本当は、フィット13Gに試乗希望だったのだけど。
ディーラー都合で 直前になってHVに変更された。ホンダカーズ潰れてしまえ。
だけど、そこは前向き(ほんまかいな)な浮野です。さて、と。
初めてハイブリッドカーを運転したよー!
ホンダ フィットのハイブリッドー! …嫁車の代車ですけど。
厳密に言えば、HVは 3代目のプリウスが出た時に試乗したんだけど、たかが数kmの四角いコースですからね。
今回は、数日かけて 100km以上走りました。
とっても勉強になりました。
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【乗る前編】
車選びにあたってデザインは大事です。
外装・内装 ともに、長の愛着にかかわります。
フィットのデザインは、フォルムそのものは こんなもんかな ってところですが、あのサイドのラインだけは嫌です。
あの抉り。あのストン! と落ちる角度。
野球盤の消える魔球? トラウマ呼び覚まさないでよ。
内装の質感は、コンパクトカーとして及第点です。
エアコンはタッチパネルみたいなボタン式ですが、これはダイヤル式に限ります。
操作の機会・量・時間、すべてダイヤル式が優れている。各メーカーは勘違いしてます。
上級グレードであろうが、フルオートエアコンであろうが、ダイヤル式にして欲しいものです。
センターコンソールがドライバー向きとか、ステアリングが傾きも奥行きも調整できるのは良いですね。
メーターは見やすいけれど、欲しい情報を同時に表示できないのはもどかしい。
えっ?
ドアのポケットに、A4の道路地図が入らないよ。
ホンダも紙の地図を馬鹿にしてるの?
「こんなところにオモチャが生えてる」と思ったら、これシフト?
カチャ カチャ
見た目の質感も 動かし心地も いまいちだなぁ。
Pボタンを 指一本で押す動作も馴染めないよ。
そもそも、シフトの位置がおかしい。
あと7cmほどは手前にある方が、自然に掌におさまると思うよ。
居住空間は 特に後席はさすがの一言。デミオなど比較になりません。
荷室容量は とっても不満があります。314Lなんて中途半端。
280Lのデミオと あんまり変わらないじゃないか。開口部が広いのは良いけど。
HVだろうがフィットなんだもの、360Lはあって欲しい。
ところで、フィットベースのヴェゼルにホンダセンシングを載せたようだけど、フィットも早く搭載しないのかな?
出し惜しみをしている場合じゃないよ。
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【乗ったよ編】
さて、フィットHVを運転したのは、およそ120km。
うち、通勤の一度使って50km足らず。30kmは隣町までの買い出し。残りは近場のチョイ乗りです。
うほ! え?
なにこれ、えーーっ!?
川の水が逆流するほどの、
地面に転がったリンゴが宙に浮くほどの衝撃を受けました。
なぜなら、EV走行でさえあれば、
店を探しつつ路地裏を20km/hでトロトロ走ろうが、
ちょっとした勾配を登ろうが、
平均燃費は どんどん伸びてゆくのです。
おいおい、山口JCT~宝塚西TN ちゃうで!
燃費上昇の鍵となるEV走行、つまりモーターのみの走行。
細かい条件はわからないけど、たぶんバッテリーの残量が一定以上であることが第一なのかな、と思います。
そのようなとき、例えば、
発進から青ランプ点くくらいの感じで 60km/h まで加速してからアクセルを離すと、2~3秒後に フッと力が抜けるような感覚になり、EV走行に切り替わります。
その際に僅かに自然減速しますが、そのまま50数km/hで等速巡航すると、うまくゆけば何kmにもわたり
山口JCT~宝塚西TN のようなボーナスステージ気分を味わえるのです。
エンジン走行のみ(充電中?)では、50km/h巡航にもかからわず平均燃費は15km/lより下に近づき、
毒の沼地でHPを削られている気分を味わいますが。
加速の感覚もいいですね。
速度上昇に従って変速してゆく、有段変速ならではの節度感が味わえます。
これは EV走行でも感じられました。三菱i-MiEVとは違うところですね。
反面、
30km/h前後でギクシャク(ミッションから?)したり、
同じアクセル開度なのに車を押す力加減が変化したり(エンジンとモーターの切り替え時?)することもありました。
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【結局 燃費はどうなんだよ編】
はい、一度だけ通勤路を走りました。
前愛車で 26.11km/l(681.4km 走行)
現愛車で 26.54km/l(1,106.9km 走行)
…を記録した、いわば私のホームコース(プッ)です。
フィットHV。往復で、30.8km/l。(39km/h)
燃費計は、まぁ過大表示されるものですから、ざっくりみて 30km/l。
仮にデミオXDなら、燃費計表示で25km/l、ざっくり割り引いて 24km/l。
たぶんそれくらいの走行条件でした。
ちょっと試算してみよう。
HV 30km/l レギュラー105円 → 3.49円/km
XD 24km/l 軽油88円 → 3.66円/km
なんぼも変わらん。(笑)
最終的には、120km ほど走って 24.5km/l(27km/h)でした。
でも、ホームコースで平均が引き上げられてますからね。
近場が主では、17~18km/l程度でした。
そもそも 嫁車の後釜候補車ですからね。
通勤なく、近場とちょっとした日帰りの遠出を交えたら、平均すると せいぜい 20km/lを超えるか、というところだと思います。
同じ走行条件なら、嫁車なら14~15km/l。
たぶんそれくらい。すっごい私の感覚に依りますが。
ちょっと試算してみよう。
HV 20km/l レギュラー105円 → 5.25円/km
嫁車 14km/l レギュラー105円 → 7.49円/km
うん、1万km を走って 22,500円 の差が生じるくらいの違い。
これを大きいとみるか 小さいとみるかは、人それぞれでしょう。
ただ一つ言えるのは、
私がEV走行を引き出す楽しみを見出すことはあっても、
嫁がそうなることは有り得ない、ということ。
当然、普段の運転者は 嫁だから、ねぇ。
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あともう一つ感じたことです。
今回の試乗では EV走行は50km/h台までで巡航しましたが、
巡航の速度域が上がれば上がるほど、
相対的に EV走行の頻度が下がり、従って燃費が下がると予想できます。
速度域が高ければ不利そうだな、と思うと同時に、
速度域が低めの日本で HVが主役の座を勝ち取った理由がわかりました。