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2022年09月09日 イイね!

BMW F11 523iツーリング 納車から10年を迎えて

BMW F11 523iツーリング 納車から10年を迎えて
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家族と共有している5シリーズツーリングの納車から丸10年が経過しました。
今回はBMWに対する考え方を交えつつ、これまでの日々の思い出を振り返ってみます。

私が実際に触れたり体感したりという意味でBMWと初めて出会ったのはちょうど一昔前。

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それまでのイメージはピアース・ブロスナン演じる007のボンドカーだったことと、見た目が良いことの2つ。『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』に登場するE38 7シリーズのカーチェイスシーンは、私がBMWに興味を持ったきっかけだったと記憶しています。

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それにリトラクタブルヘッドライトを備える初代8シリーズはただならぬオーラがあったし、E65 7シリーズ、E60 5シリーズはアグレッシブなのにスマートに見えてとても好きでした。
ただMモデルを除けばスペック表を見ると想像以上に平凡だったため、所詮は見た目だけで無駄に値段の高いブランドというイメージを抱いていました。

しかし、家族とともに初代X1、2代目X3、F10 5シリーズの3台乗る機会に恵まれたことでそれは覆されます。
中でもX3に乗った時の衝撃は忘れられません。なぜなら当時X3の28iというグレードに搭載されていた3Lの直6NAエンジンがとにかく素晴らしかったからです。
普段は波の無い大海原のように静かで穏やか。なのに踏めば至極の快音を奏でながらぐんぐん伸びるように加速していき、いつの間にかとてつもない速度になっている。
そんなラグジュアリーとスポーティが共存する部分に心惹かれました。
食べ物で例えるなら老舗の鰻屋のタレのような奥深い味でしょうか。
アクセルを踏むように運転手へ訴えかけてくるポルシェのフラット6のような物とは別世界です。
それだけでなくブレーキをかけた時の沈み込むような挙動にも圧倒されましたし、ステアリングを切れば上屋の揺れを意識させないセダンにも匹敵する動きを見せてくれました。
ただ見た目がイマイチだったのと金額が高かったのが難点でした。

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それに比べF10のデザインはボリュームがあり、ボディサイドのキャラクターラインは彫刻のように立体的で、ネオン管のように光るテールランプは斬新でした。
内装もシンプルかつ豪華で水平に伸びるウッドパネルが横方向の広さを引き立てています。
1日借りてみてこんなに疲れにくい乗り物は初めてでした。しかし、既にNAモデルは廃盤となり直4ターボに置き換わっていたのです。
このエンジンも静かで悪くはないものの、X3に搭載された6発に比べれば味気なく感じたのは事実。
そこで直6NAモデルの在庫を探してもらいました。
セダンも考えたものの、利便性を考慮し523iツーリングに落ち着きました。

それから紆余曲折ありながらも10年が過ぎ去りました。
自分の中でさほど時間が流れていないと思っていても時代は確実に進んでいます。
天皇が譲位して元号は平成から令和になり、首相も3人変わりました。
海外では国連の常任理事国が隣国に武力侵攻を行っています。
私の生活にも変化がありました。引っ越しを3回行い、最終型のF20 118dを手に入れました。10年前には予想もしなかった現実がそこにあります。

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それはBMWの会社自体にも言えることです。i8やi3といった幼少期に思い描いていた2010年代のクルマのデザインをまとった意欲的なモデルが世に出たのは高く評価できます。この2台は完成度の点では物足りない点もありましたがコンセプトは面白いものでした。
その一方で、まるでBMWのエンブレムを手書きで書いた段ボールのような完成度の物体や乗っていると病棟にいるように生気が失われる物体が世に出ました。
それにi8やi3以外の車種に関しては近年デザインに迷走を感じます。8シリーズは復活しましたが、かつてのそれとは似て非なるものです。旗艦モデルらしいオーラや特別感がなく、先代6シリーズを焼き直して値段と数字を変えたようにしか見えません。

4シリーズやiXはお察しです。
それにどの車種にも言えますが、こぞって採用しているデジタルメーターはおもちゃのようで安物にしか見えません。
暗順応を阻害しないアンバー色をメーターに採用する権限を持った技術者はいなくなってしまったのでしょうか。
このように以前のイメージから近年のBMWは悪い意味で変わってしまいました。

将来、EVモデルが増えればどうなってしまうのでしょうか。
勢いをみせるテスラ等の新興企業やアップル等の異業種企業も参入の噂が出ており、これまで以上に混沌とした時代が訪れようとしています。
EVはエンジン車に比べて部品点数が少ない一方、家電と違って不動産に次ぐ高額製品なので、消費者から求められるものは必然的に多くなります。
それを踏まえると今後は性能だけでなく、メーカーの独自性をいかに持たせるかが重要になるでしょう。そのヒントはこの10年落ちのクルマに隠されていると考えます。

かつて10年経てばオンボロ車というイメージがありましたが、523iツーリングにはそれが感じられない。外観は美しいままですし、シンプルで機能的な内装も相変わらずです。
Bluetoothによる無線電話機能やUSB経由で音楽データをHDDに放り込めます。
とはいえ古さを感じさせる部分もあります。ACCはおろかブラインドスポットも付いてないし、さらにはハンズオフ機能も付いていなければ音声入力も付いていません。
それでもハード面の実力は今でも十二分に通用すると思っています。
5シリーズの辞書にはハイドロプレーニングや横風という文字が存在しません。どんな天候下でも全く不安要素が無く、運転席、後部座席のどこに座ろうとも新幹線のように快適に長距離移動を楽々とこなしてしまいます。
現在では絶番となった2.5Lエンジンは高速の長い上り坂で力不足を感じさせますが、スポーツシフトにしてギアを下げてあげれば問題ありません。音は心地よいし、回転フィールは粒が揃っています。それにべらぼうに速くないので積極的にアクセルを踏めるのが良い。

ただし古さゆえに故障も出てきているのも事実。昨年のオルタネータとイグニッションコイルに不調をきたし、高速道路で一時停止をしてしまった経験があります。
これまで何度か買い替える話も出るたびに候補が挙がり、その都度それぞれ優秀な部分に目を見張ることもありました。しかし総合的な実力だとこのクルマに及ばず結局そのままになっています。
これまで家族は3~5年おきにクルマを買い替えを行っていたものの、これに関しては10年過ぎた今でも乗っていることからも裏付けられます。
それは何より今のBMWに失われつつあるものが残っていることも大きい。
アンバー色のアナログメーターやスマートなデザイン、魅惑の直6NAエンジン。

さて、これからの10年は一体どんな時代になるでしょうか。
分かるのは、余程のことが無い限りこのクルマとはまだ付き合っていきそうだという事です。
何故ならもはや家族の一員のような存在ですから。
Posted at 2022/09/09 02:34:59 | コメント(0) | BMW | 日記

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しじミルクと言います。約8年続けたYahoo!ブログが2019年限りでサービスが終了したため、この度移籍用に開設しました。三度の飯よりクルマと二次元の可愛い女の...
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