「なめたらいかんぜよ」のスイングアームボルト修復作業
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
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昔見た鬼龍院花子の生涯に出演されていた故夏目雅子さん、とても好きでした。
有名なシーンの「~なめたらいかんぜよ」のセリフは、幼い私の記憶に残り、以降整備のたびにボルトとねじはなめたらいかんぜよ~なんてよく言ったものです。
どうでもいい話はさておき本題に入ります。
2
先般、リアタイヤの交換をした際にスイングアームを外したのですが、取付の際、上下ボルト共、締付時に違和感のある回り方をしまして、トルクをかけると35Nぐらいでボルトがクルリンパ(-_-;)・・・規定は57Nです。
頻繁に外して整備していますと、あるあるですが、雌ネジ破損させてしまいました。(赤丸の2カ所です)
追記しておきますと、XMAXはこの2か所弱いと思います。
今後、ご自身でスイングアームを脱着される方は、この2か所のボルトの締め付けは雑に扱わず特に慎重にされることお勧めします。
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リコイルのキットをアマゾンで急ぎ取り寄せ、今日はこの2か所の修復作業やりました。
まずは、馬鹿になったボルト穴のネジ山にピックツールを入れてみると・・・
破損したネジ山がポロポロでてきます。
4
完全アウトの状態ですね。
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この部分のネジ山再生に必要なサイズは、M10×1.25です。
ピッチが1.25なので注意必要です。
高いリコイルキットもありますが、汎用品でいけるはずと思いましたので、割と安いキットを購入。
ヘリサート(Eサートと呼ぶようになったみたいです)は細目のP1.25を2.5Dと3Dを購入し準備。
ボルトも新品に交換です。
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まずは、雌ネジ再生するために付属の専用ドリルで破損したネジ山を取り除くために下穴加工をやります。
M6、M8まではやったことはあるのですが、M10の大きなサイズは初挑戦。
このドリル作業は斜めに入れると一発アウトなので、垂直を保ちつつ平行に入れるのに気を使いました。
黄色のテープを貼っているのは、穴の深さの目安にするために貼っています。
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ドリルでネジ山をさらってきれいにするとこんな感じです。
上下穴とも平行にきれいに下地は作れました。
中に残った切り粉、カスをきれいに除去する必要がありますね。
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下のネジ山もきれいにドリルで貫通させます。
上は非貫通タイプなので26㎜で止めて深さ調整。
下は貫通タイプなので、ズバッと貫通させました。
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次にネジ山を作ります。
付属のタップを手持ちのタップハンドルに取付て、新しいネジ山を掘ります。
切除油を使わない方が多いようですが、私は使ったほうが良いと信じているので必ず使います。
先っぽに塗りながら作業開始。
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これも平行に入れていくのが重要ポイントなので、慎重に慎重にタップハンドルを回して進めました。
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上の穴は、エンジンの形が邪魔してタップを回しにくかったですが、ハンドルの形を変えながら、何とかうまくネジ山が出来ました。
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中を洗浄すると大量の切り粉カスが出てきますので、これを念入りに除去します。
こんな感じ・・
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ネジ山がきれいに出来たら、ヘリサートを入れます。
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で、ヘリサートを専用の挿入工具にセットし、慎重にゆっくりと新しく作ったネジ山に入れていき、最後に先端のタングという部分をポキッと折ったら完成。
うまく入れるのは結構難しいと思うサイズなので、慎重にやる必要があります。
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こんな感じで、上下とも挿入していきます。
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新しく出来たネジ山は、従来のネジ山より強度が上がります。
ここは57Nのトルクが上下とも必要なのですが、以前よりもカッチリ締めこむことが出来て一安心。
DIYで整備し続けるといつかは必ずやらかしてしまうネジ山破損。
XMAXは、スイングアームボルトが注意ですので、今後脱着される際は是非気を付けて下さい。
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