仕事で鉛バッテリーの納品や点検作業をする事があります。数百個単位で。
カーバッテリーも「寿命ですね」とか「そろそろ交換したほうがいいですよ」などと
ディーラーや販売店のセールストークで言われる事があると思います。
カーバッテリーの場合、専用のテスターでCCA値を測って劣化を測定すると思います。
私のお仕事ではバッテリーテスターで内部抵抗を測定する方法で検査しますがこれには内部抵抗の
劣化特性をバッテリーメーカーに教えてもらう必要があります。
適正値から外れていた場合はもちろん即交換します。
では、それが適正値だったとして「今後の寿命はどうなのか?」というと
わからないです・・・。
1ヶ月でお亡くなりになることもあれば数年間ノートラブルな事もあります。
劣化度は一定の目安にはなりますが、突然死のタイミングは誰にもわかりません。
別に頑張って長~く使っても構いませんが、遠出するたびにバッテリートラブルを心配していたら
楽しめる物も楽しめませんよね。
なので個人的にはバッテリーは替えたい時が替え時だと思ってます。
3年ぐらいのサイクルで交換しておくのが「精神衛生上」良いと思います。
さて、A4のバッテリーはトランクルームのフロアに設置されています。
純正はVARTAの 7P0 915 105 A がついてました。
型式の「105 A」の部分ですが、バッテリーなのになんと紛らわしい型式。
ぱっと見、このサイズで105Ah???とびっくり。
調べてみたらどうやら容量は68Ahのようです・・・ほっ。
A4(8W)の場合、適合表を見る限り仕様によって2種類のサイズがあるようです。
私の車両の場合サイズは実測で315mmでした。
バッテリーはボルト1本と固定金具で止まっているだけですが、
周りを囲むようにステーがついていて、こちらはボルト4本で止まってます。
純性もAGMバッテリーなので交換品もAGMがいいよねってことで、同じくVARTAの
315cmサイズ 580 901 080 にしてみました。
容量は1割ほどアップして80Ahとなります。
お値段は通販で2万少々でした。
見た目通り約20kgとまぁまぁ重いです。
このVARTAの 580 901 080 ですが、後に続く型式が F21 バージョンと LN4 バージョンがあり、生産国が異なるようです。
F21はドイツ製、LN4は韓国製みたいですが、同等品のため 580 901 080 として
区別なく売られているようです。
どっちでも基本的に同じなのでしょうが、せっかくドイツ製の車なので
「ドイツ製」をうたっているお店から購入してみました。
ちなみに、今回の商品は無地の箱で説明書の類は付属していませんでした。
A4はバッテリーがトランク内設置なので事故防止のためガスベントホースの接続が必須となります。
新しいバッテリー+側のカバーに不要なベント穴をふさぐためのパーツがこっそり(?)ついています。
私は過去に1度気づかずにこれを捨ててしまった事があります・・・忘れずに使用しましょう。
ホースは向って右の穴に接続しますので、逆側の穴には先ほどのパーツで蓋をします。
記憶が確かならエンジンルーム内設置の場合でも「片方はふさげと」昔読んだ説明書には書いてあった気がします。
ちなみに蓋の差込みは結構かたかったのでレンチの先っちょで殴ってぶち込みました(おすすめしません)。
純正もホースと反対側は蓋がされていました。
バッテリーアダプテーションはやってもいいのですが、やる気がありません。
過去にも「A4では」やったことないですが不具合が起きたこともありません。
AGM→AGMだし、容量も上がる方なので特に問題があると思えないと言うのが理由です。
充電制御はこんなパラメーターではなく電圧をモニタリングしてるはずですし。
リセットされると色々と面倒なので活線交換します。
まずはバックアップ電源を打ちます。
今回は緊急用に積んでいるジャンプスターターを使用。
A4の場合、フロントに充電用のターミナルがあるのでここからバックアップ電源を入れました。
なお、作業中は誤ってショートさせないように最大限の注意が必要です。
私はいつもショート対策には養生テープを駆使して交換してます。
ボルトは合計5本外す必要がありますが、いずれもサイズは13mmです。
ソケットには20cm程度のエクステンションを付けておいた方が作業性は良いです。
サクッと交換後。
腰を傷めないように気をつけましょう。
コネクタのゆるみが無いか確認やベントホースの接続を忘れないようにしましょう。
最後にバックアップ電源を外して、フロントから電圧チェックして修了。
12.7Vでした☆
また3年間頑張っていただきましょう。
ちなみに作業時間は30分程度でした。