
先日のオフ会でテスラ3乗りの方が、「今、買うならアリアだったかも・・」という旨のことを言っていたのが気になり、アリアを試乗してきました。
検索してみるとアリアは自宅からたぶん一番近いかもしれないニッサンのディーラーにあることになっています。
念の為、行く前に電話してみました。
(結果的にはこれが良かった)
生憎、アリアは配車の関係で他の店舗に出ていることが多いらしく、この日も出ていると言うことでした。
午後6時でも良いですか?と問われましたので、次回にしようかと一瞬迷いましたが、近くでしたので、お願いすることにしました。この時、どんな手段で来るかというのとクルマの車種とナンバーを尋ねられました。来店時の対応をスムーズにするためと言われましたが、初めての経験です。
店舗の閉店時間が18時となっていましたので、17時半ごろ行きましたが(話も聞きたかったので)、訪れた時間の店は超がつくほどの満員でした。
(後からきたお客さんに駐車場がいっぱいなので・・というのが聞こえました)
ちょうど他のお客さんが帰られるのと入れ替わりだったので、見送りにでていた方に迎えていただきました。
降りるとすぐに名刺を渡され、アリアの試乗を予約されている方ですねと声をかけていただきました。いただいた名刺を見ると店長さんだったようです。
そのまま案内され、待たされることもなく電話に出ていただいた営業の方にスムーズに引き次いでいただきました。
多少の「さば読んで」アリアはもう戻っているだろうと期待していたのですが、最初の話どおりきっちり6時ごろアリアが戻ってきました。
その間にクルマの説明やこちらの事情を話したりしていましたが、時間的には早めにきてちょうど良かったです。
初めて体面するアリアはブラックでしたが、かなり大きな塊に感じました。
乗っていったX1より実際に全長、幅がすこしずつ大きいのですが、X1と比べると数値以上に大きく感じます。
乗り込んでみてもその印象は変わりませんでした。
まず気づくのが、運転席と助手席の間のフロアになにもなくつながっているのを見て、「ああ電気自動車なんだ」と思っています。(古いクルマは前席に3人乗車するためこうなっていた・・)
冷静に考えるとここがフラットでも何につかうのだという思いもあります。
(左右の移動は楽ですが、荷物を置くわけにもいかないし・・)
Boseのオプションがついていましたので、先にFMの音楽を聴いてみました。
私はBoseの大ファンで、ハリアーの場合はオプションがJBLだったので、付けなかったのです。
でもBoseなら選択肢として考えたいと思って音を聞いたのですが、ちょっと期待外れ(イコライザー等何もさわっていない)の音でした。
音を聴きにきたわけではありませんので、試乗にスタートします。
ようやく慣れてきた右ウインカーレバーですが(まだとっさの時には間違えます)、電子式になっていました。
BMWはやめてしまった電子式ですが、私の慣れ親しんだBMWの電子式とも少し違っていて、まったくクリック感はない電子式でした。
ノーマル?モードのアリアは従来のガソリン車などのフィーリングとほぼ変わらないような運転感覚になっていました。
同乗のセールスさんにお願いして回生が強力に働くBEV車らしいモードに切り替えてもらいます。
それまで、軽快感が強かった印象が、切り替えると、アクセルが重くなった感触に変わり、アクセルを緩めるとBEVらしい回生で減速します。やはり慣れないとスムーズに走らせることは難しいなと思いました。
仮に慣れても従来車と併用していると、ウインカーレバーの左右と同じように意識しないとうまく運転できないのでは?という思いがでてきます。
手放し運転ができるプロパイロット2.0は46万強のオプションです。
問題は価格だけでなく、今それをつけても、使える道路がかなり限定されてしまい、たぶんほとんど使える機会がないだろうということが最大の問題だと思いました。(こればかりはもう少し時代が進むのを待つしかないでしょう)
やはりそんなことも含めてBEVはまだ時期尚早なのかなとこの時点でかなり覚めた感じで試乗していました。
走りは(今まで試乗だけの印象ですが)リーフや、先日乗せていただいたテスラ3ともまた違った印象を受けました。
電気自動車の世界も新しい世界に入ったことを実感します。
実際には一度に400-500kmも乗ることはないだろうなと思うと今のBEVの航続距離でも充分実用的だと思うのですが、ハリアーなどはガソリンを満タンにするとメーターには600km航続できるとでますし、実際には700kmくらいは航続できることが多く、長距離を走ると800kmはいけます。

(ラゲッジの容量はぱっと見、少し浅いようにも感じますが、奥行きがある分、X1と同じくらいはいけそうです)
しかし・・カラーが明るい色がほとんどない・・
白もツートーンカラーで屋根部分が黒になるようです。
私のクルマ選びの経験では、まず色で悩んだ時にはほぼ失敗しています・・
この時点でこのクルマには残念ながら縁がなかったような気が・・
「アリア」ですが、クルマとしては非常に良くできていると思いました。
BEVということを意識外にしても(回生をあまりしない最初のモードだと特にそう思いました)、実に静かな、それでいて軽快感もあって、いい意味での高級車を感じます。(実際には2t近くあって重いのですが・・)
道路の不整路面も重さがイイ方向に働くようです。
しかし、エンジン音がなくなっても走行音自体が無音になるわけではなく、あくまで静かなクルマという領域からは抜け出すことはできないように感じました。
テスラやポルシェタイカンに代表されるような「過激」な加速の方向には行っていないのは私には良いと思いましたが、アクセルを踏んだ時の加速はBEV特有の強力なものがあります。
私にはこれは、ちょっと必要ないかなという、早々に結論がでてしまった今回の試乗でした。
最後に・・
アリアとは直接関係ない話ですが、ここの販売店、かなり良い印象でした。
ハリアーを買った時も、塩対応まではいかなくても機械的対応で終わることが多い店がほとんどという印象を持ちましたが、このお店は最初に店長さん自らが動いていらっしゃるのを見たように、若い担当していただいた子も、店長さんの教育を感じるお客さん目線の対応で、買うならこの店でと思いました。
ただ、今回は縁がなさそうなので、それがちょっと残念な試乗でした。
(写真はすべて公式ホームページから)