■留置場内での備品などの清掃管理
さて、それでは今日は運動の時間の説明から。
運動と言いながら留置者全員がそろってラジオ体操とかは特にしません。
変に規律行動を求めると反発の強い留置者の場合暴れるかもしれませんし、パニック障害をもつ留置者とかもいることがあるとかなんとか。
なので運動は日光の当たる場外ともいえる場所へ(ただし鉄格子がっつりで見張りが4名以上付き添う状態)。
ビタミンDの生成のために日光当ててる感じですね。
その上で、この辺は効率上仕方ないらしく、留置者が最大3人まで同じ空間に出ます。
また、運動のある日は3日に2日と決まっており、もしも同じ時間帯に早めに検察や裁判所に移送が決定している留置者などがいたら、あまり運動時間が取れないので当日は運動をするか否か希望を聞かれます。
通常運動時間は20分取られるのですが、移動があると護送車が到着したら5分で切り上げられたりするので。
また、運動の時間はそのまま爪切り、髭剃りが許される時間でもあります。
爪切りは普通のパッチン爪切りが用意されており、水を張ったバケツの中に爪を落とす感じで使用します。
衛生面は特に昨今厳しく言われているようで、使い終わった爪切りは歯ブラシで詰めを落とし切り、消毒用スプレーを振って次の人用に保管することになります。
髭剃りは電動シェーバーですが、皮膚に直接接触するものなので、少なくとも留置期間中は専用のものを貸与されます。
多分私が使ったシェーバーは、その後アルコールか次亜塩素酸ナトリウムでがっつり漬け置き消毒した後紫外線消毒されて次の人に渡されると思います。
そして当然ですがこのシェーバー、安物で年期も入ってます。
要するに刃がなまくらにもほどがあって、私のように猫毛で袋毛なひげを持つ人間は「いてててててててて!!剃れっつってんだろ引っ張んな!!!」ってなります。
それでも人間3日もひげ剃らなきゃ即刻浮浪者顔になってしまいますし、前職の関係もあってひげを残しておくというのがなんか生理的に受け付けないので頑張って剃ります。
剃った後は先ほどのバケツにひげを落として、同じく歯ブラシでこすって隙間に入ったひげを落とし、消毒して次回まで保管されます。
これは明らかに私のわがままなんですが、せめて替え刃のレーザーか日本カミソリ、贅沢いうなら二本刃の平成カミソリと水道の使用を許可してほしかったです。
どれだけ皮膚を動かして剃りやすい場所に持ってきてもまぁ残る残る。
浮浪者がかろうじて無職無精髭猫になるだけです。
まぁ自殺防止のために刃物とか絶対使わせられませんけどね。
小さい金属片なので加工したら鍵穴攻撃とかできちゃうかもしれないし。
加工する際に100%血の海になりますが。
雑学:日本のカミソリは日本刀より切れる。脆いけど。
ほかにも毎日居室の清掃時間というのがあります。
部屋のトイレはブラシで掃除し、使用後のブラシはアルコールで消毒して次の清掃をする留置者に渡されます。
そして掃除機。
私場内で初めて知ったんですが、makitaのバッテリーで動く掃除機とかあったんですね。10.8vバッテリーがついてました。
バッテリー代と充電の手間考えたら安物の掃除機買っちゃいますけど。
こちらも使用が終わったらすぐに次の留置者に渡します(留置場担当の人が)
あとはトイレと居室床用に水入りバケツと雑巾がそれぞれ一組づつ、要するに二組渡されて、床拭きやトイレで手洗いした後の水が散った壁を拭きます。
こちらは使用が終わったら部屋を出してもらえるので、留置場内備え付けの水道で雑巾とバケツを洗い、これまた次へ。
※爪切りとかシェーバーの扱いに合わせるならトイレの雑巾とか使いまわさないほうがいいと思いますが黙っときました。
あ、居室内ではティッシュとか配布されないので、一番最初の入室時に真新しいシングルのトイレットペーパーが渡されて、用便から鼻かみ、こぼしてしまった食事やお茶のふき取りは全部そのトイレットペーパーです。
ダブル派だとか鼻セレブじゃないと死んじゃう人は絶対に犯罪しちゃだめだぞ。
てか犯罪は普通しちゃだめだからな?
あとは入浴ですかね。
手洗い、洗面用に受刑者にはハンドタオルが一枚貸与されており、場内の物干しにつるしてあります。
これを毎日の洗顔や清掃の後の石鹸手洗いの際に使用し、入浴のタイミングで洗濯済の新しいタオルが渡され、古いタオルは体を拭いた後に洗い物用の袋にトレーナーやズボンと一緒に入れて渡して場内担当に洗濯してもらうことになります。
入浴の時間は一人20分と決まっており、オーバーするとコンコンからの「早くでてねー」が一回入ります。私がいる間はこれに逆らう益荒男はいませんでしたが、たぶん逆らったら浴室突入の上拘束されて接見禁止処理だと思います。
浴室は結構広めですが、入るのは一人づつです。
お風呂のお湯は張り替え禁止で、入浴順はランダムです。
偏見100%で書きますが、外国の留置者が入った後の湯舟はもう圧巻の汚染状態です。
「ふけと脂が…レインボー層を形成しているだと…」ってなります。
あと大変申し訳ないですが、臭いもきつかったです。
ジャパニーズってほんと綺麗好きなんだなって思います。
異常聴覚者なのでわかるんですが、彼ら体洗わずに湯舟インしてますからね。
シャワーが備えつけられてるんですが私はその日は湯舟につからずシャンプーとボディーソープ使ってシャワーの温度を熱めにして浴び続けました。
感染症的には多分私の選択が正しいでしょう。
まぁ犯罪者のために毎回100Lクラスのお湯張り替え続けるとかコスト的に厳しいでしょうね。
ちなみに浴室は外からしか開けられないようになっており、外界につながる窓なんかないので頑張って換気ダクトから脱出してもいいですが多分入れる隙間なんてないです。あきらめろ試合終了だ。
※出るときはノック3回すれば外にいる留置担当が開けてくれます。
■みんな大好き? 留置場飯
さてみなさん、留置場ででるごはんってどんなものでしょうか?
時々各国の軍隊飯とか、刑務所飯が出ることがありますが、留置場の飯は基本的に仕出し弁当になります。
弁当の量的にはまぁフツー。
米の量はドカベン飯並みに出ますが、おかずは留置者にハッスルされても困るのでお肉少な目、漬物やお浸し多めのわび飯な感じになります。
外食が多い方には間違いなく物足りない味付けなのですが、太り気味の方にはいい感じのデトックス飯になると思います。
実際栄養バランスは考えられているので、これもブラック企業でジャンクフード漬けの人とかはいっそ留置場のほうがいいとか言っちゃう所以ですね。
朝食はややおかず少な目、米の量は三食同じ。
お昼と夕食はおかずの量がやや多めって感じです。
味は可もなく不可もなくというか若干可よりかな?
不可って感じの味はあまり出なかったと思います。
でですね、この仕出し弁当。
作ってる会社が日曜お休みなんですよ。
留置場は365日だれか入ってますので、その日は仕出し弁当が出ません。
なにが出るかというと…
朝食:コンビニパン2個
昼・夕食:ノーウォームコンビニ弁当
です。
そう、
ノーウォームです。
温めた後冷めたじゃないんです。
温めてないんです。
しかも普段の仕出し弁当比較で明らかに少ないサイズの弁当になります。
この年で夜腹が減って眠れないことになるとは思いませんでした。
布団と並んで改善要求したい事項ですね。
ちなみに暖かくない食事に関する意見は下記のやらないキッチンと同意見です。
http://yaranaioblog.blog.fc2.com/blog-entry-1615.html
それがさらに初めから温めてない。
そりゃ留置者は最低10人程度はいるのがうちの地方なので、5分×10人もレンチン時間をとるわけにはいかないんでしょうが、普段の仕出し弁当でも辛うじて調理後に冷めた状態で出てきます。
コンビニ弁当のノーウォームとかそれもう一回冷蔵庫はいっちゃってんじゃんの状態です。せっかく弁当としてつけられた味がただの塩分に成り下がってます。
あれだ、飯がうまくないと生きていけない勢は(ry
さて、退職手続きのためにこの後少しお出かけするので、たぶん夜にはその4が上がるかなー、明日かなーぐらいになります!