昼間はすっかり暖かくなり春の訪れを感じますが、花粉が辛い毎日を送っております。
さて、愛車であるAMG GLC43ですが、取り扱い説明書に記載のある慣らし指定距離である1,500kmをようやく超えました。
購入が12月ですので、約4カ月で1,500kmとは、今までの愛車の中で一番走行距離が少ないです。。。
この1,500kmの距離を走行することで、納車当初の印象からは結構変化がありました。
まず乗り心地ですが、納車当初からサスペンションの動きは良くなり、「スゴイ硬いなぁ」から「結構硬いなぁ」ぐらいに変化しました。
納車当初はサスペンションが突っ張った感じで、小さな目地段差でも都度『ガツン』『ドシン』と突き上げを感じておりましたが、今では『カツン』『トスン』ぐらいになりました。
これは非常に硬い印象のタイヤがなじんできた影響もあるかと思いますが。
また、路面の起伏に対しても、車全体の動きが鷹揚ではなく、ソリッドな動きをしていたものが、今ではエアサスらしさが出てきて、ソリッドな動きの中にも『フワン』とした動きが少し出てきました。
しかし、まだまだサスペンションの動きに渋さを感じる為、距離が進むともっと乗り心地が改善すると思われ、まだまだ本来の乗り味ではないように思います。
次に、エンジンですが、こちらはまだ大きく印象の変化がありません。
静かであり振動が少なく、質感の高いものですが、納車当初から現在まで一貫して、非常にフリクション感が高く、回り方が固いです。
エンジン内のあらゆるパーツのクリアランスがまだまだ適正状態ではないのでしょう。
これは、まだ回転数3000r/min程度までしか回しておらず、負荷も低い状態でしか回していなかったので、当然といえば当然で、こういったエンジンはガンガン回して、負荷をかけていけば、フリクション感は無くなっていくと思われますので、まだまだこれからといった感じです。
しかし、やはり3000r/min程度まで回した際の排気音は『フォーン』と硬質感のある非常に気持ち良い音で、この車を選んでよかったと感じる部分の一つです。
続いて、ミッションですが、納車当初は変速の度に『ガツン』と大きめなショックを発生していましたが、慣らしが進んだことと、学習が進んだのだと思いますが、現在は頻度が少なくなりました。
しかし、アクセルの踏み方等でまだまだぎこちない動きをすることもあり、エンジンとの協調制御が本来の動きをしていない様に思います。
この部分は、エンジンとミッションの慣らしと学習領域が更に進めば改善していく部分でしょう。
以上、非常に簡単ではありますが、1,500kmの走行を経て変化した部分の印象を記載しました。
メルセデスベンツは、このエンジン・ミッションにしても、サスペンションにしても慣らしによる変化が大きく、また慣らしが完了するまでに時間がかかる印象です。
おそらく、現状の変化の度合いからすると、完全に慣らしが終了し、本来の乗り味になるまでには10,000km程度は走らないといけないかもしれません。
しかし、いろいろな部分が大幅に改善していく可能性を秘めており、慣らしをじっくり楽しむことができる車とも言えます。
これからも、車の変化を楽しみながら、長い長い慣らし運転を楽しもうと思います。
現在の走行ペースからすると、10,000km到達までは2年はかかりそうですが・・・(笑)
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ちなみに、こんな車好きな私ですが、現在TORINO CARSという程度極上車のみを取り扱っている自動車販売店を営んでおります。
自作ホームページにて、お店の特徴や中古車選びの際に参考にして頂ける情報、在庫車情報等も載せておりますので、ご興味ありましたらご覧頂ければ幸いです。
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先日、妻の誕生日プレゼントを買う為に大阪の梅田に家族で出かけたのですが、子供が退屈そうに『暇や~』というので、『じゃあ、車に乗る?』という流れになり、メルセデスMe大阪にて試乗をさせて頂くことになりました。
ということで、今回試乗した車はメルセデスAMG C63S Coupeです。
CクラスCoupeのAMGとして、C43、C63、C63Sとラインナップがありますが、今回試乗したのは一番ハイパワーでスポーティーなC63Sです。
搭載されているエンジンはAMG製のM178型、4.0リッターV8直噴ツインターボエンジンで、スペックは最高出力が510ps、最大トルクが71.4kgf/mと途方もない数値です。
お値段も¥14,520,000-と途方もないですね。
しかし、以前からAMG63シリーズの試乗をしてみたかった為、ちょうどよい機会でした。
さて、早速いつも通り、グランフロントの地下駐車場に案内され車にご対面となるのですが、試乗車の横に、なんとAMG GT 4Door-Coupeがおいてありました。
試乗はもちろん、ドアを開けることもできないとのことで、眺めるだけでしたが、とにかくその迫力に圧倒されます。
もちろん、大きさが大きいというのもありますが、その存在感に圧倒されるというか、『スゴイ車なんだぞ』というオーラを感じます。
同ジャンルとしてアウディーA7や、同じベンツのCLSがあると思いますが、その2車よりも明らかにスポーティーでボリューム感があり、走りを予感させるプロポーションなので、実物をみると意外と被らないのではないでしょうか。
色はマットな青色で、普通の車でこの色は浮いてしまうと思いますが、この車にはすごく似合っている色でした。
手入れは大変だと思いますが。。。
ということで、試乗させて頂くAMG C63S Coupeとご対面です。
マイナーチェンジ後のモデルです。
※スタッフさんがチャイルドシートを用意してくれています。
ノーマルのCクラスCoupeは少しナローで端正な感じが漂う佇まいですが、AMG63S Coupeは前後のフェンダーもワイドで、色が黒ということもあり、あからさまにワイルドな佇まいです。
私が特にカッコいいと思ったのがこのホイールで、社外ホイール顔負けのデザインで、このホイールなら交換する必要は全くないと思いました。
鍛造なのでしょうか?
タイヤは高性能車ではおなじみの、ミシュランのパイロットスーパースポーツです。
外観を一通り眺め終えて、試乗に移ります。
まず、スタッフの方がエンジンを始動時させたのですが、『グゥオォォーン』とすごい音量で、少し驚いてしまう程の音量です。
炸裂音のような音で、子供が少し怖がっていました(笑)
住宅街での早朝や深夜の始動はちょっと厳しいですね。
このような車を購入される方はガレージ保管の方が多く問題ないかもしれませんが。
続いて、スタッフの方が車を少し移動させた後に運転を交代し、駐車場内を走り出しますが、少し動いただけでも、凄いソリッドな乗り味であることがわかります。
凄く中身が詰まっている、硬いものを動かす感覚です。
おそらく、シャーシの剛性がすごく高く、あらゆるブッシュ類の硬度も固いのだと思います。
ミッションはAMG SPEED SHIFT MCT というメルセデス内製の9速トランスミッションで、トルクコンバーターの代わりに電子制御多版クラッチを用いてダイレクトな変速を行うというものですが、発進も滑らかで違和感はありませんでした。
少しの間、路面の良い駐車場内を走り、路上に出ます。
路上に出て、段差を跨いだ瞬間、『硬い・・・』。
ダンパーが締め上げられており、ボディー剛性も高い為、あらゆる段差を『ドスン、ドスン』とボディーを揺らしながら乗り越えていく感じです。
AMG C43シリーズの、硬さの中にもしなやかさを感じるものとは違い、明確に硬いセッティングです。
シートも専用のバケットタイプで座面のクッションが薄いものなので、シートによる衝撃吸収もほとんど無く、余計に硬さを感じます。
しかし、不快かと言われるとそうでもなくて、すべての操作に対して緩さの無い『カチッ』としているソリッドな乗り味で統一されている為、このAMG C63S Coupeというスポーティーなキャラクターにマッチしており、これはこれでバランスが良いと思えるものでした。
また、ハンドルやシートから路面のインフォメーションがはっきりと伝わってきて、運転者にとっては操っている感覚を濃密に感じることができるようになっています。
『背筋をピンと張って運転しなさい!』と車から言われているような気がします。
いやぁ、ここまでスポーティーとは。
しかし、この乗り心地は家族から不満の出ないギリギリの乗り心地かと思います。
後述する排気音と合わせて、少なくとも同乗者はリラックスはできないかと。
とか言いながら、子供二人は後席でぐっすり眠っていたので、そうでもないのかもしれませんね。。。
運良く、信号の一番前に止まりましたので、信号が青になったタイミングで、少しアクセルを踏み込んでみました。
『グロロロォーン』と濁音が付く排気音を出しながら、凄まじい加速力です。
FR駆動ですが、凄いトラクションで、ESPの制御も入ることなく、凄い加速をします。
頭がシートに押し付けられて、ちょっと気持ち悪くなるほどです。
60km/h程度までの一瞬の加速なので、この車の持つ性能の極一部でしょうが、一度この加速を味わうと病みつきになるというか、もう一度味わいたい衝動に駆られます。
また、非常に好印象なのが、アクセルペダルとスロットルが引っ付いているのではないかと思えるほど、アクセルによる加速力のコントロールが自由自在なところです。
踏み増したら踏み増した分だけ溢れるようにパワーが出てきます。
足回りが固いとか、そんなことどうでもいいや、と思ってしまうほど説得力のあるパワートレインです。
ここで、スタッフの方が、『せっかくですので、マフラーのフラップを開きますか』と、ハンドルにあるマフラーの絵のボタンを押したとたんに、さらに1段階排気音が大きくなりました。
この状態では、アクセルをほとんど踏んでいない巡行状態でも『ゴロロロォー』と低い排気音が車内に満たされます。
少し踏み込むと、爆音の一歩手前です。
昔、スカイラインGT-Rで社外の砲弾型マフラーに交換していたときのことを思い出しました。
普段はフラップを閉めておいて、ワインディング等、気分が乗っているときは排気音を満喫するという使い方が出来て良いですね。
しかし、かなりの重低音なので、私個人としてはもう少し高音の排気音の方が好みです。
そんなこんなで、短い試乗が終わりました。
試乗が終わっても、しばらく、あの排気音とすごい加速の感覚が頭の中から離れませんでした。
このAMG63Sの乗り味というのは一種の麻薬のようなものなのかもしれません。
一度味わうと病みつきになるというか。
例えば、家族用としてファミリーカーを1台所有し、セカンドカーとしてこのような車を所有できれば最高ですね。
仕事に疲れて、悩んでいるときに、この車でぶっ飛ばすと色んなことを忘れることができそうです。
では!
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新車を購入をした際には避けては通れない、車の慣らし運転・・・
もちろん、取扱説明書に慣らし運転が必要と書いてあればもちろん必要ですが、もはやほとんどの車においては慣らし運転に関する記載は無いかと思います。
よって、車好きの皆様にとっては、この慣らし運転の『要』『不要』論に関しては悩ましい状況かと思います。
そんな慣らしの運転ですが、私自身が自動車メーカーで新規エンジンの開発業務を行っていたこともあり、慣らし運転に関してヤキモキしている方の少しでもお力になればと思い、『エンジン』に関する『慣らし運転』に特化して書いてみようと思います。
現在では、この慣らし運転というものそのものが、もはや不要という意見が大多数ですが、その理由としては以下に挙げるものがメインかと思います。
「工作精度が上がっているので、もはやエンジン内部にバリなどの発生は無く、必要は無い」
「普通の運転をしていれば慣らし運転は終了するから、特に慣らし運転を意識する必要はない」
これは、共に間違っているわけでも、正解なわけでもないと思います。
順番に話をします。
しかし、そのバリやチリが大きな悪さをする可能性は極めて低く、仮にバリが運転中に剥がれたとしても、オイルフィルターに捕獲される為、慣らし運転をする、しないの議論とは違う話です。
要するに、慣らし運転をしても、しなくてもバリは存在するものであり、エンジンは動いていることに変わりはないので、運悪く大きめのバリが噛み込んでしまうとそのときは、エンジン内各部にキズが入ってしまうということです。
オイルフィルターで捕獲できない、極めて小さなバリや、新品エンジンの削りカス(例えば新品エンジンのピストンリングの表面被膜など)も存在しますが、基本的にエンジンの耐久性に影響を及ぼす程の影響はないと考えていいと思います(ミクロでみると影響がないとは言えませんが)。
よって、気になる方は、新車から2000km程度走行後にオイル交換をなされると、精神衛生的によろしいかと思います。
続いて、「普通の運転をしていれば慣らし運転は終了するから、特に慣らし運転を意識する必要はない」という話。
これに関しては、私は少し違う意見を持っています。
確かに、普通に運転をしていれば、エンジンにとっては何の問題もありませんし、慣らし運転が勝手に終了すると考えることもできます。
しかし、エンジンにとってベストな状態を長い間保つには、やはり普通に気にせず運転するよりも、少し気にしながら運転をした方が良いと思います。
まず、新品エンジン時に、いきなり負荷の高い運転をすることはおススメできません。
ピストン、シリンダー、ピストンリングや、各部メタル関連、ベアリング関連、バルブシート等、やはり極初期はかじり等の発生が無い様に、馴染みが必要ですし、各部クリアランスも最適な状態とは大きく違う状態にありますので、普通よりは、少し優しい運転を行うことが良いと思います。
そして、エンジンの慣らしを終える工程の一つに、エンジンに高い負荷を一定時間以上かけてあげる必要があります。
どういうことか?
あまり突っ込んだ難しい話をすると文面も長くなりますし、わけわからないという方も多くなってしまいますので、非常に簡単にして話をすると・・・
エンジンというものは、様々な部品の組み合わせであり、ベアリングやメタルといった摺動部がたくさんありますが、エンジンブロックやピストン、また様々な部品に負荷をかけて、温度を上げてやり、各パーツが本来あるべき場所に落ち着けてやる、本来あるべきクリアランスとなる様にしてあげる、ということです。
そうすることで、エンジンの摺動部の摩擦力(=フリクション)を最小限にすることができ、エンジンが本来持つ力を最大限発揮できるようになります。
よって、エンジンを大切にするあまりに、エンジンに負荷を長い間入れないと、いつまでたっても慣らしが終わらず、エンジンにとって最高の状態を引き出すことができないということになってしまいます。
以上の理由から、私は必ず慣らし運転の後半に、エンジンに高い負荷をかける運転を行います。
実際に、エンジン開発時は、この高い負荷を入れる慣らしをしてやらないと、いつまでたっても目標とする出力が出ません。
以上がウンチクとなりますが、ここからは、私が行っている慣らし運転を記載させて頂こうと思います。
※あくまで私が良いと考えて行っている方法ですので、この通りに行えば100%エンジンが良い状態になることを保証するわけではありません。
また、取扱説明書に具体的な記載がある場合はその記載に従うのが一番です。
①走行距離 0~300km
⇒エンジン回転数はレッドゾーン回転数の40%以下、アクセル開度は25%以下で、出来るだけ優しい運転を心掛ける
②走行距離 300~800km
⇒エンジン回転数はレッドゾーン回転数の50%以下、アクセル開度は50%以下で、急加速しない範囲で通常の運転でOK
③走行距離 800~1300km
⇒エンジン回転数はレッドゾーン回転数の75%以下、アクセル開度は75%以下で、徐々に負荷のかける運転を心掛ける
④走行距離 1300~1500km
⇒何も縛りは無し。高速道路の合流等では可能な限りの加速を行うなど、エンジンが高温となるような大きな負荷をかける
以上が、私が実際に実践している慣らし運転方法です。
この距離なんかは別に根拠があるわけではないですし、エンジン回転数やアクセル開度に関しても同様です。
しかし、『極初期にあまり大きな負荷をかけない』ということと、『慣らしの仕上げは可能な限り大きな負荷をかける』だけは実践して頂くと良いかと思います。
以上、この話の結論として、元エンジン開発者の意見としては、よりエンジンにとって良い状態を保つ為には 『慣らし運転は必要と考える』 です。
皆様の参考になれば幸いです。
では!
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さて、
前回は、『BMW新型3シリーズ 330i(G20型)試乗インプレッション その①』 として、新しくなったG20型BMW3シリーズの外装・内装に関してのインプレッションを記載しましたが、今回は乗ってどうなの?というところの 【走行性能】 と 【乗り味(乗り心地)】 についてのインプレッションを記載しようと思います。
ちなみに、試乗の順番待ちが私の後ろにも詰まっている状況で、街中のみを凄く短い距離・時間運転しただけでのものですので、限られた状況におけるインプレッションとなることをご了承下さい。
早速ですが、 【走行性能】 についてです。
私が試乗した330iに搭載されるパワートレインですが、エンジンがB48B20B型の直列4気筒2.0L直噴ターボで、ミッションがZF製の8ATです。
エンジンに関しては、先代のF30後期型330iと同じ型式B48B20Bですが、スペックは出力が258ps/5000rpmでトルクが40.8kgm/1550-4400rpmで、先代の出力252ps、トルク35.7kgmからそれぞれ向上しています。
それでは、BMW独特の電子レバーでDレンジを選択し、走り出します。
ディーラーから出てアクセルを少し踏み込んでみての第一印象としては、『とにかくスムーズな4気筒エンジン』 というものです。
振動が極めて少なく、4気筒ならではの 『粒々感』 をほとんど感じません。
エンジンの回り方も、重々しい感じが全く無く、非常に軽い吹け上がりで 『シュン』 と高回転まで回ります。
このエンジンの回り方に関しては、メルセデスの 『少しザラツキを感じる重々しい回り方』、アウディーの 『硬質感のある質感高い回り方』 とも全く違うBMW独特といえるものですね。
更に、アクセル操作に対するリニアリティーが高く、2.0Lのターボから出力258ps、トルク40.8kgmですから、そこそこ大きなタービンを積んでいることが予想されますが、低回転でもほとんどターボラグを感じることなく、アクセルにリニアに反応して加速します。
アクセルを深く踏み込んだ際の加速力に関しては、額面通りの結構凄いものであって、街中走行では完全に過剰と言えるレベルです。
よっぽどハイパワー車が欲しい人でない限り320iでも十分かもしれないです(320iは乗っていないのであくまで予想でしかありませんが)。
最初、マフラー音?と頭の中が????となったのですが、2回目踏み込んでわかりました。
そう、スピーカーから音を出しているんですね。
アクセルの踏み具合や、回転数の変動に凄くリニアに変化するので、一瞬わからなかったです。
いやぁ~、こんなに上手にスピーカーから音を出すことができるんですね。
しかし、エンジンは凄く質感の高い回り方をするのに、スピーカーから獰猛な音がするというギャップには少し違和感を感じました。
「もう少し澄んだ音色だったらエンジンにマッチするのにな」 と私は思いましたが、今の音色の方がスポーティーではあるので、車のキャラクターとして明確にスポーティーに持って行きたかったんでしょう。
以上の様に、スピーカーからの音に関しては好みなのでさておき、エンジンそのものに関しては、出力・リニアリティー・振動全てにおいて素晴らしいとしか言えない、『エンジン屋BMW』 にふさわしい仕上がりでした。
足りないものは 『官能性』 ぐらいですが、これを求めるとなると今後出てくる6気筒エンジンとなるんでしょうね。
価格もすごいものになりそうですが。。。
ミッションに関しては、ZF製の8ATですが、相変わらず完璧なミッションです。
どうしてここまで完璧な協調制御が可能なのでしょう。
変速ショックは皆無でありながら、凄くタイトであり、キックダウンして欲しいと思ったところでちゃんとキックダウンしてくれる・・・全くもって文句のないミッションです。
それ以上なにも言えることはありません(笑)
フルモデルチェンジ直後であるにも関わらず、ここまで走行性能のレベルが高いとは、さすがBMWのパワートレーンの完成度は高いです!
続いて、 【乗り味(乗り心地)】 についてです。
新しい3シリーズはプラットフォームは一新されました。完全に新設計です。
先代比-55kgの軽量化を果たしながら、高剛性化していることが特徴でしょう。
ちなみに、今回の試乗車において、乗り味を大きく左右するタイヤ・ホイールは18インチのミシュランのパイロットスポーツ4Sのランフラットタイヤで、サスペンションはアダプティブサスペンションでは無く、コンベンショナルなコイルサスペンションという仕様でした。
まず、走り出してすぐに 『ちょっと硬いなぁ~』 という印象が支配します。
と同時に、『BMWはこの乗り味だよなぁ~』 と変に納得もしました。
私が日本車しか乗ったことの無かった20代前半の頃に、初めて欧州車であるE90のセダンに試乗した際に感動した、あの感覚が蘇ってきたのです。
硬いと言っても、もちろん決してガタピシ言うような低レベルな硬さではなく、非常に高いボディー剛性と極微低速から減衰力を感じることのできる質感の高いダンパーによりもたらされる、高級な硬さ?なのですが、何と言いますか 『一切の無駄を排除した乗り心地』 と表現できるような締った乗り心地です。
『徹底的にボディーはフラットに制御し、無駄な動きは一切させません!』 という強い意志が伝わってきます。
先代のF30型はE90型から大きく乗り味が変化し、『しなやかでプレーンな乗り心地』 になった印象でしたが、E90の頃の乗り味に近くなったような感じです。
うまく言えませんが、何かこう、『ムチッ』 としたものが張り詰めているというか。
この印象が、先に述べた様な、 『一切の無駄を排除した乗り心地』 にも繋がります。
国産の古い中古車しか運転したことの無かった私が、初めてBMWのE90に試乗した時にも、このような印象を持ったことを今も覚えています。
他方、先代では良く観察すると感じ取れたランフラットタイヤの硬さは、全くわからないといえるレベルまで来ており、タイヤの進化も大きいとは思いますが、もはやBMWにおいてはランフラットによるデメリットは無いと言い切れますね。
大きな段差でも鋭い突き上げは全くありません。
以上に様に、細かく観察すると、鋭い段差でも突き上げの角が丸かったり、路面のザラザラした感触を上手に遮断していたりと非常にレベルの高い仕上がりなのですが、総合的に感じる印象としては、一般的の方からすると少し 『硬い』 と感じるものだと思います。
でも、これは、BMWの『スポーティーにする』『BMWらしさを表現する』という強い意志の表れで、それは完璧に具現化されていると言え、『濃いBMW』が復活したとも言えますね。
G20の3シリーズは先代の『スポーティーセダン』というものから『スポーツセダン』に昇華したのだと思います。
いやぁ~、さすがBMWの3シリーズという欧州Dセグメントセダンの大本命。
非常に内容の濃いものでした。
今回は街中のみの短時間の試乗でしたが、恐らく高速道路ではまた違った表情を見せてくれるとおもいますので、落ち着いたころに再度ゆっくり試乗したいと思います。
では!
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