先日UPしたAMG GLC63S Coupeの【走行性能】編に続き、今回は【乗り味(乗り心地)編】を記載したいと思います。
今回の乗り味(乗り心地)に関してですが最初にお断りしておかなくてはいけない点は、お借りした車の走行距離が約500km程度と、まだまだ慣らしが進んでいない状態ということです。
ベンツは慣らしによる乗り心地の変化が非常に大きい為、あくまで現状での乗り味のインプレッションとなる点をご了承下さい。
(距離が進むと、ここに記載している乗り心地がより良い状態に変化することが容易に想像できます)
ではAMG GLC63S Coupeインプレッション【乗り味(乗り心地)編】です。
まず、搭載されているサスペンションはAMGスポーツサスペンション(Air Body Control)で、いわゆるエアサスです。
そして、乗り心地を大きく左右するホイール+タイヤは、21インチ鍛造ホイールにミシュランパイロットスポーツ4Sという完全なスポーツタイヤです。
早速、乗り心地ですが、全般的に見て、はっきりと硬いです。
エアサスとの響きからはかけ離れた非常にソリッド(硬質)な乗り味です。
とにかくエアレートとショックの減衰力を高めてあり、エアサス特有のフワッとした無駄な車体の動きが徹底的に抑え込まれています。
かといって、コイルスプリングのコンベンショナルなサスペンションの硬い乗り味のように、すくい上げられるように揺さぶられる乗り味とは異なります。
よって、路面状態の良い道では、路面に吸い付く様な、すこぶる気持ちの良いドライブフィールを味わうことが出来ます。
また、一般道においては、無駄の無いソリッドな乗り味ではありますが、鋭い段差での突き上げの角は許容範囲内ギリギリに丸く仕立てられており、突き上げだけで見ると、愛車のAMG GLC43の方が鋭いです。
この点は、ホイールが21インチと巨大なものの鍛造化で軽量化に努めていたり、ミシュランパイロットスポーツ4Sがかなり衝撃吸収性に優れた特性を持っているからだと思います(AMG GLC43に装着されているミシュランラチチュードスポーツ3はかなり硬いタイヤです)。
※ブレーキディスクにも肉抜きがされていたりとバネ下重量を抑える為の努力が見られます。
しかし、突き上げが比較的丸いと言っても、かなりの重量のものがバネ下で動いている感覚は付きまとっており、連続で路面が荒れている場所を通過する際などには、バネ下がバタバタと暴れてしまいすっきりとした乗り心地を実現できていません(これはAMG GLC43でも全く同じです)。
もう少し車体剛性を上げるか、19インチ程度のホイール・タイヤであれば、剛性感溢れながら、乗り心地もすっきりとした質感の高い乗り心地が実現できると思います。
更に欲を言えば、ステアリングの取り付け剛性ももう少し高いと良いですね。
ここまで一般道における乗り心地においては少しネガティブな表現となってしまいましたが、『決して不快なレベルでは無い』ということは確かで、むしろ硬い乗り心地が好みの方にとってはこの無駄の無い乗り心地はむしろ心地良いと思います。
一方、高速道路では、この硬く、剛性感溢れる乗り味が大きなプラスに作用しています。
一般道では少しバタバタとバネ下の動きを感じてしまう乗り心地ですが、高速道路では安定感が高く極めてフラットであり、路面の凹凸を踏みつぶしながら走るような安心感をもたらしてくれます。
そして、恐らく超高速領域でも安心感を持って走行できると思います。
AMGはこの高速領域にセッティングのスイートスポットを持ってきていることが明確に伝わってきます。
また、ハンドルからは路面のインフォメーションが良く伝わって来ますし、背が高い車にも関わらず、高速コーナリングでもロールの類は感じることなく、極めて安心感の高いコーナリングが可能となっています。
パワートレインもそうですが、乗り心地に関してもAMGには明確なフィロソフィーがあって、強い個性を持たせているんですね。
『AMGなんだから低速領域での半端な快適性は不必要!』と言われている様です。
以上の様に、乗り心地に関しては、誤解を恐れず言うと、1500万円する『高級車』が持っている、『しなやかさ』『静かさ』は持ち合わせていない乗り味だと言えます。
しかしその代わりに、そのような高級車の乗り味を捨てることにより得られたものが非常に大きいことも事実です。
『運転している』という感覚を常に濃密に感じることができるのです!
私は古いAMG車両に乗ったことは無く、また多くのAMG車両を運転した経験はありませんが、快適性に媚びることの無い、無駄を排除したソリッドな乗り味により『運転している』という感覚を常に味あわせてくれるのがAMGの乗り味なんだと思います。
運転が本当に好きで、常に車を運転している感覚を濃く感じたい、そして何よりも普通の車は嫌だ!という方にとっては、個性の強い魅力のあるエンジンと共に、この個性溢れるシャシーセッティングもドハマりするでしょう。
私自身も、この車を運転した後に、某ドイツ車のDセグメントセダンを運転したら、非常に物足りなく感じてしまいましたから。
もう既にAMGマジックにハマってしまっています(笑)
次回は、AMG GLC63Sのドライブインプレッションの最後となる【総評編】を記載したいと思います。
では!
前回のブログに記載しました様に、GLC43の入庫に際して、担当営業さんの粋な計らいでAMG GLC63S Coupeを代車としてお借りすることが出来ました。
週末に一気に長距離試乗を!と計画をしていたのですが、その計画が実行不可能になってしまいましたので、代わりではないですが、先日に高速道路と一般道併せて約200km程度の試乗を行いましたのでそのドライブインプレッションを記載したいと思います。
まずは、この車の情報から。お借りした車はGLCシリーズの頂点となるAMG GLC63S 4MATIC+ Coupeで、お値段は1492万円です。
乗り出しとしては値引きを入れても1500万円程度でしょうか。
4MATIC+とあるように通常の4MATICでは無く、前後のトルク配分を50:50~0:100まで電子制御カップリングで無段制御するAMG専用のものが搭載されています(ちなみに乗車時に駆動配分の変化に関して感じることはありませんでした)。
搭載されているパワートレインに関しては後述しますが、エンジンはAMG製のV8 4.0L 直噴ツインターボで一機一機を担当者が組み立てるというもので、そのエンジンに9速のAMGスピードシフトMCTが組み合わされます。
サスペンションに関しては、AMGスポーツサスペンション(Air Body Control)で、減衰力連続可変のショックアブソーバーを備えたエアサスとなっています。
さて、実車を前にしての外観ですが、フロントバンパーがAMG GLC63専用の開口部の大きな迫力ある造形のものとなっていることに加え、非常に幅の広い21インチのホイールが装着されており、更にその幅広ホイールを収める為に前後のフェンダー部にもモールが追加されていることで、ノーマルのGLC Coupeとはかなり存在感が違います。
リアテールゲート後端には比較的大きめのリアスポイラーも装着されており、リアの迫力も十分です。
パナメリカーナグリルもカッコいいです。
私のGLC43にも装着したいです。
この車に後ろに付かれたら、思わず車線変更してしまいな程の迫力がありますね。
内装に関しては、標準のGLCと大きな差は無いものの、シートが専用のもの(形状に差は無いように思います)になっていたり、ドアライニングも少し違います。
元々GLCはこのクラスでは質感の高い内装と言えますが、そのシートとドアライニングには滑らかな質感のナッパレザーが使用されていることで、更に上質感が上がっている様に思いました。
しかし、個人的には、内装をもう少しAMGならではの特別感を出してくれればなというのが正直な気持ちです。
ベタではありますが、センターパネルをカーボンにするとか・・・。
では、ここからは実際に走行した際のインプレッションを【走行性能】【乗り味(乗り心地)】【総評】と分けて記載していこうと思います。
いつもながら、インプレッションに関しては少し長くなってしまいますので、今回は【走行性能】を。
【走行性能(加速・ドライババイリティー)】
このAMG GLC63Sにおけるトピックの一つは搭載されているエンジンにあると言えます。
そして、とにかくこのエンジンの印象が非常に強く残っています。
M177と呼ばれるAMG製のV8 4.0L 直噴ツインターボエンジンは最高出力510ps、最大トルク71.4kgf・mという途方も無い数値で、0-100km/h加速を3.8sというスペックです。
出力と加速性能だけで見れば、完全にスーパーカーの領域です。
エンジン本体について少し詳しく見ると、このエンジン、エンジンブロックが一般的な金型鋳造オープンデッキでは無く、量産エンジンでは珍しい砂型鋳造クローズデッキとなっており、本気のスポーツユニットであることがわかります。
ちなみに一般的な金型鋳造では無く砂型鋳造クローズデッキとすることで、より精度が高く複雑な構造の鋳造が可能になり、エンジン剛性が飛躍的に高まりますが、コストはかなりかさむものとなります。
にも拘わらず、コストでは無く実をとっているあたりも感銘を受けるところです。
またピストンも一般的な鋳造アルミではなく、チューニングカーなどで採用されている鍛造アルミ製で、重量を抑えながら強度を持たせることができる為、高出力化とレスポンスUP等にも貢献する技術も採用されています。
とにかく、技術的に見ても『エンジンにはお金がかかっているな』という印象です。
さて、実際の乗ってみてというところですが・・・
強烈です。
なにが強烈かというと当然ですが加速力です。
全開加速時における71.4kgf・mのトルクは凄まじいです。
車の運転にはかなり慣れている私ですが、少し恐怖を感じるレベルです。
4MATICですので、最大トルク全てが駆動力として伝わる為、後ろから凄まじい力で『ドーン』と押し出される様な感覚です。
しかもスゴイのが、これはあくまで想像ですが、150km/h程度までずっとこの凄まじい加速力が持続します。
80km/h程度までは結構な加速力を発揮する車は多くありますが、底力が違うとこういう加速となるのでしょう。
しかし、加速の様子を詳細に観察すると、エンジンは決して粗暴な振る舞いは無く、エンジン自体は極めて振動が小さく軽やか且つスムーズに回っています。
にも関わらず、排気音は『ドゥロロロー』と図太い非常に大きな音を発している為、総合的に見て、凄い迫力に繋がっています。
全開加速の性能が凄まじい為、つい加速力の話から始めてしまいましたが、一般道で通常のアクセル開度レベルでは、アクセルに気をつかうといったことや、出力を持て余しているという感覚はありません。
しかし、やはり徐加速においても『エンジンのパワーあるな~』とアクセルの踏み込みに対しあまりに素直に速度を上げることから伝わってきます。
しかもその加速が、軽量なものが『スゥー』と加速するのとは違い、重いものがすごい力で動かされていることを感じることができるもので、独特の感覚です。
ここまで余裕駆動力が半端ない車は私は初めての経験です。
少し気になった点としては、Cクラスベースのプラットフォームにこの出力は少しキャパオーバーの様で、全開加速時においては平然とやり過ごすといったレベルではなく、進路が乱れる等、緊張感を伴うものになっています。
しかしこれはかえってスリルがあって好きな人には好まれる要素かもしれません。
あと一つは、現代のダウンサイジングターボのターボラグが極めて少ないエンジンに慣れていると、少しターボラグが大きめに感じる点です。
それは510psですから大きなタービンが搭載されている為致し方無い点ではあります。
しかし、このターボラグすら、そのラグの後に襲ってくる凄まじい加速力を感じさせる為の『あえて』の『溜め』と解釈ができる程、魅力たっぷりなエンジンとも言えます。
とにもかくにも、この車を運転している限り、常にこの『エンジン』が主役になってしまいます。
続いて、エンジンの魅力に隠れてしまってはいますが、トランスミッションの9速のAMGスピードシフトMCTも良い仕事をしています。
このミッションはトルクコンバーターの部分を湿式多版クラッチに置き換えていることが特徴です。
トルクコンバーターはもっていませんが、クリープはしっかりあります。
運転した感覚としては、発進時や微低速時にやはりクラッチ式の特徴が出てしまいトルクコンバーター式程の滑らかな発進ができません(決してギクシャクするレベルではありません)が、一度発進してしまうと今度はダイレクト感を伴いながらトルクコンバーター式よりも早いシフトチェンジをスムーズに行っており、本当にシームレスに途切れの無い加速をします。
パドルシフトを用いてのシフト操作に対してもラグが少なく変速してくれますし、シフトダウン操作時には『バフォン!パラパラッ』とレーシングカーさながらの音を発してシフトダウンするので、ちょっと興奮します(笑)
エンジンの様に感動するといったものではありませんが、縁の下の力持ちといったところでしょうか。
以上つらつらと書いて参りましたが、エンジンに関しては本当に魅力溢れるエンジンであると感じました。
このエンジンがAMGというブランドを『孤高のAMG』にしていると。
環境規制が厳しくなるこの世の中において、このようなエンジンは無くなっていく運命であることは間違いないです。
今のうちにこのエンジンを味わうことが出来る人は幸せだと思います。
ちなみに、この車に対して燃費の話をしても仕方ないですが、この凄まじい加速を味わうことなく、極普通に運転した際の約100km(高速8割、一般道2割)における燃費は約7km/Lでした。
『以外に良いな』というのが素直な感想です。
ひと昔前?では280psのノーマルスカイラインGT-Rでも同じような走り方で約6km/Lでしたから・・・。
ということで、走行性能に関するインプレッションは以上となります。
次回は【乗り味(乗り心地)】編を記載します。
乗り味もしっかりと『AMG』でしたよ!
では!
GWが明けて早くも1週間が経ちました。
本当に有難いことに、仕事も順調でGW中もGW明けてからもバタバタしており、ブログの更新に時間が空いてしまいました。
GW中に行った、AMG GLC43のタイヤ空気圧による乗り心地の変化の検証内容等、書きたいことはあるのですが、なかなかまとまった時間が取れない状況です。
空気圧による乗り心地の変化に関してはなかなか面白い結果になったので出来るだけ早くUPするようにしようと思います。
※ディーラー内に展示してあったAMG-GT 4Door Coupe。カッコももちろん最高ですが、カーボン+ブラウン革内装も大変高級感がありながらおしゃれであり、いつかは・・・という思いになりました。
といった状況の中、以前もブログに記載もしましたGLC43のドアライニング交換と半年点検を兼ねて車をディーラーに入庫したのですが、本当にいつも良くして頂いている担当営業さんのご厚意で、AMG GLC63を代車に手配頂きました。
その営業さんは私のブログをご覧になって頂いているとのことで、是非AMG GLC63のインプレをお願いしたいとのことで申し出頂きました(笑)
私のインプレ内容をディーラー内の若い方に紹介し、参考にして頂いているとのことです。
光栄でもあり、恐縮でもあります。。。
GLC63は今週1週間お借りしていますので、今週末に高速まで含めてしっかり試乗させて頂き、後ほどインプレッションを記載しようと思います!
では!
非常にありがたいことですが、仕事、プライベート共に非常に忙しく、久しぶりのブログとなってしまいました。。。
今回のブログは我が家の第二の愛車であるVW UP!に関するもので、改めてこの車の素晴らしさや、車の基本性能の大切さが身に染みたという内容です。
さて、先週の話ですが、新たに仕入れる車両の確認の為に、UP!で大阪~石川間の長距離運転を行いました。
今までUP!での遠出と言えば、せいぜい片道50km程度までで、メインが高速道路となる長距離運転は今回が初めてでした。
今回の長距離運転は、片道約270km、時間にして約3時間半という道のりでしたが、1度で長い距離・時間の運転を行うことで、改めてこの車の基本性能の高さを実感すると共に、驚きを感じました。
まずは、UP!を長距離運転して改めて感じた優れた点を以下に記載します。
《優れている点》
①長距離運転での疲労が少ない
②この車格としては、優れた直進安定性
③路面による乗り心地の変化が少なく、基本的に優れた乗り心地である
④シート座面の面圧分散が優れていて、身体の局部的な痛みが発生しない
⑤低級音の発生が無い為、精神的疲労も最小限
⑥極めて優れた燃費性能
②~⑤による優れた部分があるから①の疲労の少なさに繋がるのだと思いますが、とにかく270kmを1回の休憩のみで走り切っても、疲労の少なさはびっくりするレベルです。
まず、②の直進安定性に関しては、100km/h+α程度までですが、非常に優れていて、どっしりとハンドルがすわっており、修正が少なくて済みます。
またステアリング廻りの剛性も高い為、微小な舵角に対しても正確に車が反応することで、直進を保つことがそもそも容易です。
この直進安定性に関してはセグメントの範疇を完全に超えているもので、Cセグメント車、もしくは下手なDセグメント車のレベルと言っても良いのではないでしょうか。
③の乗り心地ですが、一般道と同じ印象で、速度を上げても路面の段差をしなやかにやり過ごして、突き上げがすごく少ないです。
また、ざらざら・デコボコ路面においては走るのが嫌になる車も存在しますが、この車はボディーががっしりしていて、足回りで必死に吸収している様子が伝わってきて、あまり気にしないで走ることが出来ます。
これは、優れたボディー剛性と良いサスペンションによるものです。
この乗り心地の点でも、セグメントを超越していると言えます。
④のシートですが、私は長距離を運転すると、お尻が痛くなるのですが、UP!ではお尻が痛くなりませんでした。
一見、平板でなんでもないシートに見えますが、シート座面の面圧が良くコントロールされており、圧力が分散することによるものだと思います。
続いて⑤の低級音に関してですが、比較的大きな段差等を通過しても、低級音の発生が全く無い為、非常に運転していてリラックスできます。
私は、異音に関してかなり敏感ですが、この車は本当に良くチェックされています。
最後に⑥の燃費性能ですが、これは本当に驚愕レベルです。
今回の長距離運転はほぼ全てが高速道路で、特に燃費を意識した運転はしていませんでしたが、行きと帰りを総合すると、車載燃費計による平均燃費は約28km/Lと非常に優れています。
エンジンは1.0Lの3気筒NAエンジンで、確かに余裕はありませんが、高速を100km/h程度で巡行するには何のストレスもなしに走りきる性能を持っているにも関わらず、この燃費性能を持っていることは驚きに値すると思います。
※金沢の茶屋町の風景です。古い町並みで風情があり大変良かったです。
続いては、UP!による長距離運転で気になった点を記載します。
《気になった点》
①お尻は痛くならないが、腰への疲労感を感じた
②高速域での追い越し時に余裕が無い動力性能
③120km/h以上の速度ではさすがに直進安定性が厳しい(あくまで想像の域ですが・・・(笑))
気になったのは、この程度です。
しかも、②、③は100km/h以上を出すことが決して無い方にとっては全く問題ない部分です。
まず、①に関しては、優れた点としてお尻が痛くならないと記載しましたが、腰に関しては、少し疲労感を感じました。
私は運転する際はしっかりと座席の奥まで深く座る様に心掛けていますが、腰の部分の形状が私の体型にあっていないのかもしれません。
ランバーサポートがあればいいのになと感じました。
②の動力性能に関しては、100km/h程度で巡行している分には、速度コントロールも容易で、特に不満を感じるものではありませんが、例えば、90km程度で走行している車をサッと追い抜きたいときなどに、かなりアクセルを踏み込まないといけません。
また、その様な状況では一時的に120km/hまで加速する場面もあると思いますが、90⇒120km/hの加速はかなり緩慢で、追い越し車線の後続車までの距離にかなり余裕がないと追い越しをかけれないです。
1.0L 3気筒NAエンジンなので、仕方ないといえば当然なのですが、シャシー関連がとにかく優れていることで、小さな車に乗っている感覚が無くなってしまう為、余計に気になるというのもあります。
UP! GTIのエンジンが搭載されていれば完璧ですね!
最後、③に関しては、あくまで想像ですが、120km/h程度から徐々に直進安定性が悪くなってきて、140km/h程度ではさすがにビターッとした直進安定性は期待できません。
しかし、軽自動車や国産のBセグメント車両とは違い、接地感が無く怖いというレベルでは決してありません。
これは、車重も軽く、トレッドの狭い車両では仕方ないところで、いかに優れたボディー、シャーシを持っていても、車のディメンションによる限界なのだと思います。
以上、色々と書かせて頂きましたが、今回の初めてUP!を長距離運転することで、この車が長距離運転において非常に優れた耐疲労性を備えているということを改めて実感しました。
それは、このUP!という車が、豪華さや華美さ、便利装備は全く無いものの、車両そのものが非常に高い基本性能を持っているからに他なりません。
そして、車両の基本性能が高いと、人間の基本的な行為である、『移動する』にあたってストレスや疲労を軽減させてくれている点に、車の本質を見た気がしました。
今の国産車でこのような車は数少ないと思います。
いかつい顔つきを競うのも企業として利益を出して生き残るためには必要だと思います。
しかし、車の『走る』『曲がる』『止まる』という基本の基本を突き詰めた車づくりを各メーカーが競ってくれれば、日本の車文化のレベルも上がるのではないかと思います。
ほんの少しのコストをボディーとサスペンションに費やす。
たったそれだけですが、それが出来ない現状。
メーカーだけが悪い訳では決してありません。
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