
トヨタ86のMTシフトフィールに関する考察ブログ、久しぶりに続きです。今回は前回までの内容の訂正と、結論です。
まず話の前提から。
以前も書きましたが、これはミッションに負荷をなるべくかけず、スムーズに街乗りでシフト操作したい人向けの内容です。素早い操作をしたい人向けでは無いです。
最初に、ここ数ヶ月で新たに感じた事に基づいて、過去のブログの内容の訂正です。
これまでのブログに書いてきたカウンターシャフトの回転落ちの早さがシフト入り難さの原因との話ですが、ちょっと違っていました。低温時にカウンターシャフトの回転落ちが早いのは確かなのですが、多少暖まればシフトの引っ掛かりの主因では無い感じです。もしかしたら私の個体の慣らし具合が進んで回転落ちが本当に緩やかになったのかもしれませんが、以前の私がミッションの状態を感じとれて無かっただけの可能性が高いです。
厳密に言えば、ゆったりしたシフト操作をした場合はカウンターシャフトの回転落ちの早さが原因な事も有るので、完全に間違いだった訳では無い気はします。でもそれが主因では無かったです。
ではトヨタ86 MTのシフトが入りにくい本当の原因は何かというと、単純にシンクロの効きが弱くて、同期出来てない事でした。しかもその同期出来てない具合がカウンターシャフトの回転落ちの具合と共に温度によって変わるので、とてもややこしかったです。
まず十分暖気出来た状態についてですが、この場合はシンクロがきちんと機能します。油温が十分上がると、シンクロが油膜をきちんと切って同期できるようです。この場合、シフトはスムーズに入ります。
ただし冬場の街乗りだと、この状態まで温度を上げるのはかなり時間がかかります。
次に逆に低温時ですが、これは従来からの説明通り、カウンターシャフトの回転が落ちる前に素早くシフトすれば入ります。シンクロに頼る必要性がありません。
問題は中途半端な温度です。
油温が十分上がっていないと、丁寧なシフト操作ではシンクロが油膜を切れず、回転数が十分合わなくてもシフトがシンクロを通過してしまいます。結果、シフトが引っ掛かったり、ガリッとなったりします。
ただし、まだオイルの粘度が高めな温度領域では、カウンターシャフトが早めに回転落ちするため、シフト操作のスピードやタイミングによっては、症状は出難いです。
一番問題なのは、もう少し温度が上がって、カウンターシャフトの回転落ちが穏やかになった時です。まだシンクロは十分同期出来てないのに、カウンターシャフトの回転はなかなか落ちてこないので、引っ掛かりやガリッとなる症状が頻発します。カウンターシャフトの回転落ちだけではこの症状が説明つかなかったのて、しばらく悩みました・・・。
ちなみに、強い力でシフト操作すれば、その力で油膜を切れる&シフト操作が一瞬で完了する事で、引っ掛かりやガリッの症状は出ないようです。多くの人がシフトダウンではこの症状が出難いのは、シフトダウンは強めの力で操作する人が多いからのように思います。
中途半端な温度でもスムーズにシフト操作するための対策は、弱めのシフト操作力とタイミング合わせです。
始動直後の低温時にはスパッとシフト操作しますが、温度が上がるとともにシフト操作力を弱めにします。その結果シンクロを無理に通過しないので、低温時よりワンテンポ遅く入る感じになります。早すぎても遅すぎても引っ掛かるので、弱めの力で自然に入るタイミングぴったりを狙います。その操作でも引っ掛かる温度域に入ったら、シフトをシンクロにごく軽く当てた状態で、意図的に少し待ち時間(一番長い時で約1秒)を入れてから、シフトします。この時にタイミングが合えば、きれいに入ります。
中途半端な温度域では、全体的にかなり弱めの操作力が求められる印象です。
ちなみに、回転の多少のズレが有っても、シンクロ通過後の操作スピードが速いと、引っ掛かりにくいです。弱めの操作力で、しかしスパッと入れられるように、私は最近はタイトル画像のように指先をバネのように使って1速→2速のシフト操作をするようにしています。
その操作には、レボリューションクイックシフトノブの相性が良く、最近は専らこれを使っています。
という事で、シフトの入り具合に癖がある原因は、カウンターシャフトの回転落ちでは無くシンクロの効き具合だった、というお話でした。これであれは単なる粘度の問題では無いので、社外ミッションオイルで特性を変化させられる可能性が有りそうです。今更ながらですが、次回から試してみるつもりです!
今回の内容はまあまあ自信が有りますがあくまでも素人考えです。こんな風に考えた人も居るんだな〜といった程度で捉えてください。ミッションの個体差もあり得るので、この内容が正しいかどうかは分かりません!
Posted at 2022/02/20 22:47:22 | |
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