さて、
前回は、『BMW新型3シリーズ 330i(G20型)試乗インプレッション その①』 として、新しくなったG20型BMW3シリーズの外装・内装に関してのインプレッションを記載しましたが、今回は乗ってどうなの?というところの 【走行性能】 と 【乗り味(乗り心地)】 についてのインプレッションを記載しようと思います。
ちなみに、試乗の順番待ちが私の後ろにも詰まっている状況で、街中のみを凄く短い距離・時間運転しただけでのものですので、限られた状況におけるインプレッションとなることをご了承下さい。
早速ですが、 【走行性能】 についてです。
私が試乗した330iに搭載されるパワートレインですが、エンジンがB48B20B型の直列4気筒2.0L直噴ターボで、ミッションがZF製の8ATです。
エンジンに関しては、先代のF30後期型330iと同じ型式B48B20Bですが、スペックは出力が258ps/5000rpmでトルクが40.8kgm/1550-4400rpmで、先代の出力252ps、トルク35.7kgmからそれぞれ向上しています。
それでは、BMW独特の電子レバーでDレンジを選択し、走り出します。
ディーラーから出てアクセルを少し踏み込んでみての第一印象としては、『とにかくスムーズな4気筒エンジン』 というものです。
振動が極めて少なく、4気筒ならではの 『粒々感』 をほとんど感じません。
エンジンの回り方も、重々しい感じが全く無く、非常に軽い吹け上がりで 『シュン』 と高回転まで回ります。
このエンジンの回り方に関しては、メルセデスの 『少しザラツキを感じる重々しい回り方』、アウディーの 『硬質感のある質感高い回り方』 とも全く違うBMW独特といえるものですね。
更に、アクセル操作に対するリニアリティーが高く、2.0Lのターボから出力258ps、トルク40.8kgmですから、そこそこ大きなタービンを積んでいることが予想されますが、低回転でもほとんどターボラグを感じることなく、アクセルにリニアに反応して加速します。
アクセルを深く踏み込んだ際の加速力に関しては、額面通りの結構凄いものであって、街中走行では完全に過剰と言えるレベルです。
よっぽどハイパワー車が欲しい人でない限り320iでも十分かもしれないです(320iは乗っていないのであくまで予想でしかありませんが)。
最初、マフラー音?と頭の中が????となったのですが、2回目踏み込んでわかりました。
そう、スピーカーから音を出しているんですね。
アクセルの踏み具合や、回転数の変動に凄くリニアに変化するので、一瞬わからなかったです。
いやぁ~、こんなに上手にスピーカーから音を出すことができるんですね。
しかし、エンジンは凄く質感の高い回り方をするのに、スピーカーから獰猛な音がするというギャップには少し違和感を感じました。
「もう少し澄んだ音色だったらエンジンにマッチするのにな」 と私は思いましたが、今の音色の方がスポーティーではあるので、車のキャラクターとして明確にスポーティーに持って行きたかったんでしょう。
以上の様に、スピーカーからの音に関しては好みなのでさておき、エンジンそのものに関しては、出力・リニアリティー・振動全てにおいて素晴らしいとしか言えない、『エンジン屋BMW』 にふさわしい仕上がりでした。
足りないものは 『官能性』 ぐらいですが、これを求めるとなると今後出てくる6気筒エンジンとなるんでしょうね。
価格もすごいものになりそうですが。。。
ミッションに関しては、ZF製の8ATですが、相変わらず完璧なミッションです。
どうしてここまで完璧な協調制御が可能なのでしょう。
変速ショックは皆無でありながら、凄くタイトであり、キックダウンして欲しいと思ったところでちゃんとキックダウンしてくれる・・・全くもって文句のないミッションです。
それ以上なにも言えることはありません(笑)
フルモデルチェンジ直後であるにも関わらず、ここまで走行性能のレベルが高いとは、さすがBMWのパワートレーンの完成度は高いです!
続いて、 【乗り味(乗り心地)】 についてです。
新しい3シリーズはプラットフォームは一新されました。完全に新設計です。
先代比-55kgの軽量化を果たしながら、高剛性化していることが特徴でしょう。
ちなみに、今回の試乗車において、乗り味を大きく左右するタイヤ・ホイールは18インチのミシュランのパイロットスポーツ4Sのランフラットタイヤで、サスペンションはアダプティブサスペンションでは無く、コンベンショナルなコイルサスペンションという仕様でした。
まず、走り出してすぐに 『ちょっと硬いなぁ~』 という印象が支配します。
と同時に、『BMWはこの乗り味だよなぁ~』 と変に納得もしました。
私が日本車しか乗ったことの無かった20代前半の頃に、初めて欧州車であるE90のセダンに試乗した際に感動した、あの感覚が蘇ってきたのです。
硬いと言っても、もちろん決してガタピシ言うような低レベルな硬さではなく、非常に高いボディー剛性と極微低速から減衰力を感じることのできる質感の高いダンパーによりもたらされる、高級な硬さ?なのですが、何と言いますか 『一切の無駄を排除した乗り心地』 と表現できるような締った乗り心地です。
『徹底的にボディーはフラットに制御し、無駄な動きは一切させません!』 という強い意志が伝わってきます。
先代のF30型はE90型から大きく乗り味が変化し、『しなやかでプレーンな乗り心地』 になった印象でしたが、E90の頃の乗り味に近くなったような感じです。
うまく言えませんが、何かこう、『ムチッ』 としたものが張り詰めているというか。
この印象が、先に述べた様な、 『一切の無駄を排除した乗り心地』 にも繋がります。
国産の古い中古車しか運転したことの無かった私が、初めてBMWのE90に試乗した時にも、このような印象を持ったことを今も覚えています。
他方、先代では良く観察すると感じ取れたランフラットタイヤの硬さは、全くわからないといえるレベルまで来ており、タイヤの進化も大きいとは思いますが、もはやBMWにおいてはランフラットによるデメリットは無いと言い切れますね。
大きな段差でも鋭い突き上げは全くありません。
以上に様に、細かく観察すると、鋭い段差でも突き上げの角が丸かったり、路面のザラザラした感触を上手に遮断していたりと非常にレベルの高い仕上がりなのですが、総合的に感じる印象としては、一般的の方からすると少し 『硬い』 と感じるものだと思います。
でも、これは、BMWの『スポーティーにする』『BMWらしさを表現する』という強い意志の表れで、それは完璧に具現化されていると言え、『濃いBMW』が復活したとも言えますね。
G20の3シリーズは先代の『スポーティーセダン』というものから『スポーツセダン』に昇華したのだと思います。
いやぁ~、さすがBMWの3シリーズという欧州Dセグメントセダンの大本命。
非常に内容の濃いものでした。
今回は街中のみの短時間の試乗でしたが、恐らく高速道路ではまた違った表情を見せてくれるとおもいますので、落ち着いたころに再度ゆっくり試乗したいと思います。
では!
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ちなみに、こんな車好きな私ですが、現在TORINO CARSという程度極上車のみを取り扱っている自動車販売店を営んでおります。
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