みきらでぃんのブログ一覧

著者は、スティーブ・ソレイシイ氏と大橋弘祐氏。
いつもスティーブソレイシイ氏のラジオ番組・英会話タイムトライアルを聞いている。

本も出してるんだ～と、読んでみることに。
なかなか面白い分類の仕方で、レベルを大きく５つに分けている。

まず最初は、<考え方編>
釣り竿表現⁺ジェスチャー という、なるほど、これなら何とかなるかもと思う方法が書かれている。
全部を英語で言うのは難しいけど、「Would yoｕ」あるいは「May Ｉ」と言っておいて指さしで、どうしてほしいかまたはどうしたいかを伝える。

次に、<ペラペラ入門編>
このクラスを、「ビート板で泳ぐ」と表現。
いちばん使う表現は「会釈」といい、英語では「Hi.」がこれにあたるという。
また、お願いするときも人を呼ぶときも「May I have　～」
これならいっぱい覚えなくていいから簡単かも。

そして、<ペラペラ初級編>
これは、「平泳ぎで25ｍ泳ぐ」。
いきなり本題に入るのではなく、枕詞(著書では枕言葉になっているが)を使うことで、通じやすくするというもの。
・Excuse me.
・I have a problem with~
・I'm sorry,but~
・I have a favor to ask.
・Do you remember ~?
が紹介されている。
なるほど、これを言っているうちに次いうことを考えられるから時間稼ぎにもなる。
そして、確認は「Is that OK?」を最後につける。
これなら簡単。

次に、<ペラペラ実践編>
これは「クロールで湖を泳ぐ」と表現。湖だから足がつかない所もあるけど大きな波が来るわけではないのでそれなりに安全。
ここでは、オンライン英会話とスピーキングテストを勧めている。
英会話はやっぱり話す練習が必要。
小手先だけではどうにもならない。
そう、「簡単」に出来るようになるわけではない。

最後に<ペラペラビジネス編>
これは「クロールで海を泳ぐ」と表現。
ビジネス英語でも難しい言葉を使う必要はないということと、
ビジネス英語は「Time is moneｙ」話すスピードが大事、1分に15文くらいが一般的ということが書かれている。

会話形式で話が進んでいくのであっという間に読み終わる。
実際にすぐ英会話で話すには、初中級くらいのレベルが必要かとは思うが、「今まで勉強してきたけど話せない」という人はたぶんレベルは問題ないので、オンライン英会話などの入口として読んでみるのはいいかもしれない。

著者は、認知症専門医・長谷川嘉哉氏。
著者のメルマガ「転ばぬ先の杖」を読んでいて、ふとそう言えばと思いだして、本書を読むことに。

認知症を四季に例え、春のMCIの時期から冬の末期までを、認知症専門医ならではの目線で書いている。

著者本人が子供の頃、認知症の祖父と暮らしたことが今の著者の考え方の基礎となっており、介護者の立場を大切にして、どうケアしていけば行き詰らないかを書いている。

著者が書いている通り、認知症は患者によって症状は違うので、どんな人にも当てはまるわけではないが、そういう考え方もあるよねと視点を変えることで見えてくるものもあると思う。

また、普段介護していないのに、口だけ出す離れて暮らすきょうだいや親せきを「ぽっと出症候群」と呼び、そんな人は口は出してはいけない、出していいのはお金、となかなか介護者が思っていても口に出せないことを書いている。

認知症介護にはいつか必ず終わりが来る。それまでの間と思っても、行き詰まりを感じている介護者にお勧めしたい本。
ぽっと出症候群の方にも読んでもらいたいが、多分「ああ、自分の事だ」と思われる方は少ないだろう、人はなかなか自分の事には気が付かないものである。