
ヨーロッパSに搭載されているエンジンはGM・オペルの2Lターボ、「Z20LER」エンジンであることは、ヨーロッパSオーナーさん達もよくご存知かと思われます。
Ecotecというダウンサイジングターボの走りのようなこのエンジンは2Lながらも200馬力とかなり控えめな出力に絞られており、パワーよりもレスポンスを重視したロータスのチューニングによって、本来240馬力は出ているエンジンに輪をかけて首輪を締めるような結果となっています。
無論、ECUチューニング(という名フォーマットとでも言える)を施した「225モデル」を見ても分かる通り、ECU書き換えだけで直ぐに馬力を上げれます。
あとは給排気も弄ってあげれば、240〜260にはなるかと思われますが、その先、タービン交換、インタークーラー交換といったいよいよもっての抜本的なパワーアップを施すことで350馬力は目指せるでしょう。
ですが、果たしてこの車にそこまでする価値があるか。
結論から言います。ありません。
理由は1つ。エンジンが悪い。
車の問題ではありません。そこは誤解なく。
さて、エンジンが悪いとはこれ如何に。
先述した通り、この車のエンジンはダウンサイジングターボの言わば実験用。乗用車に積むことを前提に作られており、端々の作りは大幅なパワーアップに耐えるようには作られていません。
また、そもそものセッティングがせいぜい二千から三千回転で巡航を目的としてるため五千回転ほどで頭打ち。回りもイマイチ重く、フケもそこまで良くない。そんなエンジンです。
そんなエンジンにあれやこれやと手を掛けても結果は見えてると考えるのが普通ではないでしょうか。
ここで終わったら普通の人間。
ここから先はそもそもが「そこまでやっても別に良いと思うよ」と思う人間の意見です。
良策はエンジン載せ替え。そして積むべきエンジンは「Z20LEH」というエンジンです。
末尾が変わっただけですが、このエンジンなかなかの食わせ物。
バランサーシャフト除去、エンジンブロック、ピストン、クランクシャフトを鍛造に変更とまさにコンプリートエンジン。
他にも色々と手が加えられておりポン出しで240馬力とスタートから違います。
更にZ20LERと基本的な構造は同じ為、換装は非常に効率的。エリーゼにVTEC積むよりは。
現実的かはさておき、既に海外では常套手段として用いられるチューニングとのことで先駆者がいるという点でも安心感は違います。
如何でしょうか。
ヨーロッパSのチューニングの究極的なゴール。見えて来るといよいよもって愛おしい車だと思いませんか?
Posted at 2020/01/27 01:13:49 | |
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