
←セリカ仲間から送られてきた画像です。タイヤの組み換えをスタンドにお願いしたら、こうなって戻ってきたそうです。あまりにもヒドい大量のバランスウエイトにただただ驚くしかありません!預かってバランス確認&再調整を実施しました。
セリカ仲間から「スタンドでタイヤの組付けしてもらったら、バランスウエイトがえらくたくさん貼り付けられてるけど…これ大丈夫?」と、スマホに送られてきた画像がタイトル画像の写真。「⁉」…えっ?ほぼ全周にわたってウエイトが大量に貼り付けられてます。
ホイールのバランスってリムの内側と外側のピンポイントにウエイトを取り付けてアンバランスを相殺するものなんですが、ほぼ全周にわたってウエイトを付けた場合、その重さでアンバランスを目立たなくしただけです。まぁホイールの「振れ」は小さくなるのである意味「バランス取りした」との判断も出来ますが、とてもプロがお金取ってする仕事ではありません。
そこでタイヤ&ホイールを預かって、バランスを取り直してみると、↓の画像の物が
実際には内側リムにたった10グラムで終了‼ フロアに並べたウエイトは全くのムダ貼りの量です↓
おそらく作業した人はバランサーの示すウエイトをただそのまま貼り付けていったら、結果こうなった…そんな情景が想像できます。
近頃のアルミホイールは、表側にウエイトを付けるとカッコ悪かったり、またホイールに傷などが付く理由から、ほぼディスクの内側にウエイトを貼り付けるバランス取が主流です。
本来はリムの最外側にウエイトを取り付けるのが最もウエイト量が少なく、またバランスが取りやすいんですけどね~(^^; 90年代の純正アルミなんかはメーカーからリム外周にウエイトが打ち付けてバランス取りされてましたが、やはり美観の観点から現在はその方法は皆無になりました。
で、外側リムに付けるはずのウエイトを、ディスク内側付近でバランス出そうとすると当然ウエイトの重さは大きくしなければならず、しかしかなり優秀なバランサーでも一発でバチッとウエイト数値がキマらないことが多く、そこは長年の勘と経験から表示されたウエイト量よりも少し多めのウエイトを取り付け、また内側リムの数値の大きさと比較しながら、まずはウエイトを本貼り付けせずガムテープなどで仮付けしながら微妙にウエイト量を調整しながら数回に分けてバランス取りしていきます。
そしてアンバランスがゼロになったところで、ウエイトを本貼り付けします。
こうすることで最も少ないウエイト量でバランスを出すのがプロの仕事です。
こんなに大量のウエイトが必要になった時点で「異常」と判断できないって…
プロ失格、しかもこの愚行でお金取るなんて「人間失格」ですっ‼↓
そしてある1本はなんと! どう見ても前から付いてたウエイト(ウエイト表面やホイール取付部の汚れ具合から)をそのままにして、バランス取りしてる…‼↓

アホの極み…もう「スゴいっっっ‼」としか言いようがありませんっ(怒)
しかしど~してもバランスが取れない物もあって、そんな時はタイヤとホイールの位相ずらしは必要で、今回は2本位相ずらし(90°~180°)して、それでも↓の画像程度のウエイトは必要になりました。

まぁこのくらいは普通にありますが、今回のタイヤは「未使用の型落ち品」とのことで、確かに未使用品ではありましたが、製造年数は「15」と表記があり、つまりは2015年…実に7年前のタイヤです(^^;
タイヤはず~っと同じ位置で長期保管すると、ゴムを柔らかくするオイル成分の抜け方が偏り、思わぬアンバランスを発生させます。
7年前のタイヤはいくら屋内保管といえど、かなり硬化が進んでいるので、くれぐれも「ころがし程度」とお考えくださいね~♪
それでも2本はたった10グラムでバランス取れてたから、スタンドの作業者が良くないのは当然として、そこのバランサーもブッ壊れてると思います。
アッでもブッ壊れたバランサーを疑いもせずアホほどウエイト貼り付けてオッケ~って判断してるから、やっぱすべて作業者の責任ですねっ!
Posted at 2022/02/17 00:31:21 | |
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