
現行トライアンフのモダンクラシック(ボンネビル)シリーズは、デザインもさることながら、このボンネビルエンジンのためだけに買う価値のあるバイクだと言えます。そのくらいこの水冷並列2気筒エンジンは気持ちいい。4輪も含めて現代手に入るエンジンの中でもっとも「排ガス規制・音量規制に負けずに昔ながらの味わいを再現できているエンジン」のひとつだと言えるのではないでしょうか。
ゆっくり一定の速度で走ったときが最高ですが、アイドリングはハーレーのような不整脈ではなく、わりと整ったリズム。振動が少なく音量もほどほどの躾のいいエンジンなので、乗ってて疲れません。周りの顰蹙もあまり買いません(たぶん)。
そんなボンネビルシリーズの中でも、このスピードマスターが一番いい音がすると思います。ほかのボンネビルシリーズ(スクランブラー900、ボンネビルT120、スピードツイン900)もいくつか試乗したりレンタルしましたが、これが最も気に入りました。
あとは、デザインと好みのライディングポジションによって、どのモデルが最適かが決まります。迷ったけど、ラインナップのうちどれを選んでも間違いのない良いシリーズだと思います。
スピードマスターは分類上はクルーザーですが、倒し込みにアメリカンっぽい癖はあまりなく、素直に寝てくれます。シート高が低くてフォワードコントロールのネイキッド、という感覚です。