
1. 目的
既設フルードクーラーの冷却効率を向上させるため、コアとファンの位置関係の適正化、および排気環境の改善を行う。
2. 施工内容
38mmダクト(シュラウド)の追加
ファンがカバーしているコアへの均一な風量確保を目的に、コアとファンの間に38mmの空間(プレナム室)を設けた。ダクトには、不使用の120mmファンからモーターおよびブレードを取り外した外枠(ハウジング)を流用。コア、38mmダクト、ファンの順で一体化して設置した。
タイヤハウスインナーの加工
ファン直後の排気抵抗(背圧)を低減するため、インナーフェンダーへ13mmの穴を複数個所に穴あけ加工し、風の抜け路を確保した。
3. テスト結果(外気温:15℃)
停車時冷却性能
フルード温度83℃の状態から、1分間で4℃の温度低下を確認(放熱量換算で約0.85 kW)。
実走時温度推移
120km/h巡航時:83℃で安定。
登坂路等の高負荷走行時:最高87℃。
吸気流の可視化(タバコの煙による比較)
対策前:バンパー前方において煙の吸い込みは確認できず。
対策後:バンパー前方から流体(煙)が緩やかに吸い込まれていく流動を確認。
4. 構造上の留意点
ダクト追加に伴い、バンパー内部の設置スペースは限界値に近い状態となっている。
インナーフェンダーが外側へ若干突出(膨らみ)しているため、装着するタイヤのサイズや銘柄によっては干渉の恐れがあり、今後の経過観察を要する。
5. 計測データに関する考察
冷却されたフルードがバルブボディ室からギア室へオーバーフロー(還流)する経路において、バルブボディ室最下部のストレーナー付近に設置された温度センサーが確実に温度低下を検知している。
以上のフルード流動特性から、今回の計測値(1分間で4℃低下)は局所的な冷却ではなく、ミッション筐体およびフルード全容量におよぶマクロな冷却効果を反映しているものと判断される。
※写真はダクト取り付け前のもの ファン自体の厚みは38mm
Posted at 2026/05/19 23:02:02 | |
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