
2年に1回の車レビュー始まるにゃんよ(前回レビューにはないキャラ出し)
ちなみに今回も写真は外見だけです。
内装に関してもアレコレ書こうとは思うんですが、仕事として許可取ってレビューしてるわけでもないし、1泊2日の車体験だけでなんもかんもあれもそれもって写真貼っても隠された特性や弱点は洗いきれませんしね。
【代車】
2020年型 ジャスティ5BA-M900F(2WD-FF駆動)
ダイハツで販売されているトールの設計をOEM契約してスバルに提供し、スバルが製造販売しているモデルがジャスティという最近では珍しくなくなってきた「メーカー純粋培養ではない」車種ですね。
【総評】
期待感はかなり高いしスポーツ寄りワゴン好きでも辛うじて射程圏に入る走行性能と室内容量。
【エンジン】
1KR-FE 1000cc 3気筒DOHC
アクセルを踏んでみた感じだとやはり3気筒のリズムではありますが、我が家のメッフィ(スズキMF22S)と比較してそりゃ排気量も違うしSOHCじゃないしでパワーの出方はかなりのものです。
排気噴出して頑張って加速、という感じではなく、程よい踏み方にリニアに対応する心臓感はかなり気持ちいいです。
街乗りならレティよりもこっちの方が色々性格が合うでしょう。
この点は素直に電スロの性能差というかマッピング差というかが出てると思います。
さすがに15年の車齢差は半端ではないですね。設計上はもうちょい年齢差低いかもしれないけど。
少なくとも平道走る分には何の不足もなく、ストレスなくエンジンが回ってくれるので加速不良は嫌だ!っていう人にもかなり受け入れ安いと思います。
ただし、さすがにワーニングエスケープ的な急加速にはやはり物足りなさというか、メッフィにもあるアクセル追従不能な領域が出てきますね。平道でも7cmぐらい一気にアクセルを踏むと、空アクセルを後から埋めにかかるトルクディレイ感がありました。
【駆動系】
今回はFFモデルですが、4WDモデルが設定されている理由がよくわかるぐらい車体の踏ん張りはいいです。
ハイブリッドカーじゃないのか?と一瞬疑うぐらいにアクセル~駆動に伝わるロスっぷりが違い、中速~前車をだら追いする時も2cm程度のゆる踏みで上手くいなせます。
レティで1~3速に相当する速度域ではCVTらしい段付きの無さで加速してくれ、長らく悩まされているヤンキー軽自動車に置いて行かれる屈辱感をそれなりに払拭してくれます。
注意深く足先に神経をやるとチェーン感があるのでCVTオイルはよいものを使った方がいいでしょうね。
2016インプと違ってなんでそこで加速するのにここだけ弱いねん!みたいなところは結構少ないと思います。
※ECUの慣れ具合とかいろんな要素があるとは思いますが。
【足回り】
びっくりするぐらいイイです。
ほどよく固く、路面状態がクエスチョンで埋まらない。
ダイハツ名が示す通り、車高がトールなのでどうしても重心が高めに来ますが、荒れた段差でもトタン!といなしてくれるのはポイント高いです。
さすがに90度カーブで進入速度グイっと落としてオラステアじゃい!!ってところは重心の方が勝ってしまいますが、出口でアクセル踏むと重心がスッと中心に戻ってくる感覚はよく洗練された車体とのコミュニケーション能力だなって思います。
ブレーキも遊びが程よく、万人向けでびっくりブレーキな印象はないです。
【ステア・剛性】
さすがにスタビリティはレティやインプには負けますね。
車高のせい+FF駆動という点もあるとは思います。
お買い物に出てみましたがやはり剛性が足りずに駐車線を半歩外してしまいました。
まぁそりゃスタビリンクもブッシュもスタビバーもがっつり替えてるレティと比べても仕方ないんですが。
私どうもバック駐車の時に重心が微妙に動く感触に酔いやすいんですよね。
一方、縦の剛性はなかなかのものです。
この点は本当にダイハツさんすごいなって思いました。
メッフィと比較してもかなり車高が高いはずなんですが、体幹の揺れがかなりシャシーの剛性に助けられてる感触があります。
シートが少し柔らかめの設定なので、もうちょい張り込んでもらえるとファンが増えると思います。
お前の体重が重いだけやろこのデブ猫って思った人は大人しく挙手しなさい。
大丈夫、私最近とある界隈で有名なオープソしターとか送ったりしないから(呪うけど)。
【視認性】
前方視界が非常に開けてます。
なんですが…もう一歩Aピラーの形状とフロント中央のくぼみに頑張ってほしかった。
Aピラーが微妙に2分割されてて、位置によって背後の柱が見えにくいんですよね。
いっそもう少し太目のピラーが2つの中心に来てくれた方が個人的には操りやすかったです。
死角が一か所あるって思ったら首振って何とか出来るんですけど、2本あると見落とし確認のために妙に安全確認がかったるく感じました。
フロント中央の台形のくぼみも、特に安全視認には問題ないんですが黒くなってるデッドポイントが視界端に入って妙に気になる。
他がものすごくベゼルレス感のある開けた視界のために余計にそこが気になりました。
【電装系】
相変わらず昨今の車ときたら電装ボタンまみれにしよってからに…とは思いましたが、インプ乗った時のステアになん十個ボタン付けるねん!感よりはいいですね。
多分説明書読み込めばできるかもしれませんが、アイドリングストップキャンセルもプリセット入れたら以降は自動オフにしていただけるとありがたい。
後は…前車探知自動ブレーキ。
これステアにキャンセラーがついててすぐ消せたのはポイント高いです。
一応ちょろっと弄ってみましたが、検知距離を3段階から選べるようになっており、岡山のような前車と5メートル離れてるとクラクションっていう修羅の国以外なら十分な距離選択肢だと思います。
個人的にはもう一段階ピーキーな設定が欲しかったです。
そしてこれも多分キャンセル機能があるとは思いますが…オートハイビーム。
前車と約15M以上の距離が開くと自動でハイビームに切り替わる。
これね、マジで今標準装備なの?
個人的にハイビームって安全確認用の信号+緊急視野確保が目的で、常時視野確保が目的じゃないんですよね。この辺は人や地域性に根差してる部分が強いので、キャンセル機能が無かったらぼったくそにたたこうかと思うぐらいです。
だって背後の車両が15M離れたらいきなりハイビームになったら、治安悪い地域だと肉弾バトル開始の合図ですからね。
あくまで前方車との距離でオートが動くので対向車がまぶしいのも減点ポイント。
やはりハイビームは任意起動の方が性に合います。
とは書きましたが、今時はやっぱりこれが標準なんかな…時代は変わるものじゃて。
【エクステリア】
綺麗な青!デカいグリル!
そして燦燦と輝くメッキ!
というわけで、ちょっとこの点は経年が気になります。
剛性感やブッシュのいなしも含めて、8万キロ走行した車両にも乗ってみたいなというのが感想。
なんとなく寿命を迎え始めると一気にぼろっと来ちゃうんじゃないかと。
オートゲートも付いてるし、車体のしっかり感と裏腹にやはり寿命感は気になってしまいますね。
特に外装周りは年間通して寒暖差激しい外の世界をうろつくことになるので。
質感は軽自動車より全然高級感あります。
【インテリア】
黒を基調になんとなくスバルらしさも出ていて悪くないです。
パネル周りにちゃんとタコがデフォルトでついてるのもポイント高い。
後は運転席と助手席の間に15~20cmくらいのスペースがあり、そこに2本のLEDウェルカムランプが点いてるんですが、足元が見える、その上でおしゃれさのあるデザインとほんのりした明るさでここはポイント高かったです。
ただ私ものぐさだから慣れちゃうと荷物置いて台無しになっちゃうかもしれないけど。
剛性の項目にも書きましたが、シートはもう少し張り込んでもらえるとありがたいです。
体重の問題もあるかもしれませんが、背もたれがやれてくると負けちゃう感触があるので。
【静粛性・気密性】
必要十分感。
今回雨天でなかったので天井のペコリはわかりませんでしたが、筐体の反響具合からして恐らく雨が降ったらペコペコは発生するでしょう。
気密性もそこまで高くはなく、外気導入以外の空気の動く感触がそれなりに。
ロードノイズも耳を凝らさず聞こえるので、オーディオ好きの人は隙間埋めを頑張る必要があると思います。
空間的には余裕があるので車自体をスピーカーボックス化するのには事欠かないと思いますが、剛性のわりに金属パネルの反響は結構あったので防振もそれなりにやった方がいいと思います。
と、まぁ個人的感触だけで言うとかなりアリよりな車でした。
車高からして絶対好みの対象ではないと思っていただけにいい意味の裏切りがあちこちにありました。
後はやっぱり電スロ。
よくできた電スロが出てくると「電スロのせいにしない~」にもやはり限界があることがわかりますね。
さすがに転職しちゃったので先1年以上はレティから乗り換えなんて考えられませんが、改めて新しい車っていうものの魅力に触れられたのはよかったです。