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2019年06月14日 イイね!

モータの効率マップに基づいた電費の良い走り方の検討

モータの効率マップに基づいた電費の良い走り方の検討前回の試験走行結果から、同じルートを走行する場合でも、走り方によって電費に大きな違いがあることがわかりました。
走行結果からは、60km/h程度での定速走行が最も電費がよい結果となりましたが、そのほかの走行パターンでどうなのか、検討してみたいと思います。

電費に寄与する要因はいろいろあるとおもいますが、今回はモータの効率に着目して検討してみたいと思います。

20系プリウスのモータ(MG2)の効率マップがありましたので、これを参考に検討してみます。50系のMG2では、もっと改良されていると思いますが、基本的には似た特性(相似)であろうと思います。
横軸は回転速度、縦軸は出力トルク、効率は色で表現されています。



引用:
http://www.coppermotor.com/wp-content/uploads/2013/08/Techno-Frontier-2013-MBurwell-ICA-EV-Traction-Motor-Comparison-v1.8-Eng1.pdf

最高回転数6000rpmを最高速度180km/hと仮定し、この1/3のところを60km/hであるとして読んでみます。




最大トルク(アクセル全開)で速度0から60km/hまで加速を繰り返す場合は、モータ効率は80%以下となる速度域での運転が多く、最大でも90%です。
モータの最大効率94%とは大きく離れた領域での運転になります。電費には最悪です。

50%トルク(アクセル半分)で速度0から60km/hまで加速を繰り返す場合は、モータ効率は80%以下から最大92%です。アクセル全開の場合より、効率が悪くなる速度域での運転はかなり減っていますので、電費的には改善されると思います。

さらに低いトルクで加減速すれば、効率の高い運転領域が増えてくることがわかります。あまり低いトルクでは逆に効率が悪くなりますが、最大トルクの20%程度で運転するのが効率の高い領域を最も多く使えそうです。

60km/h一定速度で低トルクで運転する場合は、モータ効率は90~92%の領域で常時運転されます。最大効率94%には達しませんが、そこそこ良い効率で運転できるようです。電費が良くなるわけです。

高速側は、速度が高いほど効率低下となるので、この領域は単純に、最高速度を抑えて運転するのがよさそうです。




Posted at 2019/06/14 22:18:45 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ
2019年06月07日 イイね!

走行パターン毎の力行/回生/消費電力量と電費について

走行パターン毎の力行/回生/消費電力量と電費について加速に要する電力量(力行電力量)、ブレーキ時の回生電力量、それらの和である消費電力量が、走行パターンによってどのように変化するのか、試験走行を実施しました。

郊外の丘陵地を走行した際のデータはすでにあったので、今回、追加データとして、平坦地を定速走行した場合と、平坦地を通常どおり流れに沿って走行した場合のデータを取得しました。

そこそこ距離のある定速運転可能な平坦なルートをどう選定するか考えましたが、阪神間の沿岸部を通る阪神高速と、その高架下に沿っているR2,43号線を選定しました。沿岸部でもあり、標高は5m前後でほぼ平坦と見なせると思います。

区間は尼崎西出入り口⇔若宮出入り口間の28.7kmを選定し、行きは阪神高速をACCを60km/h設定として定速運転を行いデータ採取、戻りは阪神高速の高架下R2,43号を流れに沿って運転し、都市部通常走行のデータ採取を実施しました。
その他条件としては、空調は送風のみ、時間帯は早朝、天候は雨、タイヤ空気圧は規定値+5%、乗車人員1名です。

ルートプロファイルは以下です。



データは以下にまとめました。




上記のデータから、走行パターン毎の消費電力量と、その内訳である力行電力量、回生電力量をグラフ化しました。距離あたりの数値としています。

最も消費電力量が小さいのは、想定通り、平坦路を60km/h定速運転した条件でした。ほぼブレーキは使用していないので、回生電力量は微少、走行抵抗とバランスして一定速で走行するために必要な力行電力のみで構成されています。回生率(力行電力量に対して、回生された電力量の割合)は5%ほどでした。

その次は都市部平坦路を流れに沿って走行した条件です。平均速度は24km/hと低いです。ゴーストップを繰り返すので、そこそこ回生電力が発生しています。回生率は27%でした。

最も消費電力量が多いのは、アップダウンの多い丘陵地走行時で、加減速度合いと頻度が多いため、力行電力量、回生電力量とも多い結果です。回生率は33%でした。


最後に、電費(km/kWh)です。
OBDモニタのSOC値の変化量に基づき算出しています。
(車両のディスプレイ表示値は5%ほど良い目に表示されているようです)



平坦路60km/h定速運転では12.54km/kWhであり、この条件での満充電EV航続距離は、77km(=8.8kWh×0.7×12.54)と推測されます。

平坦路都市部通常走行では、9.44km/kWhであり、この条件での満充電EV航続距離は58km(=8.8kWh×0.7×9.44)と推測されます。

丘陵地走行では、8.32km/kWhであり、この条件での満充電EV航続距離は、51km(=8.8kWh×0.7×8.32)と推測されます。

走行パターンによって各数値はかなり変動することがわかりました。
回生ブレーキにより運動エネルギーはかなり効率よく回収が可能ですが、それでもなるべく定速運転に近くなるように、無駄な加速やブレーキを避けることが好ましいようですね。


Posted at 2019/06/07 18:49:35 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ
2019年06月03日 イイね!

回生電力量について

回生電力量についてPHVのナビ画面に、システムオンしてからの積算回生電力量が表示されます。
この表示値を使って、電池劣化観測用に決めている評価ルート走行時の回生電力量を測定し、整理してみました。



評価ルートのプロファイルは以下です。

距離33.3km
起点の標高205.8m、終点の標高77.9m、標高差が127.9m

起伏のあるルートで、アクセル/ブレーキ操作が比較的多い運転パターンです。
渋滞は皆無なので、運転パターンはほぼ同じです。
ブレーキ時はHSIが振り切らないよう留意しています。
ブレーキディスクも冷たいままなのでメカブレーキはほぼ動作してないと思います。



回生電力量は以下でした。

<下り方向(起点→終点)の回生電力量>
走行回毎に多少誤差がありますが、おおよそ2.3kWhとなりました。

<上り方向(終点→起点)の回生電力量>
データ数が少ないですが、おおよそ1.6kWhとなりました。



回生電力量(おそらく電池入力端での電力量、電池の損失は含まない)は、
外気温にはよらず、ほぼ一定のようです。

上り方向、下り方向での回生電力量の平均値(単位距離あたり)は、
(2.3+1.6)kWh/(33.3+33.3)km=58.6Wh/km でした。

電池SOCの変化量から消費電力量を求めて計算すると、上り下りのトータルで、加速で要した電力量(力行電力量)は11.5kWh程度でした。同じ区間での回生電力量は3.9kWh(=2.3+1.6)であるので、加速に要した電力量の33%程度が回生で回収できている結果となりました。

回生ブレーキ効果大です。

Posted at 2019/06/03 23:35:43 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ

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