
86MTのシフト入り具合ですが、自分が過去に乗ってきたどの車よりも癖があるように感じ、理由を考えていました。で、少し前から原因が分かったような気がしてます。かなり長文ですが、もしかしたら誰かの参考になるかもしれないので、書き記してみます。
注意点
・考察というより、妄想に近いです。事実かどうかは保証しません。
・このMTの「癖」の発生は、ドライバーの操作に依存する、という結論です。
操作は個人差があるはずなので、気にならない人も多いかもしれません。
(シフトを丁寧にゆっくり操作する人は癖を感じやすいはず)
・MTという機械を、優しくスムーズ&自在に操作したい人向けの内容です。
速く走らせたい人は、マシンガンシフトして定期的にO/Hが良いと思います。
癖と認識していた内容
A. 冬の冷間時に、1速→2速が入りにくい
B. 冷間温感問わず、シフトアップ(特に1速→2速)でカリッとなる事が多い。
この癖Aと癖Bですが、症状は違うものの、原因は同じだと考えると辻褄が合う事に気がつきました。その原因とは・・・
○カウンターシャフトの回転落ちが早すぎる (≒攪拌抵抗が大き過ぎる)
癖Aの冷間時については、実は納車後すぐに上記の理由が分かりました。
1速ギアを抜いた直後にカウンターシャフトが止まってしまい、攪拌抵抗も大きいため、2速のシンクロがカウンターシャフトを2速の回転数まで引き上げる事が出来ないと考えられます。
私の対策は・・・。
○冬の冷間時の1速→2速は、素早くシフト操作する!
(カウンターシャフトの回転が落ちる前に2速に入れる!)
問題は癖Bの、カリッと引っ掛かる方です。
症状が出たり出なかったりでいまいち一貫性が無く、理解出来ませんでした。クラッチの切れ具合を疑ったり、自分のクラッチ操作を疑ったり、あるいはシンクロの効きが弱過ぎるのか?なんて考えたりしてました。
では実際は何の影響だったかというと、シフト操作のスピードと考えました。
例として、1速→2速のシフトアップ時のシフト操作とMTの動きを分解すると下記のようになります。
1. まずギアを1速から抜きます。
2. 次にシフトを2速側に動かしていくと、スリーブがシンクロを押します。
3. シンクロの働きでカウンターシャフトが2速の回転数に同期します。
4. スリーブがシンクロを通過します。
5. シンクロを通過したスリーブが動力を伝達する2速ギアに噛み合います。
この操作4〜5の間に、カウンターシャフトが自由状態になる一瞬があるのですが、86のMTはその一瞬の時間が長めになると、カウンターシャフトの回転が落ちて同期がずれてしまうようです。それでギアが噛み合う時に、チャンファの所でカリッと弾かれてしまうわけです。
シンクロに頼って、素早くシフトチェンジするとこの癖は感じにくいです。なぜかというと、上記操作2で強い力で押すため、その力の影響で操作3〜5が一瞬で完了するからです。
しかし、操作1と2の間で一呼吸おいて、カウンターシャフトの回転が自然に落ちる時間を確保する丁寧な操作だと、操作2で強い力で押す必要がありません。その場合、操作3〜5がゆっくりとなり、カリッとなりやすい傾向があるようです。
そこで操作2は慌てずに、操作3で無理をさせないようにしながら、操作4〜5は素早く動かすよう意識して操作するようにしました。
シフトの動かし方も、指先で軽く入れるような操作だとゆっくりになり、カリッとなりやすいようです。肘(腕)ごと動かした方が、シフトがスパッと入ります。
といった事を理解してシフトするようになってからは、だいぶスムーズに入るようになりました。まだその操作が体の習慣にはなっておらず、時々カリッとやってしまいますが。
で、ここから下は、さらなる妄想の羅列です。
カウンターシャフトの攪拌抵抗が大きいという事は、シフトダウンでのシンクロの負担が大きそうです。ダブルクラッチ無しでのシフトダウンは、操作はスムーズでもシンクロの摩耗は早いかもしれません。
私は昔から、シフトダウン時は無駄にダブルクラッチしているので、個人的にはあまり心配していませんが。
ダブルクラッチを使わないシフトダウンでガリガリなる場合は、多分シンクロが摩耗して機能しなくなったのが原因だと思います。O/Hが必要なものと思われます。
攪拌抵抗が大きい理由ですが、もしかして4速ギアのベアリングがプレーンベアリング(メタル)だからなのかもしれないとも思ったりします。狭い隙間の油膜が、カウンターシャフトの抵抗になってるのかも?
ミッションオイルの銘柄によっては、多少は攪拌抵抗と温度の関係が変化するものと思われます。ただし、このMTの癖を消すのは、粘度が純正同等範囲内のオイル変更では無理なような気がします。(シンクロを保護できるオイルの方が、MTの寿命は伸びると思われますが)
ちなみにシフトノブですが、私はしばらくレイルの物を使っていました。レイルの物は指がかかり易いので、指先で優しくシフト操作する場合にやり易かったので。しかし上記に書いた内容の操作方法を目指すと、私の手持ちシフトノブ3種(純正、レボリューションPOM、レイルPOM)の中だと、レボリューションが使いやすく感じるようになりました。ガシッと握りやすいので、素早い操作に対応しやすいです。だいぶ前の自分のパーツレビューで、素早く操作する人には向くと書いてましたが、なかなか的確だったように思います。
とまあこんな感じです。こんな風に考えた人も居るんだな〜といった程度で捉えてください。この内容が正しいかどうかは、分かりません!
Posted at 2021/04/10 22:48:08 | |
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