岬に向かう道は町が多くて制限速度が低いんです。
しかも(北海道にしては)信号が多く他の都市間移動よりも時間がかかり、到着したのは夕方でした。
人生初の
”えりも岬”です。
えりも岬の駐車場に到着しセラちゃんを停めると、観光客は私一人しかいないことに気が付きました。
さびしい所よねぇ、と思いながら車内から外を眺めて少し休憩です。
「何もないとこです」と歌われていますが、売店と立派な建物がありました。
外は暴風でして、以前に稚内で経験した暴風に近い強さで、ドアを開けると一瞬で風に持っていかれそうです。
少し様子を見ていましたが、風が収まる気配がなかったため、両手でドアを掴みながらゆっくりとセラちゃんから出ました。
すんげー風!
顔を風上に向けて口を開けると
「ヘケケケケ!」ってなります。
わかりませんよね。
よく、アニメで顔に強風が当たると、ほっぺが凹んだり、口の中に風が入るとほっぺが膨らんだりしますよね。
アレです、アレ。
なんとかラスカルと記念写真を撮り、すぐにラスカルは車内に退避させました。
飛んでっちゃうからね!
その後、一人でえりも岬を歩いてきました。
途中で、昆布を担いだ地元の方とすれ違ってご挨拶したり、風に吹っ飛ばされそうになりながら散策しました。
案内の文
章を見ると、ここでは野生のアザラシを見られるとのこと。
ゴマちゃん!? ←アザラシです。
ゴマちゃん見たい!
しかし、海を眺めるも見つかりません。
結局、野生のゴマちゃんを見つけることができませんでした。
その代わり、置物のように座っている多数の海鳥を見ることができました。
こんなに小さいんじゃ、釧路あたりまで吹っ飛んでいきそうです。
えりも岬って、たぶん日常的に風が強いんでしょうね。
古くからの木造の建物はすべて風をよけられるところに建っていて、こういう過酷な環境でも人間は生活しているんだなぁ、としみじみ思いました。
今度来るときは、野生のゴマちゃん(アザラシ)を見られたら良いな。
すっかり日没時間が早くなり、えりも岬観光が終わった頃には、あたりが暗くなっていました。
これから、本日の宿泊地である
釧路に向かいます。
走る。
走る走る。
あー、雨が降ってきた・・・(どしゃ降り)
走る走る走る。
雨が止んだー。
走る走る走る走る。
(車を停めて夜空を眺めると、満天の星空)
走る走る走る走る走る。
真っ暗の中走り続けていたら、遠くに銀色の小さな光が二つ見えた気がしました。
「ん?」
その先が右に回り込むブラインドコーナーだったので、止まれる速度まで減速しながらコーナーに入ると・・・
で~ん!
こちらをガン見する鹿が、道路のど真ん中に仁王立ちしていました。
しかも、デカい!
「カメラっ、カメラっ!!」
と助手席をまさぐっていたら、焦ると上手くいかないもので、シカはゆっくりと道路の右に消えていきました。
よく富士山に車で登るのですが、その時に鹿と遭遇することが多く、鹿の眼の光り方を憶えていたのが幸いしました。
サイズは富士山の鹿の二回りくらい大きかったですね。
北海道でっかいどー。
衝突していたら、廃車になっていました・・・。
北海道は渋滞がないので注意力が切れそうになりますが、ムツゴロウ王国の中を走っているようなものなので、十分気を付けなければいけませんね。
再び走る。
走る走る走る。
走る走る走る走る。
道の駅白糠恋問で一瞬トイレ休憩し再び出発、あと一息です。
走る走る。
ようやく、
釧路プリンスホテルに到着しました。
時間は夜九時くらいでしょうか。
急いで部屋に荷物を置いて、晩御飯を食べに行きます。
街中は歩いている人が殆ど居なくて閑散としていました。
今回の旅では、とにかく生サンマが食べたかったのでネットで評価の高かった
”お寿司屋さんの ブぅ~”に行ってきました。
・お寿司屋さんの ブぅ~
名前を見たときは「大丈夫かな」と思ったのですが、行ってみてびっくり!
生サンマだけでなく、美味しい魚をたくさん食べることができました!
今回の道中で一番おいしかった
”生サンマ”。
これも美味しかった
”ししゃもの天ぷら”。
店主:「これ(お吸い物)、サービスですからどうぞ?〇△■×って食べたことあります?」

私 :「ないですー。」
店主:「こういうのです。(見た目が白子の塊みたいなものを持ち上げる)」
私 :「(ダメなやつだ・・・。)それ、白子ですか?白子は食べると気持ち悪くなるから・・・」
と、私が迷っていると、隣に座っていたお客さんから話しかけられました。
お客さん:「じゃぁ、俺のあげるから食ってみなよ(〇△■×の天ぷら?)。これ食べられたら頼めば?」←たぶん、和商市場の方です。
なんか、こういうやり取りをしたことが無かったので、凄く新鮮で、考え方が変わるまではいかなくても、人付き合いって捨てたもんでは無いかもと思ってしまいました。
私 :「ありがとうございます!(一ついただき、もぐもぐ・・・)」
白子と区別がつかない・・・ギリギリセーフな感じでした。
こういう時はなんて言ったら良いかな。。。
私 :「おいしいけど、量は食べられないです・・・。」
あとからわかったのですが、これは
”真ダチ”でした。
今が旬で、絶対食べておいたほうが良い逸品だそうです。
ちなみに、
真ダチを食べると精力がついて、食べすぎると鼻血が出ると言われました。
店主は気軽に話しかけてくれる方で、一人客だった私の相手もしてくれました。
その中で
印象に残った話がありまして、かいつまんで書くと以下のとおりでした。
「繁忙期は順番待ちの行列が出来ますが、今のような閑散期だとお客さんがあまり来店しません。
私もお店の収入で食べているので、一年をとおして収入がないと困ります。
だから、時期に関係なく来店してくれる、地元のお客さんを大切にしています。
よく、観光客向けに高い値付けをしているお店がありますよね。
確かに繁忙期は儲かるかもしれませんが、地元のお客さんはそういう店にはいきません。
そういうお店は、今のような時期は厳しいでしょう。
この店も、先代の時はそうだったんです。
そうならないようにするには、やはり地元のお客さんを大事にしないといけないんです。
繁忙期でお客さんがたくさん来ている時に、地元のお客さんをないがしろにしたら、そのあとは来てくれませんからね。
例えば、先ほどお吸い物をサービスしたでしょ?
サービスなんてやらないお店もありますが、お客さんにお吸い物をサービスすることで良い思いをしてくれて、また来店してくれるならありがたいことですよ。
先代の時はお休みも多かったのですが、せっかく来てくれたお客さんがお休みを理由に次回来てくれなくなっても困りますよね。
だから、私は極力お店をお休みにしないんです。
次回、また来るときがあったら、並ぶのではなくて事前に電話で予約をください。
そして、ゆっくり美味しいものを食べていってください。
(といって、名刺を頂きました。)」
今まで、釧路に宿泊するときは夜ご飯のお店が決まらず苦労してたのです。
そして、カニを食べること以外は釧路に魅力を感じていませんでした(失礼)。
ですが、
ようやく釧路に”行きつけのお店”を見つけることができました。
お客の私にとっても、ただただうれしい限りです。
今度行くときは、店主が私のことを憶えていなくても、お土産でも持参しようかと思います。
私はサービス業ではありませんが、すごく人生の勉強になりました。
私より全然若い店主さん、ありがとうございました!
美味しい食べ物でおなか一杯になったので、ホテルに戻り入浴を済ませ、ノンアルコール・ビールを飲みながら釧路の夜景を見てから就寝しました。
今日は走ったルートはこんな感じです。
352.77キロ。
あしたは、カニ、牡蠣を食べる予定です!!
おやすみなさい~。
まる。