
日産/セレナ ライダーS/2WD (2005)
○全長 4690mm
○全幅 1695mm
○全高 1820mm
○ホイールベース 2860mm
○エンジン MR20DE型の直列4気筒DOHC
○排気量 1997cc
○最大トルク 200N・m/4400r.p.m
○最大出力 101kW(137PS)/5200r.p.m
○タンク容量 60ℓ (レギュラーガソリン)
2度目のフルモデルチェンジとなったセレナは、このモデルからリヤブレーキが従来のドラムブレーキからディスクブレーキに、サスはフロントがストラット、リヤは2WDがトーションビーム、(4WDはマルチリンク)となる。
シフトレバーは競合車種と同様、インパネ式に変更。グレード体系は4グレードに整理された。
エンジンは2.0ℓのみとなり、MR20DE型に置換。エクストロニックCVTとの組み合わせによりシャープなレスポンスとなめらかな加速、低燃費を実現したことで「平成22年度燃費基準+5%」を達成した。
オーテックジャパン扱いのカスタムカー「ライダー」もフルモデルチェンジを行い、スモークメッキのフロントグリル、専用チューニングサス、ブラック基調のインテリアを採用し、よりスポーティー感を高めた「ライダーS」を追加した。
【回 想】
それまで全く興味の持てなかった1BOXだが、オーテックのスペシャルバージョンという存在に魅せられ購入に至った。
実際に操ってみると、とにかくあらゆる状況において万能でありユーザーフレンドリーなクルマであったし、それでいて世にはありふれてはいない満足感にも満たされた。
特筆すべきは、これだけ押出しの強いフォルムを持ちつつも、車幅は1695mmの5ナンバー枠にあり、レギュラーガソリン仕様という扱いやすいスペシャル1BOXであったこと。ちなみにこれ以降のライダーは全て3ナンバー(1700mm超)、ハイオク仕様となる。
ノーマルセレナに比べ程よく硬い足回り、それを支える専用16インチ光輝アルミホイール、HKS製マフラー、そして何よりメーカー印を剥いだダークメタルフロントグリルは、実際の動力性能の乏しさを補って余りあった。
しかし車両総重量2t超えに対したったの137PSという最高出力、加えて小型車枠における5.7mという最小回転半径だけは日常においては如何ともし難く、定員が増えるほどドライバーが楽しくなくなるクルマという印象は残念ながら残っている。
近年のセレナを試乗してその時代の進化、動力性能の向上こそ身をもって体感したが、やはりまだ1BOX自体がさほどありふれていない当時における所有欲と満足感はもはや二度と得られない、と感じる。
両親がほぼ同時期に病魔に侵されてしまったこともあり、通院や介護の足として長距離も難なくこなし、最後までその恩恵に預かった身としてこのクルマには今も感謝の念しかない。
コンプリートカーの完成度や特別な所有感を味わえたことは、現愛車への道筋をつけてくれたともいえる。
‘モノより思い出’を売りにデビューし、今や世を席巻しつつあるセレナだが、変わり者である自分の興味は、このライダーSに始まりライダーSで終焉を迎えた。
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2018/02/04 23:26:43