
近所のショッピングモールにルノー アルカナが展示されていました。試乗会もしているということで、アルカナE-TECH Full Hybridに試乗。
https://www.renault.jp/about/e-tech/index.html
市街地を20分程度運転した印象のメモ。
信号が多くゴーストップが多い環境。速度は最大50km/hくらいまで。
外装デザインは、セダンなのかSUVなのか、他に似た形の車はあまりないデザイン。
乗り込むと床が高く、SUVなのだと思われる。
内装はデザインも質感も良い。トリコロールのステッチがドアトリムやシートにあっておしゃれ。
エンジンスタートボタンを押すと、エンジンが始動。まあまあエンジン音が入ってきて、ハンドルにも振動が伝わってくる。1分ほどするとエンジン停止。電池SOCが低かったようで、そうでない場合はエンジン始動はしないとのこと。
標準モード(MySense)、Dレンジで走り出し。そっとアクセルを開けての走り出しはブレーキホールドの解除も気づかない感じで後ろに引っ張られるような感触もなく良好。
ただ、歩行者への接近報知音がそれなりに車内に入ってくるので耳障り。
低速走行では路面のごろごろ感やロードノイズはやや大き目に感じる。タイヤのせい?
モータ走行時のトルクの出方はアクセル操作に対する変な味付けもなく、踏み込みにリニアにトルクが得られる。遅延も小さく好印象。低速~40km/h程度での走行時はEV寄りの感覚で、ハイブリッド車で言えばe-powerに近い。
ただゴロゴロ感もあり、ステアリングも軽いので、しっとり感や重厚感のようなものは感じず。
アクセルオフでのエンジンブレーキ(回生ブレーキ)はかなり弱い。コースティングのような感じ。信号停車でブレーキを踏むと制動初期の立ち上がりは違和感なし。速度が落ちてきて停車する直前も回生と機械ブレーキの遷移はスムーズで段付きなどは感じない。ただ停止間際の極低速域の機械ブレーキはすこし踏み増すと思ったより強く効くときがあり、ちょっと扱いずらい印象もあり。
やや腰高なSUV風の車体ではあるが、EVのSUVでよくあるピッチングは感じず、凸凹を通過しても頭が左右に振られたりすることもなく、おおざっぱには乗り心地に不満なし。ただゴロゴロ感を含め路面の凸凹の角が取り切れていない感じでもう少し空気圧下げたい感じがした。
普通に街中を流している範囲では、40km/hあたりまでエンジン始動せず、かなりモータで頑張る感じで、e-powerに似た印象を持った。40km/h定速走行からぐっとアクセルを踏むとモータトルクがぐっと出ると同時にエンジン始動、1秒後くらいに発電電力が立ち上がってからアクセル開度に応じた所定のトルクに到達する感じで二段階加速気味になるが、これはe-powerも同じ感じで、電池出力の取れるEVやPHEVのようには行かないが、電池電力を最大限使っている制御に感じる。トヨタのTHSの場合は、40km/h定速走行からぐっとアクセルを踏んだ時などは、エンジンが始動するまでの間の電池出力を抑えているのかモータトルクが弱く、エンジン始動後発電電力が確立して加速度が立ち上がるまでの間がありもっさりした印象がある。
アルカナの電池は1.2kWhらしく、ノートe-powerの1.5kWhより小さいが、THSの電池(50プリウスで0.75kWh)よりは大きい。電池容量比で電池出力も大きく出せる設計と思う。モータの最大出力は36kWらしく、e-powerやTHSよりもかなり小さめであるが、街中走行ではモータ出力は36kWあれば十分で、電池出力をどれだけとれるかがフィーリングに大きく影響しているのだと思う。
小さなモータと電池でe-powerと同等の街中のEV的走行感を出せている点、高速含めエンジン直結走行ができる点、燃費も良いらしいので、パワーユニットとしてはe-powerより良くできていると思う。
一方、坂道でちょっと強めに加速すると、想像よりエンジン回転が高まった。MT車で2速でちょっと長めに引っ張って走っているような感じで、もう一段上のギアで良いのでは?と思うところもあり。EV感を出すためか電池を使い気味の制御なので、アクセルを踏み込み気味のときは走行分に加えて充電電力も稼ぐためにエンジン出力を上げているのかもしれない。
普通に平坦な街中を走る限りではエンジンが回り気味とおもうことはなかった。
50km/hあたりまでの緩加速、やや強めの加速、コースティングからの再加速、ブレーキ停止などを試してみたが、有段変速機を介しているとはまったく思えないスムーズさ。変速ショックや音の変化やそういうものも一切感じなかった。実際にはガチャガチャメカニカルなものが動いているようですが。。
https://youtu.be/4YnJqlY0o-g?t=20
Bレンジにすると、アクセルオフでの回生がかなり強めに効く。e-powerのワンペダルと同じ感じで普通の運転をしている限りは信号での減速も可能な程度。アクセルで回生力は調整できる。e-powerではアクセルオフでの回生中にアクセルオンすると回生→力行遷移時のジャークが大きく印象が悪かったが、E-Techではそんなことはなく、街中でのアクセル操作に対するジャークが適切で運転しやすかった。なお停止間際で回生はカットされるので、停止時はブレーキを踏む必要がある。
もはや普通のHEVにはあまり魅力を感じなくなったが、ちょっと興味のあった独特の構成のアルカナE-TECH Full Hybridに試乗できた。小さめのモータと電池でなかなかのEV的フィーリングを実現しつつ、シリーズパラレルで燃費も良いというのはe-powerより優れていると感じる。
日産もこのパワーユニット使ってクルマ作れば良いのに。。
Posted at 2025/03/09 18:32:03 | |
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