
ダイハツのロッキー、新ハイブリッドシステムe-SMARTハイブリッド搭載車に試乗しました。
システム構成はe-powerと同じシリーズハイブリッド、ダイハツも”電気自動車のようなドライビングフィール”を売りにしているだけに、どんな感じなのか期待して試乗。
個人的に興味のあるドライブフィールについて以下メモ。
<システム始動>
システムオンとしてもエンジンは始動せず。
ノーマルモードを選択、ワンペダル運転できるSペダルはオン。
エアコンは温度設定をさげて送風のみとし空調のためにエンジン稼働しないように設定。
<走りだし、極低速域>
アクセルを少し踏むとグッとトルクがでる。プリウスPHVのパワーモードのようで、出だしは力強さがある。
アクセルとポンポン素早くパルス状に操作すると、アクセルストロークそのままにトルクが増減。アクセル操作に対してフィルタを掛けてないような感じでダイレクト感あり。ノートe-powerよりもダイレクト感があるように感じた。
<アクセルを少し踏み増し普通に加速>
モータでスーっと行ってくれるかと思いきや素早くエンジン始動。
エンジンが始動してしまうとモータ駆動感があまり感じられない。エンジン音が結構入ってくること、アクセル操作に連動してエンジン回転数が上下することもあり、エンジン車に乗っている感じも・・。
エンジンはe-powerのようにアクセル操作と関係なく定速回転させるほうがEVフィーリングを感じさせるには良いと思う。
<巡航からの中間加速>
40km/h程度で速度維持してモータ走行中に素早くアクセル踏み込み中間加速。
踏んだ瞬間モータトルクの立ち上がりを感じるが感覚的には欲しいトルクの2~3割どまり。その後1秒くらいでエンジン始動して100%トルクが得られる段付き加速。THSよりはアクセル踏み込みから所望のトルクとなるまでの時間は短い気がするが、e-powerのように電池のパワーでグッと加速する感じがしない。やはりe-powerより電池出力が小さいためかエンジンの存在感が大きくこのへんのフィーリングもEV的ではない。
<減速>
40km/hあたりからアクセルペダルから足を離すと回生がかかる。
Sペダルの回生は街乗りではぎりぎり実用になる程度の減速度が得られる。新型アクアの快感ペダルより回生は強いがe-powerのワンペダルほどではない。これも電池が小さいことで回生受け入れ特性が制約になっているのかも。
かなり繊細にアクセルワークをしていても助手席と後席乗員からは酔いそうとのコメント。力行モードから回生モードの遷移、またその逆も、どうしても不要な加速度変化が生じてしまって前後にゆすられる感じがあり違和感があるとのこと。これはe-powerも同じで個人的には同乗者がいるときはワンペダル走行は避けたほうがいいかなと感じる。
回生協調ブレーキなのかどうか確認。
停車中、ブレーキペダルを深く数回踏み込み。エンジンが数秒間動作した。負圧生成目的と思われ、ノートe-powerと同じ挙動。ブレーキペダルでのブレーキは回生協調ではない普通のブレーキのようでした。
<全体的な印象>
事前情報からはe-powerに対抗できるEV的なフィーリングを期待していたが、やはり電池が小さいと100%モータ駆動であっても所望の出力を得るにはエンジン始動が必要で遅延が生じる点、またアクセル操作に応じてエンジン回転が上下するのでエンジンで車輪を駆動しているような感覚さえ感じてしまう点で、個人的には極低速域を除きEV的加速フィーリングをあまり感じることはできなかった。
少なくともe-powerくらいの電池を積まないとEVフィーリングを出すのは難しいのかも。
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Posted at
2021/11/14 18:23:55