みきらでぃんのブログ一覧

著者は認知症専門医・長谷川和夫氏。
主に認知症について、10０の言葉とその説明が記されている。
「認知症の人の住環境」「デイサービスとショートステイ」「ゆとりを持った介護とは?」「忘れがちな介護側の心理的体制の事こと」「手助けすることと面倒を見ることの違い」「家族にしかできないケア」など、ご本人が認知症になってから感じることと医師としてみて来た中での意見とがうまく調合されて書かれている。
優しい語り口調はほかの著書と同じく、ゆったりと時間が過ぎていく感じも同じ。
家族や周りに認知症の方がいらっしゃるという方にお勧め。
認知症になったら不安もあるけど、周り次第では幸せに生きられる、と思える。

著者は脳科学者・恩蔵絢子氏。

母親が認知症かもしれないと思いながら、そんなはずはないと否定し、アルツハイマーの確定診断後も一般の人と同じように迷い、また脳科学者であるが故の辛さを感じながら、やれることは何かを探すことで「その人らしさ」を失わずに生きていくことにたどり着く。

認知症の理解に苦しむ言動はなぜ起きるか、「その人らしさ」とは何か、「感情」についてなど、脳科学の観点から書かれていて面白い。
主に、著者の母親の行動を中心に説明されているが、アルツハイマー型認知症の全く理解できない行動や発言が、「ああなるほど、こういうことだったのかもしれない」と想像できるようになる。

5章の「感情こそ知性である」は少し難しい話もあるが、なるほどと思うことも多い。

認知症介護で、「何で?何の嫌がらせ?」と思うことがある方にお勧めしたい。それは決して「嫌がらせ」ではないのかもしれない。

著者は、和田秀樹氏。
最近のベストセラーの上位に載っている。

内容は、ほかの著書でも記されている通り、嫌なことをせず、好きなことをしながらすべてを受け入れて生きようというもの。

８０歳になる高齢者を「幸齢者」と呼び、最後の第４章には、「あ」から順番に「わ」までの頭文字を使った標語のような「かるた」が記載されている。

また、幸齢者はもっと怒っていいとも。
数年前に話題になった、「保育園落ちた、日本死ね!」の待機児童問題に触れ、高齢者も「特養落ちた日本死ね」と大声をあげていいとの部分には思わず笑ってしまった。
確かに特養に入れなくて困っていても当たり前のように順番だからと黙って待っているだけというのは、大人の対応というより諦めや事なかれ主義の側面が見える。
もっとも、この問題、実際に声をあげるのは高齢者ではなく、その家族の中高年者かもしれないけど。

タイトルは８０歳の壁だけど、これは５０代６０代でこの意識がないと、８０になってからではすでに遅い気がするのは私だけだろうか。

１月ほど前、かぼちゃの種をプランターに植えてみた。
以前、仮設で種からかぼちゃを育てている人がいて、去年やってみたけど日当たりが今一つでうまく実が付かなかった。
なので今年はプランターにして南側のウッドデッキに置くことに。
ここなら実がついてもウッドデッキの上で水に触れずに育てられるはず・・・

芽はすぐ出たけどなかなか葉が育たなかったが、最近暖かい日が続いたからかだいぶ大きくなってきた。

そして、小さな花芽がいくつかついている。


プランターは３０センチほどだし、手前にはブロッコリーの種が付いたものがまだ植わっているし・・・ちゃんと育つかは微妙だけど、大きく育ってくれますように。

著者は、昨年１１月に亡くなった認知症専門医・長谷川和夫氏。
長谷川式スケールを作った人ということで有名。

著者が認知症の診断をうけ約２年後くらいに書いたもの。
認知症になってどうなったかということより、医師としてどういうことをやってきたかが多く記されている。
苦労したことや、学生たちに厳しくしすぎたことなど、語り口調で優しく書かれている。
認知症に関する目新しい情報というより、一人の人の人生の回顧録のようなもので、穏やかな気分で読むことが出来る。
きっと、老後はご本人も穏やかな人生だったことだろう。
いつまでもそばで話を聞いていたくなるような、懐かしさを感じる本。