
車で行けないダムシリーズの番外編です。今回は、近くて遠い蛇尾川(さびがわ)ダムの紹介です。場所は、栃木県は那須塩原の山中で一般人はその姿を見ることができません。関係者のみが長い専用トンネルを抜けて、ダムに辿り着くことができるのです。トンネル入口は鉄格子でブロックされており、一般の人は年に一回開催される抽選の見学会でのみ立ち入りが許されるダムなんです。そんな征服欲を掻き立てられるダムに紅葉も終盤の11月の週末に行ってきました。

【ダムまでの道】
これが攻略ルートの地図です。普通の装備では辿り着けません。登山準備に加えて渡渉準備、ロープが必要です。地図の緑色のルートが関係者のみアクセス可能なトンネルとなります。今回は萩平に車を停めて小蛇尾川沿いを遡上し、ダムサイトまで行く計画です。探検隊の隊長は私、隊員は女房一名の二名で出発です。

【最初の渡渉地点A】
このエリアは渓流釣りで有名なところのようで、すでに何人かの釣り人が入渓しているようでした。

【鉄橋 B地点】
川を渡りしばらく歩くと立派な橋が出現。このあたりは鼻歌交じりのピクニック気分です。

【迂回路と謎のカーブミラー】
歩き始めて10分程で巨大な砂防ダムが出現。ところが、この砂防ダムを越える左岸にあるはずの道が無い・・。なんと、完全崩落でロープだけが垂れ下がっている状況・・(呆然としていて写真撮るの失念)。いきなりの撤退か!と思われましたが、対岸に石垣があり道らしきものがあるのを発見(地図の赤線ルート)。再び、渡渉して右岸の尾根を巻いて崩落地点をクリア。しばらく歩くと、カーブミラーが・・・何故にここに??どうやって運んできたのでしょうかね。

【ボコボコの橋C地点】
再び渡渉して左岸の小道を歩き出したのですが、この先はほとんど人が入っていないようです。道は荒れ放題、多数の落石箇所、沢は崩れているところが多く、橋は落石によりでこぼこ状態です。

【素掘りのトンネル D地点】
さらに進むとトンネル発見、大きな一枚岩を穿った素掘りの全長5mのトンネルです。

【ぐにゃぐにゃの橋 E地点】
ところどころ橋脚が消失しており、鉄製の橋桁が木の上に載っかっている状況です。命知らずの特攻隊員がなんとかへばりついて渡っています。

【橋が無いのはしご場 F地点】
再び落橋地点に到着、今度は鎖で川岸まで降りて今度ははしご登ってクリア。

【地獄の吊橋、そしてダム制覇】
ようやく、目前の尾根を越えればダムが見えるというG地点までやってきました。が、ここで最後の難関、地獄の鉄橋が出現!!橋脚が流されてぐらぐらで底が抜けた橋が出現。普通の人はここで諦めるとと思われるこの橋をロープにて手すりを木に固定しカニ歩きでなんとかクリア。隊員はこの難所を渡ることができず、仕方ないので橋の手前に隊員を待機させてここからは単独アタックです。
地獄の吊橋を越えると沢沿いに激急登が始まり、一気に100mの高度を上げてダムに到着です。さっきまで晴れていたのに、空模様が怪しくなり急いで撮影して帰路につきました。出発して4時間で駐車場へ、今回は過去一番の難ダム訪問となりました。
ブログ一覧 |
ハスラー | 日記
Posted at
2020/11/10 19:22:18