きらんきらん・赤い実

東田直樹君、童話2編。

きらんきらんは、主人公の翼がおばあさんからモグラが大魔王を連れてやってくるから旅行に行っている間花を守って、と頼まれるところから始まります。
やがて翼はモグラと友達になり、きらんきらんの花を見せてあげると約束します。ところがモグラは目が見えず、せっかく持って行った花を見ることができません。そのことに気が付いた翼は、花を忘れてきたことにしてモグラに見えない事実は告げません。そして、次に行くときに種を持っていき、モグラに花が咲いた時を想像させて、心で花を見てもらうことを思いつきます。おばあさんはすべての話を信じてくれて、不思議に思った翼は尋ねます。すると、おばあさんは「ミミズ」がモグラと同じようにおばあさんの前に現れたことを話します。
翼は、ミミズだってモグラだってどこに住んでいてもみんな友達で、地球を支えていると感じ、モグラはどんな花を咲かせたかなと心をめぐらせます。

赤い実は、戦争を無くしたいゆり子が赤い実の歌を歌っていると別の歌詞があるとげん太という男の子がやってきて言います。そして二人で赤い実を探しに行き、やがて戦争を終わらせるという話。童話だけど、思い込みを取り除けは争いはなくなるというなかなか深い話です。

どちらも中学生の時に書かれたもの。どれを読んでもすごいと思います。